無理に起きてシャワーを浴びる。
時計を見ると、今頃は既に女優陣はダンスの稽古が始まった頃か。
久々のダンスだと、色々思った通りにならないだろうな。
シャワーを浴びながら、歌を歌っている自分に気付く。
風呂場はリバーブがかかるから気持ちよく歌える。
急いで荷物をまとめて稽古場に向かう。
思ったよりも電車の繋ぎが良くて早めに到着。
久々に食事を稽古前にとれて、稽古場に。
到着すると、ダンス稽古も佳境に入っていた。
はじまったのだ。
BEGIN。
9月の映画公開の翌月。
劇団の旗揚げ20周年に当たる10月10日から舞台公演が決まっている。
ほとんど、映画と連続しているからというのもあって、セブンガールズのスピンオフになった。
それも、セブンガールズという作品の前日譚を描くという。
戦前、戦中、戦後。
セブンガールズが、戦後数か月後の物語だとすれば、戦中かもしくは、本当の直後からの物語になる。
瓦礫だらけの街に、あの娼婦たちが集まって、そして、あの歌が生まれる。
役者だけが知っている、役の設定があって、その設定を元に書かれるのだろうか。
もちろん、映画に出てくるいくつかのエピソードと繋がる話も出てくるはずだ。
そのタイトルが「BEGIN of Sevengirls」通称ビギン。
もしかしたら、副題がつくかもしれないけれど、今はこのタイトル。
その稽古が、舞台が終わったばかりなのに始まる。
多くのお客様が映画と舞台を両方見るだろうというプレッシャーもある中。
監督は、あえてその題材を選んだ。
そして、反省会の翌週からの稽古をすることになった。
朝まで作業を続けていた自分は、疲れが残っていたけれど、気合を入れなおして稽古場に向かった。
そんな中、ダンスの稽古が始まったという事になる。
セブンガールズは、いつもダンスの稽古で始まる。
・・・と思っていたけれど、監督が急遽、稽古場に来れなくなった。
まぁ、それは仕方がない。
先週の反省会の続きの話や、試写会の準備の話も進める。
そういえば、あまりPVの話は耳にしなかった。
飲み屋に移動してから、ようやく何人かから聞いたけれど。
皆がどういう風に観ているのか、少し気になったけれど。
どうやら、とにかく、次が楽しみにしていた。
そう、すでにPVが続くのが、当たり前の感覚になりつつあった。
それは、とっても嬉しいことだ。
連続して・・・それも想定よりも早く連続しての公開。
それが「当たり前」になるのが、第一段階だからだ。
当然、次のPVが公開されるし、それが思ったよりも早いとわかっている状態。
30秒という短いPV。テレビCMと同じぐらいか?
観ると、10秒ぐらいに短く感じて、何度か見てしまうと聞く。
なるほど。
それはもしかしたら、PVの本質なのかもしれない。
いわゆる商品の味見に近いものなのだから。
本当に楽しむには作品を観るしかないわけだから。
足りなくて次が楽しみだったり、もっと観たいと思ってくれたら、それはきっと正しいことだ。
やることがないから、これは解散かなと思った頃に、試写会の舞台挨拶の話をする。
思ったよりも有意義な話が出来た。
意外に積極的に皆から意見が出た。
良い傾向だ。
今週中には、ある程度、形が決まるだろう。
それから、各方面に確認すればいい。
意見が出たから、まとめやすいはずだ。
呑んで、帰宅中に、メールに気付く。
ふむふむ。
これなら、すぐに出来そうだなといういくつかの内容。
今日は、さすがにもうベッドに向かおう。
始まっている。
全てが動き始めている。
そこに向かっている。