横浜 シネマ・ジャックアンドベティのスケジュールを確認する。
大型連休で特殊な発表だけれど、週明けの水曜日には上映時間が出る予定。
あくまでも予定だから前後する可能性はあるけれどいよいよだ。
連休前に予定が出るのが嬉しい。
自分は昔から最新技術の結晶のような製品のカタログを読むのが好きだったりする。
カタログにあるスペックを見ては溜息をつく。
もちろんそれで自分が手にしたいからと言ってなんでもかんでも購入するわけではない。
はぁ、これがあればこんなことが出来るんだなぁ・・・なんて思うだけだ。
機材が必要な時も最高の物のカタログやらは目を通す。
その上で、コストパフォーマンスや実際に使用する範囲内で機材購入に踏み切る。
最高の物を知っているからこそ、今、必要なレベルがわかるのだと思っている。
オーバースペックを知っていれば、等身大の物がわかる。
実際に映画製作する時の多くの機材はレンタルだったりする。
特にシネマレンズと呼ばれる映画にしようするレンズはレンタルが普通なんじゃないだろうか?
個人が所有するには高価すぎるし、種類も多すぎる。
もちろん所有しているカメラマンもたくさんいるのだろうけれど、レンタルの場合も多いと思う。
何本かはやっぱり持っているのかもしれない。
日常的に触っていれば当然技術も上がるし機構の理解も深まるから。
スチール用のレンズとは、設計そのものが違ったりするから。
本気での映像製作をするとなれば当然色々と変わってくる。
セブンガールズは、プロの撮影スタッフが入ったし、撮影スタッフが機材を用意した。
シネマカメラにシネマレンズ、業務用のモニター。たくさんの照明機材、無線のマイク。クレーン。
当時はわからなかった機材もたくさんあった。
カメラ本体についている細かいケーブルや細かい機械の意味すら。
そういうことも基本から学ぼうとしている。
別に手に入れる予定があるわけでもなく。
なぜそれが必要だったのか、あれはなんだったのか?
基本的なことがわかっていないといかんなぁと思うから。
自分たちでもカメラは持っている。
三脚も、マイクも、照明も持っている。
ただどれも業務用というわけではなくて必要最小限のものだ。
これじゃね、ここまでしか出来ないんだよ。ということが理解できているかどうかだ。
スペックを知れば、そのスペックで出来ることがわかってくる。
例えば、スローモーションの撮影はかなり厳しかったりする。
ある程度、陽が落ちたり室内になれば映像にノイズが乗る。
その場合は、ノイジーでも問題ないような映像を目指す。
例えばWEBCMで、イメージカットのようなものを撮影するとなれば自然光しかありえない。
そういうことも理解していかないと出来ない。
手持ち風の映像であればノイジーでもピントが甘くても問題はないとか。
或いは、ローファイな映像を目指すなら、そこまで気にしないでもいいとか。
そういうことも学んでいく。
なんだったら古本屋に行ってまでだ。
それでもまるで知識が追い付いてこない。
覚えることが多すぎるし、蓄積されてきた膨大な技術の全ては入ってこない。
そういえば、いつだったかレールがないから台車で撮影を代用したこともあった。
映像で面白いなぁと思うのは、ローテクとハイテクが混在していることだ。
ものすごい・・・例えば洗濯ばさみのようなもので工夫していることなどもあったりして。
例えばセブンガールズでも高台からの撮影はものすごいローテクで実現していたりする。
一方ではクレーンで撮影して一方では肩乗せや、足場を創って。
そんなことが重なって、映像が出来ていく。
もう何十年も前の映画を観ても面白い作品はあって。
その頃にはなかった技術が今にはあるのだけれど。
その技術がなくても面白い作品はやっぱり面白い。
最先端を行く3D映画でヒットした作品が少ないように。
実際には最先端である必要性がない。
結局は人間の持つ魅力、演技を越える技術はないのかもしれないなんて思う。
CGでどんな景色を創ったって、松明と団扇の煙の方が効果的だったりするのだから。
WebCMを50本作る!と宣言した時は、自分で自分を呪いもしたのだけれど。
なんで、そんなことを思いついて、そしてそれを実行しているのかわからない時間帯も多かったのだけれど。
今になって、その理由が自分の中で見えてきた。
これを知るためなんだなぁというのがわかってきた。
完成の部分、技術の部分、出来ることを増やすこと、色々なことがわかってきた。
シンプルな映像、カット映像、反則的な映像、その他諸々。
その中で、この機材があればこういうの創るんだけどなぁとかも見えてきた。
撮影したい人間、演技というのも客観的に把握し始めた。
役者に伝える言葉のチョイスがどういうところから生まれてくるか源泉が見えてきた。
舞台よりもずっと逆算だ。
編集後の映像を想定して、撮影している。
役者はその編集後の映像のイメージを完全に伝え聞くことは不可能に近い。
それは監督の頭の中にしかなくて、とても言葉で説明できることじゃない。
どんな絵を狙っているのか、作品の中でどんなエッジにしたいのか、せいぜいそこまで。
映画が出来上がるまで、役者には想定できない部分が見えてきた。
まして最新の技術がわかれば、もっともっと想定できないのだ。
自分が製作した映像でも。
多分、役者はどんなふうに仕上がるか10%もわからなかったはずだ。
やって欲しいことは説明しても、そこまでは説明できない。
かと言って、役者だって何を欲しいか知りたいわけだから。
その意志疎通の道が見えるか見えないかは本当に大事だと思う。
あ!こうなるんだ!
役者であれば必ずそう思うはずで。
幸い監督と編集した時間があるから逆算も大分できるようになってきた。
また監督と作品を創りたいし、自分でも作品を創りたいなぁって思う。
まぁ、それはまた別の話だけれど。
逆に役者を経験していない映画監督はこの感覚がわからないかもしれない。
そういうことを想像するのも面白い。
カタログを観たり。
古本屋でレガシーな技術を読んでみたり。
こういう全てが芝居に繋がる。
うまく言えないけれど、その実感がある。
すごいなぁとどんどん思うのだよ。
最新の技術を知れば知るほど。
役者の持つ圧倒的にネイティブな肉体そのものを!!
まぁ、あと映像機材って高価すぎるね。まったく。
映画「セブンガールズ」
公式サイト:http://sevengirls.info/
2019/5/18~24
横浜 シネマ・ジャックアンドベティ:http://www.jackandbetty.net/cinema/detail/1928/
2019/4/30 18時
アルティカセブン 映画「セブンガールズ」応援感謝祭 http://sevengirls.info/2019/04/fanfes/
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