クラウドファンディングで支援してくださった皆様に直接お礼を伝えたいから。
業務試写では舞台挨拶もせず受付に一人立った。
リターンの招待状を持って来場してくださった方がたくさんいらっしゃって。
皆様に言われたことがあった。
「BLOG読んでますよ!がんばったね!」
次から次に同じ言葉をかけていただいていて。
BLOG開設から実に1年半以上、毎日書き続けていて。
そりゃアクセス解析はあったって読んでもらっているのかもわからなかったから。
なんというか、もう恥ずかしいやら嬉しいやらで、ドキドキしたことを覚えている。
あなたのBLOGを朝読むのが習慣になってる。
そんな一言を聞いてどれだけ嬉しかったか。
正直に映画製作について、落ち込んだ日も、うまくいかなかった日も書き続けて。
そういう苦楽を共にしてくださっていたのだと思うと、本当に共に歩んだのだと改めて思った。
あの時に感じた思いがあるから、最終章も長くなっているのかもしれない。
振り返りながら、このBLOGはいよいよ公開日に迫ってきた。
どんどん寂しくなる。
3日。
映画「セブンガールズ」公開に当たって、前売券完売となった日数だ。
初日は発売開始直後にあっという間になくなって、週末がそれに続いて。
平日のみになってからも順調に予約が続いて完売になった。
クラウドファンディングをしてくださった方々の人数をはるかに超える売れ行きだった。
余りの順調は売れ行きに、映画館も配給さんも驚いて、お礼を伝えてくださった。
たったの1週間しか上映は決まっていなかった。
その1週間で、その後の上映が決まるといいなぁぐらいだったはずだ。
それが上映期間中に翌週のUPLINK渋谷での上映まで決定した。
自分たちは翌週に舞台公演も控えていて、そんなニュースに驚きしかなかった。
毎日舞台稽古をして、稽古場から舞台挨拶に何人かが向かった。
セブンガールズは順調な船出をした。
映画の売上は半分が映画館の収入で、半分が製作の収入だ。
配給会社の手数料はもちろん製作の収入の中から支払われる。
日本にはかつてものすごい数の映画館があったけれど、どんどん数が減っている。
興行収入が上がらなければ、映画館は経営が成り立たなくなっていく。
だから観客動員数、或いは動員力というのは映画の持つ重要なファクターになる。
もちろんそれが絶対ではない。
映画館にはそれぞれ特色があり、編成の方針がある。
顧客層の違いだってある。
セブンガールズという作品を気に入ったからという理由だけでかけてくれることだってあり得る。
逆に、動員力があるから上映しておこうという映画館だってあるだろう。
それでも重要なことに変わりはない。
だから拘っていた。
K'sシネマでの1週間を満員のまま終わりたいと願っていた。
まさか前売りが完売して、上映中に翌週の渋谷上映が決まるなんて素早い展開は予想も出来なかったけれど。
初日の舞台挨拶。
もう誰もスタッフをやらないで良い日だった。
お客様の対応は映画館の仕事だからだ。
その日初めて自分も、そして試写会で働いてくれたみんなも舞台挨拶をすることになった。
自分はマイクを握り、MCをした。
皆や監督から一言ずつもらっていった。
お客様は舞台挨拶も楽しんでくれてるかな?テンポは平気かな?
そんなことばかり考えていたら、プロデューサーが客席後方からやってきて締めてくださいと伝えてきた。
マイクを握ってセブンガールズを公開出来たお礼を言おうと思った。
なんだろうねぇ。
あの瞬間の感じは。
目の前にいるお客様たち全員が共にセブンガールズを公開まで進めてくださった仲間たちだった。
その皆様が自分を観ていて。
感謝の言葉を言いたいのに、それが言葉にならなくて。
あとからあとから、涙ばかり零れてきた。
自分の目的は公開じゃないんだよ。
この映画をこれから一人でも多くの皆様に届ける事なんだよ。
それを伝えたいのに。
言葉が出てこない。
感情が自分を支配していて、どうにも出来なかった。
毎回舞台挨拶のたびに同じように感極まることはあっても。
感情に支配されたのは後にも先にも、公開初日のあの時だけだ。
みっともなかったなぁ。
ちゃんとお礼が言いたかったなぁ。
ロビーで初めてのお見送りもした。
本当に信じられないほどの数のパンフレットが売れた。
文字通り飛ぶようにパンフレットが売れていった。
たくさんの皆様に声をかけられた。
そして、その日もそうだった。
「BLOG読んでるからね!がんばってよ!」
何人に言われたんだろう?
みっともない泣き顔を見せた日は特に言われたよ。
もう二度と泣かないんだと決めたよ。
く、クールに決めさせてください、お願い。
でもね。
もう泣かないけどね。
あの時の感動がそれからずっとずっと続くことになる。
お客様の顔を見るたびに、感動をいただくことになる。
上映終了とアナウンスしても、毎日のように声が届く今もだ。
その日から自分は個人的に反省を繰り返すことになる。
公開直後の喧騒の中で。
何か足りないものがあるかもしれないと探し始めることになる。
それは渋谷と大阪以外に上映館が決まっていなかったからだ。
そこで終わるわけにはいかない。
プロモーションについてもう一度考えなくちゃいけない。
こんなに大きな感動と、こんなに優しい応援を頂いたのだ、セブンガールズは!
自分が頑張らないでどうする。
涙は全て拭いて、下唇を強く噛み締めた。
映画「セブンガールズ」
公式サイト:http://sevengirls.info/
上映期間終了 皆様ご来場ありがとうございました。
■SNS
Twitter:https://twitter.com/7girlsmovie
紹介記事
■girlswalkerhttps://girlswalker.com/archives/180503/
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