2019年05月23日

公開64日目

前日の大雨が嘘のような快晴。
どこまでも抜けていくような青空。
時々吹き抜ける風だけがその名残を残していた。

この日が大事だぞと自分の中で思っていた。
残り3回の上映。
どこまでお客様に来ていただけるだろう?
わからないまま映画館に向かった。

控室に行き、メンバーの到着を待つ。
今日の動員数を確認した。
自分が想定していたよりも少なかった。
でも平日に入って3日間、確実に人数が増えている。
そう自分に言い聞かす。

いつもとは緊張感が違う。
今日はスタッフとしてのカメラマンじゃないからだ。
ちゃんと壇上に立って、自分の言葉を伝えなくてはいけない。
人前に立つのだ。
自分が最後に占める予定だったときに、控室のドアが開いた。

監督が現れた。
観れたら上映を観ようと思っていたらしいけれど、間に合わなかったのだという。
ロビーでも挨拶をするというから、それなら登壇してくださいと伝える。
ロビーにいて、登壇していないのもおかしいし、役者と違って監督の顔は登壇しないとわからない。
ノープランのままで申し訳なかったけれど、それでお願いをした。
自分が最後に締めようと思っていたけれどそれはリセットして、一番手の挨拶に切り替える。
口にしようと思っていた話も、シンプルにまとめないとだ。

何年も一緒にいる仲間たちだけの控室。
まるで舞台の時の楽屋だ。
気楽に話をする。
けらけらと笑う。
カメラマンを頼んだ出演者も登壇した時よりもリラックスしている。
いつもの軽口。
いつものやりとり。
あの厳しい撮影中も、休憩所で繰り返されたやつだ。

でも本当は皆が心の中に持ってた。
今日が終わればあと二回の上映。
ふと監督が、なんか今になって始まったって感じがするよ。そんな言葉が。
いつもの軽口を瞬間止める。
ふらりと映画館に来たことは前にもあったけれど、登壇するのは初めてだった。
本当に上映が終わるのかな?
どうしょうもなく寂しくなるその一言だけは飲み込んだ。

壇上に上がる。
これまで観ていなかった風景。
座りやすそうな椅子にゆったりと座っているお客様。
その多くは初めてのお客様だった。
ご近所の方や、映画館の会員様もいらっしゃる。
やはりいつもよりも女性が多かった。

懐かしい仲間を見つけた。
生意気な後輩だったあいつだ。
舞台に来てもいつもあっという間に帰ってしまうのに、登壇を観てる。
なんだかやけに大人に見えて、自分だけ置いていかれているような気がしてしまう。
だからと言って自分が落ち着けば、がっかりされるのも知っているのだけれど。

そういえば今日6月終盤までの映画館のスケジュールが発表されていた。
あるわけないのに、セブンガールズの文字を探してしまう自分がいた。
既に決まっているスケジュールに割り込むことなんか出来るわけもないのに。
それぐらい横浜の街にセブンガールズは溶け込んでいる。
決して近くない場所に住む役者たちも足繁く通った場所だ。
なんとなくご近所の皆様の顔を覚えてしまっている場所だ。
あと2回あるのに、名残惜しさを感じてしまう。

いつか吹き抜ける風にしか名残は残らないのさ。

公開10週目 横浜 シネマ・ジャック&ベティ
メンズデーと最終日の2回だけとなった。
皆様、セブンガールズに会いに来てください。

きっとあの娼婦はあなたの心に風を残してくれます。

あと2日も精一杯で!


映画「セブンガールズ」
公式サイト:http://sevengirls.info/
2019/5/18(土)~24(金) 上映時刻:16:45~19:10 全日程舞台挨拶予定
横浜 シネマ・ジャックアンドベティ:http://www.jackandbetty.net/cinema/detail/1928/

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posted by セブンガールズ映画化実行委員長 at 03:15| Comment(0) | 映画公開中 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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