2016年11月15日

バックアップ

前に監督ととあるPVなどの編集に毎日のように立ち会っていた時期がある。
あの頃は、今ほどPCのパワーも高くなかったし、テープからの取り込みだった。
今は、本当に進化している。

ただ、アナログの方が強い部分もある。
一番の強さは、メディアそのものの強さだ。
かつてはテープメディアだったわけだけれど、ハードディスクに比べれば当然、強い。
何よりも怖いのが、撮影データが消えてしまうことなのだ。
テレビドラマで1話分のデータがぶっ飛んだ事件とか、普通にあるそうだ。
せっかく撮影したのに、その全てが煙のように消えてしまう。
そんな大事件が映像の現場では何度か起きている。

だから、バックアップをとる。
おいらが編集をするとしても、その撮影データは既にバックアップをとってある。
バックアップとは、データを複製して、仮にデータが壊れても復旧できるようにしておくことだ。
いくつかのバックアップがあって、慎重な人は、あえて別の場所に保管するらしい。
仮にもしも火事などが起きても、場所が違えば、撮影データを損失することがないからだ。
バックアップの数があればあるほどいいし、本当は編集するたびにバックアップするべきだ。

昔は編集中に、作業が重すぎて、PCがダウンすることがとてもよくあった。
そうなると、保存後のデータは全て元に戻ってしまう。
PCを扱っている人であれば、エクセルでも何でも一度は経験していると思う。
映像は作業自体が重くて、1時間待つだけ・・・なんて時間帯もある。
そんな時は、1時間の作業の途中でダウンしていたなんてこともあった。
実は、今回のクラウドファンディングで用意したPV作成中もPCダウンが一回あったのだけど。
幸いその時は、ソフト側で自動保存をしてくれていた。
今のアプリケーションはとっても賢いから、そういうセーフティがかかっている。

編集するたびのバックアップというのも、中々、大変なことだと思う。
編集データ自体は、実は軽くて、撮影データとは違うから、それだけなら簡単にバックアップできるけれど。
もし、毎回HDDごとのバックアップとなれば、テラ単位だから、時間がどれだけかかるだろう?
テレビ局や編集スタジオの編集マシンは、だから何よりも、保存メディアを中心に作られているそうだ。
サーバーシステムを、最大最速で動かせるようにして、自動的にバックアップも取れるようにしてある。
PC自体のパワーよりも、記憶媒体の方に力点が置かれる。

そんなことがあるから、今日は、少しだけ大手家電店に立ち寄った。
恐らく1~2基は、MA前には買うことになると思っているからだ。
まぁ、秋葉原やネット販売に比べれば割高だから買うつもりはないのだけれど。
一応、価格帯や、ハードディスクだけじゃなくてSSDなんかも見ておいた。
ケースなども一応見ておく。
想像よりも、値段が落ち着いている印象だった。

たぶん、編集環境次第で、色々に変わる。
HDDのデータ転送スピードも、動画編集だったら早いほうがいい。
容量の大きなHDDで7200回転がベターなのだろうなぁ。
データを受け取ってから、すぐに中身を観れるのかどうか。
その辺も含めて、考えていかなくちゃいけない。
たぶん、必要なものがあるだろう。

もし、監督に、編集時、多少触ってもらうなら、本当はジョグホイールの付いたコントローラーがあったほうがいいけれど・・・。
さすがに、そこまでは用意してもなぁと思う。
おいらが、ある程度、言われたとおりに動かせるように早くなればいい。
エディターに徹するしかないなぁ。
後は、目の前の指示で進む部分だけじゃ足りなくなってくるだろうということ。
家で、微調整も確実に必要になるはずだ。
ここは、家でやっておきます的な流れだ。
どこまで、効率的に、監督の思い描く映像に近づけるか。
大変だけれど、同時に本当に面白い作業がはじまる。

バックアップ。
もちろん、データをもう一つ取っておくという意味だけじゃない。
背中を支えてくれる人の力のことも、バックアップという。
見えない手が、何本も伸びてきて、背中を支えてくれるだろうと感じている。
posted by セブンガールズ映画化実行委員長 at 02:25| Comment(0) | そして編集へ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月14日

感謝と返答

スーパームーンな満月。
正確には日付的にはどうなんだろう?
少なくても、この夜半に一番正円に近づくハズだ。
日付的には、今晩になるのだろうけれど。

映画撮影で秋の舞台公演を飛ばしたままのおいらたちは、新春公演を決める。
既に劇場には連絡済みだから、近日中に発表になるだろう。
恐らく、かなりプレミアムなチケットになるかと思う。
映像をやるから、映像役者になるのではない。
小劇場をやってる連中が、映画に挑戦したのだ。

