インスタへのアップロードから始める。
どうやら、Instagramでは内部で動画を圧縮するようだ。
60秒まで公開出来るけれど、ベストは短めの映像なのだと思う。
スマートフォンで観ることを前提にしたSNSだから、基本的にデータ量をなるべく抑えたいという事なのだろう。
正方形の映像の編集も目途が立った。
基本的には出来ているものを時間のある時に正方形にして・・・という流れになるか。
ハリウッド映画のInstagramだと縦長の映像もある。
ただ、縦長だとどうだろう・・・元データを考えると、拡大が必要で画質を落とすことになる。
実際に書き出してアップロードしたら、そこまで変わっていないかもしれないけれど。
少し休憩をはさんで、PV第二弾の編集に入る。
今日は印刷物とPVと舞台残務処理と決めている。
プロフィールと話していた、30秒の登場人物紹介映像。
最初は誰にしようかと悩んだけれど、順番なんか気にしていたら始まらないと気付く。
これを始めてしまうと、一気にPV製作予定の数が増える。
なかなか、踏み込めないし、そろそろやりましょうの言葉を待っていてもいいのかもしれない。
それでも、やはり自分からどんどん動いて提案してというのがこの企画のスタンス。
スピード感が大事だ。
監督の書いたセリフは、全てが「詩」だと言った人がいるけれど。
本当にどのセリフを切り取っても、美しいリズムが流れている。
PVの難しい所は適度な説明になっていて、適度にネタバレにならないようにする部分。
この二つはどう考えても矛盾している。
説明しながら、バラさないなんてことは、実際には不可能なことなのだから。
だから、群像劇として、映画に入りやすいように人物像に迫れるシーンを選ぶことになる。
物語もうっすら見えるけれど、どんな展開をするかは見えないようなシーン。
そして、気になるようなシーン、そして何よりも、美しい映像を選ぶ。
曲についてもそれほど悩まない。
なぜなら音楽の吉田トオルさんはほぼ全ての登場人物のテーマ曲を書いてくださっている。
今回のPVでは、実はテーマ曲的な曲が2曲あって、どちらにするか悩んだぐらいだ。
結局、導入に合わせたけれど、どちらにせよ、キャラクターごとの曲がすでに用意されている。
PVと言えば、よくあるのがナレーションだ。
ナレーションのあるPVを製作することももちろん不可能じゃない。
いわゆるドラマにおける来週の告知とか、ナレーションで遊んでいるようなケースもある。
そんなのもあっていいなぁとは思っているのだけれど、監督のセリフ以上の言葉があると思えない。
セリフの1つ1つが立っていれば、説明なんか不要なんじゃないかとも思えてくる。
一度書き出して、プロデューサーに確認依頼で送る。
特報映像と違って、確認だけでもと思っていた。
少なくても、これを始めてしまえば、これから何度も何度も続いていくからだ。
確認が手間であれば、これ以降はどんどんやっていきますと、付記してメールを送った。
通常の映画のPVよりも確実に多くなるようなことをやろうとしているのだから。
そう思っていたら、電話が鳴った。
すぐに、修正案をいくつか出してくださった。
打ち合わせは事前にしてあったとは言え、どんどん提案しているようなものだ。
考えてみれば、本来、PVは、プロデューサーが依頼して製作されるものなはずだ。
それが、依頼も何もなく、一方的にどんどん提案されてくる。
それも大人数が出演する映画の最初の登場人物紹介Vだ。
だからこそ、手間じゃないかと心配したのだし、申し訳ないかもと思っていたのに。
ネットは便利で、そのあと、修正したPVを送っては、メールで指示をもらうというやり方で作業を進める。
何往復かした後、決定が出た。
スタジオでもないし、編集エンジニアも、宣伝担当も、営業も介せず。
直で、プロデューサーの意見をもらいながら、役者がPVを編集するなんてことあるだろうか?
このスピード感は痺れた。
その都度、念のため、音楽の吉田トオルさんにも送る。
今日はライブだから、観れているかまではわからなかったけれど・・・。
これで少し楽になる。
なぜなら、この映像がテンプレートになるからだ。
30秒という時間をどう使うのか、テロップはどうするのか。
少なくても、決まった形の一つが出来たことになる。
今後しばらくはこのテンプレートに沿って、続いていける。
この勢いのまま、PVを今晩中にあと2本ぐらい出来たらいいかなと思っている。
もちろん、それはすぐに公開するわけじゃないけれど。
PVの第一弾が公開されてから、さして間も空かずに、第二弾が公開されるなんて驚いてくださった方もいたらいいなぁ。
そんなの多分、観たこともないはずだ。
ただSNSにおける映像は、やはり数だ。
ユーチューバーと呼ばれる人たちは誰もが、毎日の更新が大事と口にする。
どの映像を観て興味を持つかはわからないけれど、一度興味を持てば、全ての映像を人は観たくなるという。
だとすれば、数多く更新していけばいくほど、再生数も増えていく。
それは、そのままつまり、知名度が高くなっていくという事だ。
公開前に、役者本人にも一応送った。
最終版の一つ前だったけれど、感動していた。
劇団で長く舞台をしていて、そりゃ映像の仕事がゼロだったわけではないはずだけれど。
その公開前のPVに、名前まで出るなんてことは、なかったはずだ。
それが映画の告知映像で、ネット上に公開されるのだから、この映画の前なら夢のような話だ。
それが、これからどんどん続いていく。
舞台挨拶があったり、映画の公開があったり、他にもあるだろう。
それはもうはじまっているんだ。
そのまま公開に踏み切る。
出演者たちも驚いてSNSにコメントが続く。
まだ第一弾のPVの印象が残っている段階で新しい公開に踏み切ったのだから。
再生数が増えていく。ついでに第一弾の再生数も増えていく。
SNSに情報を書き込む前に、既にYoutubeのチャンネル登録をしてくださっている方が観ている。
SNSに情報を書き込んで、HPのNEWSに掲載するのはやめておく。
特別なニュースではなくて、当たり前のこととして、trailerページを創るまでは記載しない。
第三弾を楽しみにしてくださる人がいるといいなぁ。