2016年10月17日

搬入二日目

昨日、予定以上の搬入作業を終えたために、今日はトラック舞台以外は午後入り。
今回のメインのセットになるパンパン小屋の基礎部分になる平台を取りに行ってもらう。
おいらは、途中からトラックに合流して午前から倉庫作業。
設営に必要な道具や、これまでの舞台で使った道具なども全てトラックに積む。
倉庫に上がる階段で、ああ、いつもよりも足が上がらないなぁと気づく。
想定していたよりも早く作業が終わったので、昼食をとって、ロケ地に向かう。
集合時間よりもやや早く着いたから、下せるようなものだけ下ろしていく。
おいらは、自分の衣装や貸し出す予定の衣装も、運んでもらったから、ほこりにならないようにロッカーにしまう。

徐々に到着する男メンバー。
実は女優陣は、今日は別の稽古場で稽古をしている。
昨日、掃除をしてもらって、ほぼ完了している。
搬入、準備作業であれば、ということで、女優は稽古になった。
男だけの時間は今日だけ。
相変わらずバカみたいなことを言いながら作業を続ける。

トラックから荷を下ろす。
これでほぼ全ての材料は搬入が済んだことになる。
作業分担をして、それぞれの作業に入る。
美術設営は翌日から。
けれど、美術スタッフが入る前に出来ることも当然あるからだ。
実際に一番利用する玄関の扉の修理。いくつかの小道具の制作。
そして、なによりももっとも大事な、メインとなるパンパン小屋の基礎を組む。
平台もいつも舞台で使っているものよりも重量感のある平台だった。
測量して、墨を引いて、足を並べて、平台を組む。
そして、平台通しを繋げていく。
この作業を搬入日に完成させておくだけで、まったくその後が変わるはずだ。

玄関扉はスムーズになり、基礎ができる。
基礎につなぐべく、わかっているパーツも二つ出来上がる。
小道具も出来上がった。
夢中になって設営しているから、織田稚成にお通夜に向かうように言ったんだけれど。
あと少しだけ・・・と、中々行こうとしなかった。
いいから行けと命令して、やっと、着替え始めるようだった。
結局、開始時間には間に合わない時間に出ていった。
織田がいなくなっても、設営は続く。
こだわる部分も出てくる。
ここにきて、事前に準備しておいた道具も、活躍し始める。

基礎が組みあがった段階でタイムアップ。
一歩外に出ると、すでに真っ暗だった。
昨日置いて行ったチャリンコにまたがって、帰宅する道すがら。
空に浮かぶ、大きな満月を見上げる。
間違いなく、満月に応援されながらここまで来たように思う。

明日は搬入作業とは違う。
いよいよ具体的な美術設営に入っていく。
集合時間もこれまでよりも、ぐっと早くなる。
苛酷だけれど、同時に、肉体労働よりも、役者に近いクリエイティブな作業にもなっていく。
なんせ、そこに、終戦直後の街がどんどん立ち上がっていくのだから。

帰宅していくつかの連絡をして。
すでに、ほぼギブアップ状態。
シャワーを浴びたら、いつもよりも、右の上腕二頭筋が膨れている。

おいらは、カギを預かる身だ。
だから、なるべく自転車で行く。
交通手段がなくなっても帰ることができるから。
逆を言えば、音が出ない作業ならみんなが帰った後も続けられる。
むしろ、ある程度美術が組みあがったら、個人練習だってできる。
あの場所を占領だってできる。
・・・でも、どうかな。疲れちゃうかな?
とても、練習できる精神状態にはならないかもしれない。

いよいよ平日だ。
電車の人は、ラッシュ前に電車に乗れるといいのだけれど。
早く集まって、早めに終わったほうが健康にもいいはずだ。

あの地を。
セブンガールズの街にする日が来た。
posted by セブンガールズ映画化実行委員長 at 00:00| Comment(0) | 撮影準備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年10月16日

現場入り

ロケ地入りした。
通常、俳優のロケ地入りの時は全ての準備がなされている。
分業されているのが映像の世界だ。
当然、俳優は芝居を仕上げておくという仕事がある。
あらゆるプロフェッショナルが、あらゆる仕上げをして集結するのが現場入りだ。