ただおかげさまで、編集に向かいながら、またしてもやらなくてはいけないことが増える。
編集作業は今週にも始めないといけないし、同時に、舞台制作もすると思うとぞっとする。
まぁ、やれなくはないか。
ここまでやれて、やれないことなんか何もないさ。
ちょいとバカバカしいけれど、同時にやっぱり、こいつらは変わらない。そういう作品になるといいな。

終わってから、飲みに行く。
飲み屋にいたメンバーにスマホで、スチールをいくつか見せる。
もちろん、全部を見せるなんてことは数的に不可能だし、電池が持たない。
そこにいたメンバーの、こんな写真があるよという話。
写真を見たとたんに、それぞれ、あの場所、あの空気がぶり返したみたいだ。
河原は、なんだか、写真を観ちゃうと、もう、来ちゃうねぇなんて言っていた。

そのあと、未来の話になる。
もちろん、この映画が海外で評価されるとか、日本でヒットしちゃうとか。
そんなのは、そんなに簡単なわけがないと全員ちゃんと理解している。
しているけれど。
簡単じゃないことを、おいらたちは一歩ずつ一歩ずつクリアしてきた。
だから、それを語る権利ぐらいはあるんじゃないかと思う。

映画というのは、様々なたくさんの人の力が結集して初めて成立するものだとおいらたちは学んだ。
その力の結集は、もちろん、たくさんの角度を含んでいる。
プロである以上、お金の面もあるし、契約だとか、あるいは技術的な面もある。
大人としての付き合いがあって、そこには信頼が必要だ。
けれど、やっぱり、もう一つ、気持ちがある。
この映画を思い出せば、明らかに、たくさんの人の気持ちが集まったからこそ、出来たのだ。
作品のテーマだけじゃなくて、全てのおいてだ。

それは、クラウドファンディングで支援してくださった皆様の気持ちから始まって。
朝陽館や資材を提供してくださった皆様の気持ちがあって。
ロケ地を提供してくださった企業担当者様の気持ちがあって。
スタッフさんたちの気持ちがあって。
そして、もちろん、おいらたち俳優陣の気持ちがあって。
たくさんの恩や義理があって、その全てに感謝をきちんと持とうと改めて話した。
その全ての皆様を裏切るようなことは、絶対にしてはいけない。
それは、礼儀だし、同時に大人であることだし、何よりも、そういう人間であるべきだ。
誠意こそ、今、自分たちが持てる最大のものだ。
それがないのであれば、そこに立つ資格さえ持てない。

映画を撮影したね。
嬉しかったね。
楽しかったね。
・・・ではない。
もちろん、眠かったとか寒かったとかでもない。
人生の思い出作りではない。

これは、今までの全てのことへの、感謝だ。
感謝の塊だ。
積み重ねた思いへの、返答だ。

まだここからお世話になる方々がいる。
編集といったって、完パケや、映画館に送る形式にするまで。
或いは、公開や、海外出展するまで。
たくさんの人のお力をお借りすることになる。
ただ仕事だけというわけではない。
その向こうに、気持ちがあることを忘れないようにしよう。
今、この映画をどうにか世に出せないか考えてくださっている人がいるのだから。

これは、そうやって製作していく映画だということをもう一度深く思った。
飲み屋で話すみんなの思いを聞いて、もう一度深く思った。
思いが連鎖している。どんどん繋がっている。

満月か。
そうか。
礼さんに逢いに行った日から、ひとつきだね。
たくさんの思いをあの月は見ていた。
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posted by セブンガールズ映画化実行委員長 at 02:41| Comment(0) | そして編集へ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月13日

今にも動き出しそうな

夜のパンパン小屋.jpg
夕闇のパンパン小屋~リハ日より 

ロケ地のご担当者様に現場スチールを送って、承認が下りた。
写真の数も多く、承認まで時間がかかりますとすぐに返信があったから覚悟していたのに。
すぐその翌日の夕方に、承認してくださった。
ありがたい話です。

承認された写真は全て、監督と制作プロデューサーには共有していただく。
このスチールが、いずれ、映画のポスターやWEBなど宣伝に利用されていくだろうからだ。
仕込み~リハ中の写真、ポスター用の写真、そして本番中の写真。
どんなふうに宣伝に使われて、どの写真だとネタバレするのかもわからない。
だから、仕込み~リハの写真の一部からしか、しばらくはこのBLOGにも掲載しないつもりだ。
この写真は公開までは・・・のような写真があるかもしれないから、他の役者たちにすら配布も共有もしていない。
実はすでに、クラウドファンディングで支援していただいた方のみお楽しみいただけるアップデートには更新している。
ログインすれば、コレクターの皆さんのみ楽しめるようにしてある。

ただ、やっぱりこのBLOGをずっと読んでくださっている皆様もいらっしゃる。
たまには、今日のように掲載出来たらなぁと思っていたりする。
この写真は、元の写真を多少加工してある。
色相とコントラストをいじって、4:3だった写真を実際の映画と同じ縦と横の比率に切り抜いている。

