2017年06月26日

重い荷物をおろして

急に梅雨らしい空。
起きてから舞台の報告系の情報を纏めていく。
とは言え、週末まではまず再編集が最優先。
少なからず報告できるだけの最低限の部分だけ。

何を聞かれるのかもわからないから、PCも持っていこうと荷物を纏めていたけれど。
急に、それが厭になった。
舞台では毎日、その後も編集で重い荷を背負う毎日だった。
やめたやめた。
どうせ、今わかる情報なんか限られているのだからと、スマフォに情報を転送。
必要な書面もポケットに入れて。
手ぶらで反省会に向かった。
必要かも・・・で、持っていくのもね。場合に寄るよ。
鞄も何も持たずに、手ぶらで歩くと、ああ、自分はこんな感じが基本なんだよなと改めて。

稽古場につく。
反省会。
動員などの報告。
今後の詳細なスケジュール。
これから。
少しずつ、報告しながら、説明しながら。
ちゃんと伝わっているのかはわからないけれど、大まかな流れは伝わっている。
監督からの話。総括。
これがいつもの流れ。
でも、今回は少しだけ違う。
これからの話が、次の舞台公演ではなく、映画公開に向けての話になるから。
少しだけの違いだけれど、大きな違いでもある。
心構えのようなものもやっぱり違ってくる。

居酒屋に移動。
ようやく舞台を打ち上げた。
お疲れ様!とグラスを合わせて。
ビールを喉に流し込む。
それぞれ舞台を反省していたり、思い出していたり。
仲が良いんだか、悪いんだか。
怒って笑って、睨んで、噴き出して。
直後とは違った、少し舞台の記憶がこなれてからの打ち上げも悪くない。
正直な言葉も、直後より出てきたりもする。
おいらは、ゲラゲラと笑う。
もっと、ギスギスしたほうが、うちは面白くなるんじゃねぇの?なんて言ってみる。
円滑な感じも良いけれど、抵抗があるほうが面白さがある場合もね。
特に敵対のシーンでさ。
芯のところを信じていればどうってことない。

店を出て、電車に乗る。
ひとりになったら、見事に乗り過ごした。
すぐに次の駅で降りてUターン。
終電乗り継ぎのギリギリ最後の電車になっちゃった。
危なかったなぁ。

PCを入れたリュックを背負っていない手ぶら。
肩には何も乗ってない。
見上げると、夜空。
そうか、今日は新月だったから、星がいつもより見える。
両肩に、乗っているのものは、いくつある?
リュックのようにぽんと、降ろすことなんかできない。
身軽になる日なんか来ると思わない。
なぜなら、これを背負える人と、背負えない人がいて。
度量であったり、性格であったり、ずうずうしさであったり。
そういう全てが、偶然なわけで。
それが出来ることは、逆を言えば、とても幸せなことなんじゃねぇの?なんて思う。
この重みを両肩で感じることが出来る人が限られているのであれば。
なんのこたあ、ないさ。

その日は近い。
ほろ酔い加減で、呟いてみた。
posted by セブンガールズ映画化実行委員長 at 08:33| Comment(0) | 編集 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月25日

ビールはどんな味がするだろう?

朝から再編集に向かう。
到着してセットアップ。
午前中からやろうという言葉を信じて、待ち合わせ時間にはすぐ始められる準備。
約束の時間にはやはり現れない監督。
スペースの方に、監督が先に来て待っているというシチュエーションは観たことがないですねなんて言われる。
まぁ、当たり前だ。
おいらは待ち合わせ時間前に到着して準備をしているし、監督は待ち合わせ時間より必ず遅れてくるのだから。
まぁ、実は夜だけ編集の時なんかは、早めについて喫茶店にいる日もあったりしたのだけれど。
待ち合わせ場所から時間を少し過ぎた頃にいつもやってくる。
あそこまで行けばスタイルだし、実は時間通りに来れることも知っている。
だから、時間的制約があっても、いつもそのぐらいの余裕まで計算はしてある。
今日は、思っていたよりもそれほど遅れずにやってきた。

いつものようにヨーイドンではなくまずは公演まで行って、一服。
編集途中でする一服はあえて、映画の話とは別の話をしてリセットしたりもするけれど。
編集前の一服では、どこをどう編集したいのかなど聞いておく。
打ち合わせまではいかないけれど、なんとなく考えているイメージはつかんでおく。
途中のリセットも大事だし、この小さな打ち合わせがとっても大事。
監督は煙草2本、おいらは1本。本数もいつも同じ。

現状の字幕製作と、それが帰ってくるタイミング、納品から、その後まで。
なんとなくスケジュールも共有しておく。
でも、いつもなんとなくだ。
スケジュールを忘れたら聞いてくれたらいい。
監督が全て覚えて、全て知って、把握する必要はない。
それはおいらの仕事だし、おいらがいなかったらちゃんと覚える人だから。
重要な日程だけ、監督が覚えておけば問題ないようになっている。
少なくても、今まで、そういうスケジュールをおいらは外したことがないから。
そういう部分は信頼してくれているという事なのだと思う。

月曜に編集した、海外セールス用のヴァージョンのブラッシュアップをしていく。
短ければ数秒・・・少なくても1分を越えるような編集は、もうない。
地道に繋ぎの部分、気になる部分に手を入れ続ける。
監督が忘れていた、ここ、なんか言ってましたよね?というのも、丁寧に出していく。
もちろん、どうやってよりスマートにするかという提案が出れば、意見も出す。
粗くなってしまっている繋ぎの部分のブリッジを試して見てもらったりもする。
その場その場でのアドリブを出せるようでないと、対応できない。
これだわ!これ。かっこいいじゃん。
そんな一言が出てくれば、そのシーンは終わっていく。
かっこわるいかっこよさも含めているから、簡単なかっこよさなわけでもなく。
そういう部分が多分、本当は難しいことなのだと思う。

おいらはデビッド・宮原を海外に連れていくと決めているんだと監督に伝える。
この文章だけを読めば、上から言ってるように見えるかもしれないけれど。
まるで、お前が連れていくみたいだと思うのかもしれないけれど。
この場合の「デビッド・宮原」とは、本人のことではなくて、「デビッド・宮原」というブランドのことだ。
監督自身が「デビッド・宮原を海外に持っていきたい」という場合と同じ使い方だ。
そこに妥協はない。
だから、少しだけ厳しめのことも口にしているかもしれないし、強めの判断をしている時もあるかもしれない。
ただ今、この映画を海外に持っていくと、それこそ本気で思ってくれている人たちがいる。
その人たちのことを裏切るわけにはいかないのだ。
本気に応えるとすれば、本気しかない。
ツメを誤るわけにはいかない。

監督がメモしてきた部分。
おいらが覚えていた前回の編集で監督が言葉を残していた部分。
その全てをさらってから、スペースで最大のモニタをお借りして、通して観ていく。
集中がキレないように、2回ぐらいリフレッシュを入れたけれど、全編を通して観れた。
観終わると監督からひと言。
「うん、もうない」
やり切った。
月曜に大きく編集して、土曜まで寝かせて、調整。
理想通りのスケジュールともいえる。

もちろん、これで終わりではない。
監督はアップだけれど、おいらはまだ続く。
字幕が付いたデータをこの編集と同じように変更しなくてはいけない。
そのままファイルの置換で対応できるつもりだけれど。
だとしても、字幕が途中で切れていたりしないかのチェックもある。書き出しもある。
そして、納品が待っている。

しかし、参ったなぁ。
舞台公演が終わった次の日の朝から今日まで、この編集のことで走り続けている。
明日は、舞台の反省会だ。
いつもなら、舞台が終わって、酒を飲んで、自分ひとりの時間に、色々なことを反芻している期間なのに。
それがないから、反省会も何もない感じだ。
もちろん、舞台のことはちゃんと覚えているのだけれど。
自分の中で、ちゃんと、それを整理しないまま走っている。
ひょっとしたら反省会は、はしっこで、ヘラヘラ笑っているだけかもしれないなぁ。
なにせ、まだ、おいらは編集スケジュールを残しているのだから。

反省は大事なことだけど。
未来ばかり見ている今は、少しだけ心が苦しい。
でも、心は軽い。
また一つ、山を乗り越えたから。

明日は、ようやく打ち上れるかなぁ。
posted by セブンガールズ映画化実行委員長 at 02:25| Comment(0) | 編集 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月24日