けれど、今回のプロジェクトは違う。
集まったのは俳優たちのみ。
女優は一斉に掃除を初めて、男は力仕事だ。
おいらは、水道局であったり、電気周りであったり、色々仕事があったけれど。
男の力仕事は、材料がそろうまでは、準備段階しかできない。
それでも、重いものを運んだり、伐採をしたり、電柱に上ったり。
とにかく、様々な作業がある。
パンパン小屋の玄関前の整理だけでも一仕事だ。

こまめに休憩をとろうと声をかけていく。
疲れた時、人は脳から直接、休みなさいという命令が出ているはずだ。
それを無視すれば、脳は今度は、無理している部分を緩和するためにホルモンを出す。
アドレナリンは元気をくれるけれど、一時的な躁状態ともいえる。
それは、必ずバランスをとるためにあとから、軽いうつ状態で帰ってくるものだ。
そのコントロールがおかしくなってしまうから、働きすぎのノイローゼが生まれる。
たった2週間ぐらい頑張れるさという自分はもちろんいるのだけれども。
本分は俳優なのだから、なるべく、全員にダメージを残したくないのだ。

ロケ地全体のツアーで回った時に。
蜘蛛の巣を切りながら歩いた。
20年以上眠っていた土地なのだ。
土地にいる神様にも挨拶をした。
初めてその地を踏んだ俳優たちはどう思っただろう。
それがどんなシーンに、どんな映像になるか想像できただろうか。
ここは、このシーンの撮影予定と説明するたびに、ああ!と声が上がる。
そう。ここには、ほぼすべてのシーンを撮影できるロケーションが揃っている。

とは言え、メインとなるパンパン小屋の設営はまだ後だ。
今日は、搬入作業と準備作業しかできない。
気づけば、日が落ちる直前。
あたり一面がオレンジ色になっていた。
スタッフルームと楽屋の掃除をお願いしていたのだけれど。
想像以上に、楽屋が出来上がり、スタッフルームが出来上がった。
ロケ先でここまで楽屋もスタッフルームも駐車場もそろっていることなんて稀なんじゃないだろうか。

ある程度、先が見えた時点で女優たちを先に帰す。
みんな、へとへとだったし、これからは真っ暗になる。
とにかく、トラックの到着を待つだけなんだから、もう必要がない。
日が落ちるとあっという間に、ロケ地は闇に包まれた。
作業灯を2基、設営してつけてみた。
想像以上に明るくなる。
見ると、タングステンのオレンジの光が置いてある小道具と俳優に当たってた。
それは、まるでフィルムに焼かれた映像そのものだった。
暗闇で灯をあてるだけで、陰影が、深い映像のような絵にする。
振り返ると、パンパン小屋を組む建物の窓から明かりが漏れている。
白色の作業灯は、ぎゃくに、そんな場面で、リアルを生んでいた。

トラックが到着して、大道具や材料をおろしていく。
懐かしい、朝陽館でいただいた数々の道具を久々に目にする。
時代物の、家具が辺り一面に並んでいく。
その家具にも、タングステンの光と影が、陰影をつけていく。
最後にトラブルもあったけれど。
今日はここまでだ。
搬入も思ったよりも進んで80%は終わった。
片付けもほぼ100%終わった。
明日、墨出しをして、小屋の基礎を作れたら、仕込みも早くなる。

帰ることにするけれど。
思い立って、数人の男だけで呑んだ。
男だけなんて、とても久しぶりだ。
男しか話せないことも、本当はあるんだぜ。
織田さんが、皆と礼さんの話ができて良かったよと言って、お開きになった。

明日、明後日が勝負だ。
一気に、あの現場にパンパン小屋を作り上げようぜ。

たった一日そこにいただけで。
俳優たちは現場に慣れたはずだ。
それは、ものすごいアドバンテージになったはずだ。
posted by セブンガールズ映画化実行委員長 at 02:18| Comment(0) | 撮影準備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする