大分県別府での上映も平日に入り折り返した。
平日の昼間という日程は名古屋でもあったけれど、平日は誰も行っていなかった。
自分が想像していたよりも会場にお客様がいた。
堀川もビラ配りをしたようだ。
評判が良いですよと聞いてはいたものの。
残すところわずかという段階で地元メディアとの接触が数件あったようだ。
ああ別府での上映をして良かったと思った。
別府に住む皆様の心の中にセブンガールズが残ってくださるだろうか?
そんなことばかり考えてしまう。
結局今日も朝からずっと関東にいながら大分を思っていた。
今日も出会いがありますようにと何度も思った。
残りわずか2回。
そんなやきもきした気持ちのまま。
明日の朝、大分にたつ。
例えばたった一人だけでも来てくださったら。
精一杯お届けしなくちゃいけない。
明日は賑やかな一日になる。
平日水曜という日程だけれど、レディースデーで女性は1000円で映画を観れる。
セブンガールズでは、連日の舞台挨拶イベントをしている。
そして館長補佐の森田真帆さんがMCとして登壇してくださる。
そのセブンガールズの後の上映では「狼煙が呼ぶ」の全国行脚で名監督の豊田利晃監督が登壇する。
MCを勤めるのは、ダイノジの大谷ノブ彦さん。
更にその次の上映が、その大谷さんが毎月別府ブルーバード劇場で開催している大谷映画会。
ちょっとした映画祭みたいな一日になったと聞いている。
豊田監督とはご縁があるから別府で会う約束もしている。
堀川から空港到着時刻の確認が来た。
映画館で待ち合わせればいいと思っていたのだけれど。
お世話になったお店の幾つかに顔を出すのだそうだ。
同行できるのかはまだわからないけれど、一応連絡することになった。
自分も出来る事なら挨拶をしたい。
明日の今頃は・・・と何度も頭に浮かんできた。
そろそろ飛行機に乗っているな、とか。
そろそろ大分空港についているのか、とか。
観光ではないしワクワクするというのとは少し違う。
なんだろう?自分が求めていることは。
人と人との繋がりというのはあやふやなものだ。
ちょっとしたことで喧嘩だってするし、愛し合ったりもする。
セブンガールズという作品を通じての繋がりというのはそういう中でも微かなものだと思う。
ただ一つの作品があって、そこに集まった人たち。
けれど、その微かな繋がりがとても暖かくて、柔らかくて、愛おしいものなのは間違いない。
観てくださったお客様にありがとうと伝えると、こちらこそありがとうなんて言われて。
なんだか不思議なほど、感謝し合っている。
きっとそこには性別や国籍や宗教や思想も簡単に超えてしまうような。
例え家族のような太くて強い縄での繋がりではなくても、やわらかい布に包まれたような関係になっている。
その心地よさは上映期間じゃなかったとしても、いつだって感じられるものだけれど。
それでも、今日まで自分が求めてきたものはそんなふわりとした関係が少しでも広がっていくことなのかもしれない。
自分は常に気を付けていたことがある。
映画を観て、応援してくださる皆様を特別扱いしないようにすることだ。
その日初めて映画に足を運んでくださった方も同じように接しようとすることだ。
だから何度も来てくださる方と話している最中でも、誰かと話すのを諦めて帰りそうな方がいたら声をかけるようにした。
なぜなら、そんな初めてのお客様の中から、また新しい関係が拡がっていったからだ。
そして、いつだってまだセブンガールズと出会っていない人たちをどう呼ぼうか考えてきた。
コメントを集めた時も、メディアに連絡し続けた時も、SNSでも、カウントダウンでも。
まだセブンガールズを知らない人が少しでも興味を持つことを探してきた。
すでに応援してくださる方へのファンサービスに重点を置くことだって出来たけれど。
でも多くの応援してくださる皆様は、そんな姿をちゃんと観ていてくださった。
話の途中で抜けたことを謝っても、大丈夫ですよと言ってくださった。
それに自分じゃなくても交流している出演者たちがたくさんいたのだ。
だからかもしれない。
応援してくださる方々が足を運びづらい土地の映画館で。
恐らくほとんどのお客様が初めて、あるいは別府で知ってくださった皆様で。
平日で。昼間で。
新聞を観たり。噂を聞いたり。
或いは映画イベントが多いという理由で映画ファンだったり。
そんな場所に行けることがワクワクさせているのかもしれない。
未だ出会っていない誰かに会えることこそが。
自分はそんなことにワクワクしていて。
登壇することに関しては、わりと二の次だったりもする。
堀川果奈の地元凱旋。
舞台挨拶でも、堀川の話を聞きたいはずだ。
もちろん、娼婦たちの話でもあるのだから。
監督はともかくとして、他の役者には誰かを立てて登壇するということをさせたくないなぁって思ってた。
なんだか微妙な感覚だけれど。
自分はずっとそうしてきたから、なんとも思わないけれどさ。
今日まで最初からずっと大分上映を目指してきたから。
堀川が地元の皆様に愛されている姿を観れたら結局嬉しくなると思う。
成瀬凛太朗役としてそこに立つのか。
セブンガールズ映画化実行委員会実行委員長として立つのか。
それもまだよくわかっていないままだ。
もうたくさんのお客様にたくさんのプレゼントをもらってる。
胸の中はいっぱいだ。
今は恩返しじゃないけれど。
この幸せの輪廻を少しだけでも広げていくことだけだ。
自分はわがままなんじゃないかと思えることがある。