それは期待

書き出されたデータを収納した外付けハードディスクを持って朝から出かける。
さすがに100GBを越えるようなファイルは、アップロードというわけにもいかない。
もちろん、ネット経由で渡す場合もあるのだろうけれど。
専用サーバーでもない限り、容量的に、転送サービスでも厳しい容量だ。
やはり手持ちが一番安心できる。〆切当日なら、郵送よりも手持ちだ。

字幕製作会社に持ち込む。
ようやくご担当者様にお会いできた。
先日に郵送で送ったHDDにデータの移動をお願いする。
データ移動に少し時間がかかるかもしれないとのことで、しばし退席。
近くの喫茶店で電話を待つことになった。
この外付けHDDは、一応、持っておきたい。
送ってあるHDDに字幕入りのデータを入れてもらう手はずになっているから、可能なら持ち帰りたかった。

電話が来て、もう一度、お伺いする。
ハードディスクを受け取り、しばし話をした。
皆さん、舞台にも出てらっしゃる役者さんなんですか?なんて聞かれる。
はい!僕も出演してますよ!
なんて言うと、少し驚いている。
無理もない、髪型も雰囲気も違うし、そもそも役者が編集データを持ってくることなんてありえないのだから。
あれ?あ、え??なんていう感じで。
思わず笑ってしまった。

事前にスケジュールの再確認をしておいたから。
データを移動している間に、海外セールス担当さんと連絡をとってスケジュール確認してくださっていた。
27日に字幕データ入りの映像があがるという。
これは、フルサイズの映像のデータになるから、もう一度受け取りに来る。
そして、わずか1日という期間で、今やっている編集を反映させる。
字幕の入ったディレクターズカット版を、今制作している海外用に編集しなおしなのだ。
色々と相談してそうなったらしい。
かなり厳しいスケジュールだなぁと思っていたら。
27日にあげてくれれば、あとは小野寺さんが頑張るって言ってましたよなんて笑顔で言われる。
あれ?海外セールス担当さんとは、まだお会いできていないのに・・・。
小野寺さんが頑張っちゃうことはもうバレているのか・・・。
やはり、笑ってしまう。
まぁ、まったくもって、その通り。
そのあとは、小野寺さんが頑張るので。

Pより明文化されたスケジュールも再度届く。
中々タイトだけれど。
今のうちに、編集しておいて、映像データだけあとで差し替えることが恐らく出来るはずだ。
まぁ、出来なければ出来ないで、タイムコードから編集していくけれど。
今、準備をしておけば、恐らく、書き出しのみで済むと予測している。
ただ、字幕の途中に編集点があったり、結果的にテロップ情報の字幕がなくなったりはするだろうから。
そこまで一応、想定はしておかないわけにいかない。
そう考えると、かなり時間が限られているのがわかる。
どこかでトラブルが起きたら、大変なタイミングになる。

監督から連絡が来る。
何度か連絡を取って翌日、再度編集に入ることにする。
月曜に編集した映像をチェックして、更に手を入れたくなったのだ。
もう一度、朝から編集大会。
一体、もう何度目の編集かわからないけれど。
監督が本気で取り組んでいるのがわかる。
ABC案の3パターンを用意するつもりだけれど。
メインとなるA案を更にブラッシュアップできる時間が出来て良かった。
当初の予定では、すでに、納品後のスケジュールだったのだから。
やれるところまで追い込む。
脳をシュワシュワとさせながら。

限られている。
様々な映像からのチョイスは出来ない。
素材はこの完パケしかない。
すでにある映像を変更していくことしかできないスケジュール。
その中で、出来うる限りのことを試しながら進むしかない。

海外セールス担当の方が、後は小野寺さんが頑張るなんて言うのも。
そこがいつの間にか伝わっているという事だ。
もちろん、仕事ではあるのだろうけれど。
この作品にはたくさんの思いがあって、例え苛酷でも、やれるだけやると知っているのだろう。
そうじゃなきゃ、出てこない言葉だと思う。
角度は違っても、全員が思っていることは一つ。
そこに向かう以外はない。
そして、おいらに出来ることは、もう決まっている。
これは、期待だ。
期待にこたえ続けるのが、おいらの仕事だ。
それだけは、外さない。

さあ。
再編集の朝がやってきた。
posted by セブンガールズ映画化実行委員長 at 06:22| Comment(0) | 編集 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする