最終章に入ってから振り返っていこうと思っていて。
それと同時に再上映を望む声が毎日のように届く幸せを感じていて。
どうしても自然にゆったりと書いてしまう自分がいるのだけれど。
特に急ぐ必要もないと思いつつ2週間が過ぎて。
気付けば、映画の完成まで進んでた。
ああ、やっぱりこのBLOGは終わろうとしているんだなぁとわかる。
「公開67日目」が来ない限りは、そのまま終了していくのだ。
届く声を聞きながら。
実は一番厳しい期間が完成してからの数か月だったと思う。
スタッフさんや役者を招いての零号試写はとても楽しい思い出なのだけれど。
そこからは自分に出来ることは本当に限られていて。
出来ることが少ない期間というのは、精神的には一番つらいのかもしれない。
いわゆる海外への挑戦期間にしたから。
通常なら恐らくは国内の映画祭に出してみたり、上映出来る方向を探したりなのだと思う。
それが海外の映画祭に挑戦する。
何もそんなことをする必要なんかないじゃないかという意見もあるかもしれないけれど。
自分はセブンガールズをどうしても世界に持っていきたかった。
それがどんなふうに受け取られるのか知りたかった。
海外への挑戦についても色々と学んだ。
マーケットというものがあること。
ディレクターに観てもらう事。
字幕製作。
セブンガールズは自分が創造した通りテーマ的には成功していたと思う。
こういう映画ですという入口は海外の人から見ても興味深い作品だったんじゃないだろうか。
終戦後の娼婦、女性たちの戦い。世界の潮流にも実は合っている。
あらすじからなのだから、掴みも大事だった。
信じられないことだけれど、とある映画祭のディレクターからアクセスがあって。
こうした方が良いというバックが来た。
それには監督も自分もプロデューサーも色めきだった。
ディレクターに観てもらう、直接エントリーする、そういう中でバックがあるのは特別なことだからだ。
大抵はそのまま何の連絡もないのが普通なのだから。
ただただ手を尽くして待つというのは精神衛生上あまりよろしくないものだった。
そんな中で連絡があったことは光だった。
直しの編集をしたけれど。
それはとても厳しいものだった。
24分のカット?
エピソードを減らす?
それをどうやるのか、矛盾が出てこないか。
それでもバックがあることなんて当たり前のことじゃないのだから取り組むしかなかった。
結果的にエントリーでも、マーケットでも、ノミネートされるところまで行かなかった。
理由はたくさんあると思うのだけれど。
やはり言語の壁は大きかったんだろうなぁと思う。
セブンガールズの台詞量は通常の映画の数倍に上がる。
実際に字幕を製作したスタッフさんがそう口にしていた。
映画は、文化は、国境を簡単に超えていく。
セブンガールズでそれを実現できなかったことで実は相当落ち込んだ。
悔しくって。
惜しい所まで行ったのが余計に悔しさを増幅させて。
海外の映画祭は基本的に一年以内に完成されて、かつ未公開の作品のみだ。
ある時期まで挑戦が続けば、もう海外のプロモーターへの販売しか出来なくなる。
ましてなんの冠も持たない日本映画が海外マーケットで簡単に話題になるわけでもない。
敗北であった。
自分ははっきりとそう認識している。
監督は賞ではなくて、公開してからだよと口にする。
それも正しいけれど、これが悔しいのだって本当だよなって思ってた。
いよいよ公開について考える時がやって来た。
出来ることが少ない期間、舞台本番もあったし、色々なことがあったけれど。
ようやくここからもう一度自分の戦いが始まるのだと気合を入れたのを覚えている。
このBLOGが終わったら。
急に何もすることがなくなったら。
自分はどうなってしまうのだろうか?
いつだったか自主映画をやっている女性監督からマグロと呼ばれた。
止まったら死ぬ回遊魚という意味だった。
芝居をやって、バンドをやって、その上、映像製作までやったりしていた。
終わった次の日に、その次の舞台の企画をまとめていたりして。
そんな姿をみてあだ名をつけられた。
まぁ、止まったら死ぬんだろうな。
肉体は残っても精神的に。
朗報を待つことしか出来なかったあの時期。
苦しかったねぇ。
何もできない苦しさは、何よりもつらいよ。
だからと言って、むやみやたらだけはしないけれどさ。
今でも時々思ってるよ。
世界が待ってるんだって。
待っていないわけがないんだって。
何度も何度も人に笑われながらさ。
このBLOGが終わった時にスッカラカンになるわけじゃないぜ。
それだけは言える。
映画「セブンガールズ」
公式サイト:http://sevengirls.info/
上映期間終了 皆様ご来場ありがとうございました。
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紹介記事
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