まんまるい夕月が浮かんでいた。
正確には、まんまるは明日だけどね。
次の満月が来たら、もうセブンガールズ公開間近なんだなぁって思った。
嘘みたい。
まだ夕方の空に、ぽっかりと。
色々やりたいのに遅々として進まない。
はーあ。やんなっちゃう。
ま、そんなもんさ。
映画を企画した。
映画の準備をした。
映画の撮影をした。
映画の編集をした。
映画が完成をした。
映画の公開をする。
たったそれだけのことかもしれない。
夕月が浮かんでる。
いつもよりも、ずっとずっと大きな月。
せっかくだからさ。
せっかくなんだからさ。
映画においでよ。
だって、せっかく創ったんだから。
笑ったり、泣いたり、なんか感じてくれたらいいなぁ。
空の夕月が、実は出入り口で。
あの向こう側には、別の世界があって。
映画なんかやらなかったもう一つの世界があるのかもしれない。
向こうから覗いたら、こっちは、どんな風に見えるかなぁ?
きっと。
きっと、遠すぎて見えないな。
だって、こっちからも、見えないんだから。
どこかで花火が上がった。
猫がベランダから見てた。