昨日はレオナルド・ディカプリオさんがアカデミー賞を受賞したことが話題になった。
それで、おいらはロッキーの話を書いたわけだけれど。
今回の企画では海外の映画祭に挑戦したいと思っているのだけれど。
アカデミー賞の作品賞だけは逆立ちしても取れないことをご存じだろうか?
毎年、毎年。
アカデミー賞はとても大きな話題になる。
今回も受賞だけではなくて、ノミネートに関することでも人種の問題や審査員の問題。
やっぱり今年も同じように繰り返された。
しかし、疑問に思ったことはないだろうか?
世界三大映画祭というのがある。
金獅子とか、金熊とか・・・その中になぜアカデミー賞が入ってないのかなぁ?と。
これだけ、世界中で話題になるのに、世界三大に数えられていないからだ。
世界三大映画祭とは。
ヴェネツィア国際映画祭、カンヌ国際映画祭、ベルリン国際映画祭。
この3つを指す。
この他にももちろん世界中には、「国際映画祭」なるものがたくさんある。
アメリカならカナダの、モントリオール国際映画祭、トロント国際映画祭なんか耳にすると思う。
ロサンゼルス・アジア・パシフィック映画祭なんかも最近の日本映画で耳にするかもしれない。
国内でも、東京国際映画祭から、ゆうばり国際映画祭など。
様々な映画祭がある。
三大映画祭とは、歴史が長く、かつ観客が最大級の映画祭という事だ。
国際映画祭とはつまり、海外の作品の出展も可能な映画祭だ。
そして一般公開前に出展するのが通常だったりする。
世界中のプロモーター、バイヤーたちが注目していて、興行権を買いたい作品を探す。
もちろん、マーケットと呼ばれる、映画祭とは別の映画のプロモーションの場もある。
国際見本市に出展するとしても、映画祭へのノミネートや受賞は、大きな冠になる。
だから、まだ無名の作品や俳優が受賞することも珍しいことではない。
面白い映画を先取りして探しているのだから。
対して、アカデミー賞は、実はすでに公開済みの映画の中から受賞する。
だから、興行成績であるとか、話題性まで加味されていく。
この一年で最も今年を代表するに足る映画とは・・・という賞なのだ。
更に言えば、「国際映画祭」ではなく、国内の映画の中から作品賞が選ばれる。
アカデミー賞作品賞を日本映画がとることは永久に不可能という事だ。
規模が大きいからアカデミー賞には、さすがに外国映画賞なる賞が設置されている。
この賞なら、アメリカで話題になれば、受賞してもおかしくないことになる。
もちろん、日本アカデミー賞も同様だ。
ハリウッド作品が受賞することは完全にあり得ない。
そして、受賞後の公開もありえない。
ただハリウッド映画だと、日本での公開が遅れることがある。
日本で公開しても当たらない場合もあるからだ。
だから、映画館のCMを観ると、「アカデミー賞最有力候補!」とか、「受賞!」とか。
タイムラグが発生する。
それで、ちょっと日本にいるとよくわからなくなるだけなのだ。
日本人は冠がついていると信用する傾向が強い。
官邸御用達なんて書かれている食べ物は食べる前から美味しいと思い込んでしまう所がある。
●●賞受賞、○○映画祭ノミネート、日本で映画を上映しようと思ったら、冠は必須だ。
評論家がどんなに褒めて、どんなに勧めても、冠がないと上映館すら見つからないこともある。
だから受賞したりノミネートされてからの公開のケースが増えていく。
公開後に受賞する賞は、つまり、無名からは非常にとりにくいということになる。
金子さんは無知なので、アカデミー賞を取るとかBLOGに書いている。
うん。ごめん。それはちょっと難しいんだ。
なぜなら、あなたは、典型的な日本人だから。
先日、デビッドさんとプロデューサーさんと3人で話した時に。
スケジュールについて少しだけ話した。
何月に撮影できて、何月までに編集は終わりたいですね・・・。
そしたら、ヴェネツィアが何月からの応募で、ベルリンが何月で・・・
あ、世界三大国際映画祭というのがあるんですよー・・・
・・・なんて言うものだから、デビッドさんもおいらも下を向いて少し吹き出してしまった。
だって、ついその前の週まで下北沢演劇祭について話し合ってたのに。
ヴェネツィアとか、ベルリンとか。
普通にこうやって喫茶店で話していいのかよ!と思ってしまう。
そして、おいらが世界に挑戦するんだ!と言っていた言葉をプロデューサーさんも信じている。
それが、妙におかしくて、吹き出しちゃったんだ。
最近。
おいらが口にすることをわりに信じる仲間が増えてきた。
こ、コイツの場合、本当にやっちゃうんだ・・・というのが少しだけ浸透した。
これまでだってそうだったんだけれどもね。
劇団が暫く休まなきゃいけないピンチに自主公演を企画したりさ。
15周年記念公演で、駅前劇場を中心に年間計画建てたりさ。
ここぞという時にはいつも、嘘だろ!って言われながらやってきたつもりなんだけど。
織田さんだけは、小野寺の場合、本当にやっちゃうよ、俺、知ってるよって言う。
バンド結成して、すぐにワンマンやる!とかCD作る!とかアマゾンで売る!とか。
全部やっちゃったことがあって、織田さんだけはそういうおいらを知っているからだ。
でも、今回の映画化決定は、わりにこの、やっちゃう気質が浸透したみたいで。
世界で勝負するぞ!って言っても、ふぅ~ん感がなくなってきていて。
そうか!よし、やろうぜ!感が普通に出てきた。
皆が、世界の映画祭に本当に乗り込むんだ!って普通に信じるようになった。
もちろんすべての映画祭に出展するには難しい。
出展するだけで参加費用が掛かるし、世界中を探せばものすごい数になるからだ。
どの映画祭に出展するのかも何も決まっていない。
でも、この目的意識は大きいなって思う。
目指す先が、全員同じなら、それは大きな大きな力になる。
「世界を驚かす!」
曖昧な目標のようだけど、こんなにハッキリした目標もない。
日本で最大動員映画を目指す!というのとは全く違う。
良い作品を創って、世界に乗り込む。
わかりやすくて、届きやすい、そういう目標だ。
金子さん。
アカデミー賞は難関かもしれないけれど。
君のファンが地球の裏側に出来るコトは、本当に起こり得るんだぜ!
本当に世界を見続けられるのなら!