夕闇のパンパン小屋・・・
窓から漏れる生活の灯。
玄関の向こうには、小あがりに腰かけた寺庵先生が見える。

ただ書いてあるように、これは撮影本番ではなくて、リハ日の写真だ。
実はリハの前日に照明の仕込みを殆んどしてあって、暗くならない程度に回路を繋げておいてくださった。
だから、この漏れている灯は、パンパン小屋の地明かりの基礎の基礎だけだ。
それでもここまで絵になっているのは、場所が持つ力と、美術のバランス、そして、トタンと木造とガラスで出来た美術のおかげだ。
実際の映像はこれに更に照明効果が追加されて、動きが生まれてくる。
もちろん、画質や色味も大きく変わってくる。

今日また一つ進んだ。
来週には映像データを受け取れること。
そして、最後の撮影日が、候補とは言え仮で決まったこと。
スタッフさんのスケジュールすり合わせに問題がなければ、そのまま進むことになる。
そして、来週にはいよいよ編集がはじまるということだ。
MAについても、まず最初の一報を入れた。
もしかしたら、歌録りだけ、早めにやりたいかもしれないとの意見をいただく。
確かに、MA前に歌のマスターが出来ていた方がスムーズにいく。
アフレコがあったとしても、歌とはまた全然違う話だ。
だとすれば、MAやアフレコとは別日で、レコーディング日も決めていかなくちゃいけない。
そうなれば、監督と音楽監督と必要な人員だけはスケジュール調整をしなくちゃだ。
音楽監督のオケが今のままなのかで、まだまだ変わるから未定だけれど。

編集に先駆けて、確認したいことがあった。
それは、実際の映像のサイズだ。
今や、デジカメは数千万画素での写真撮影が可能になっている。
今日掲載している写真も、元々は1200万画素はある。
そのサイズ感を知っていると、映像のサイズというのは、ちょっと小さいかもしれない。

最近では、4Kなどと騒がれているけれど。
それがどんなサイズで、どれほど高精細か、なんとなくしかわからないことも多いと思う。
映画館の映写機というのは、フィルムをセットして、フィルムを送って、それに光を当てて、スクリーンに投影する。
ただ徐々にデジタルでの映像制作が増えて、フィルム自体の数も減ってきて、いよいよ映写機もデジタルになった。
今回の企画の打ち合わせの最初の頃に、プロデューサーに、映画完成後の予算の話をしてもらった。
その中で、海外に持っていくにも、映画館で上演するにも、DCPにしなくてはいけないと聞いた。
このBLOGを読んでいる方はもうお分かりだと思うけれど、おいらはその日のうちにDCPについては詳細に調べた。

デジタルシネマパッケージ。
映画館で映写機にかける時の統一規格としてのデータだ。
規格として、2Kと4Kがある。
縦横比は、1.85:1
今のHDが、16:9だから、それよりも更に横に長い。
基本的には、殆どの映画が2Kで納品される。
4Kは未だにデータ量も多く編集も困難だからだ。
4Kで発売されるブルーレイの映画の中には、2Kからのアップコンバートもまだまだあるのだ。

映像は動くから、写真の画素数で考えるとちょっと少ないと感じるかもしれない。
2Kで200万画素、4Kで800万画素になる。
静止画は細部まで見るから、もっともっと画素数が多いだけだ。
実際、今のテレビだって、4Kが最高のはずだ。
ただ200万画素というのは、実際にとてつもない進化だ。
かつてのテレビ画像はSDと言われていたけれど、640×480のおよそ30万画素だった。
HDで130万画素になって、フルHDでようやく192万画素になった。
映像は縦と横に加えて、タイムラインの軸があるから、2Kというのは、相当な高精細なのがわかるだろうか。
1秒間に、その画像が24枚並ぶということなのだから、データ量は比較にならない。

フルHDが1920×1080とすれば、シネマスコープの2Kは、2048×1080。
この大きさを一度実感しておきたくて、実は掲載した写真をそのサイズに調整していたのだ。
Premiereで、徐々に露出を絞るというアニメーションをかけてみたりして、サイズ感を感じておいた。
きっと最初は操作に時間が取られるけれど、今から少しずつシーケンサーについても慣れたかった。

いわば、この写真は、おいらの勉強のための副産物だったりする。
色の調整をして、なんだか、そのままなのもと思って、ここに公開した。
もちろん、再び、WEB用にサイズを小さくしてあるけれど。

写真は動かない。
改めて、それを思う。
写真と動画では、まったく違う。
同じ圧縮技術などを使っているのに。
出来上がるものは、まったく別の文化になる。

止まっている画像を眺めながら。
この画像が動き出すことに、まるで、恋みたいに胸が高鳴った。
posted by セブンガールズ映画化実行委員長 at 03:28| Comment(0) | そして編集へ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする