2018年05月21日

全ての始まり

劇団前方公演墳20周年記念企画「カクシゴト」

小屋入り7日間、全7ステージ

映画「セブンガールズ」の告知解禁とともに幕を開けて全日程が終演した。


まずは、ご来場いただきましたたくさんの皆様、誠にありがとうございました。

共演者、スタッフ、並びに映画告知に関わってくださった皆様、感謝しております。


千秋楽の朝は快晴。けれど、前日の夜から気温が下がっていた。

まるで初夏のような日々が嘘のように、過ごしやすい春の一日だった。


いつものように劇場入りして、いつものように準備して、いつものように本番を迎えた。

客席には満員のお客様。

音を出し、演じた。

今まで稽古を重ねた役が、一つずつ、終演を迎えていった。


気付けば、毎日触っていた音響機材を片付け、PCを開き制作関連作業をして。

終わって舞台班に合流した時にはすでに、あの特徴的な床の模様すらなくなっていた。

舞台班が目途が立った時点で早めに劇場さんへのあいさつを終えた。

重い荷物を搬出車に積み込んで、車に乗り込み、皆より少しだけ早く劇場を後にした。

搬出した荷を倉庫に運び入れて、打ち上げに合流した時にはすでに少人数になっていた。

けれど、打ち上げには少人数ながら嬉しいことに、自分の作品の全メンバーと、監督がいた。


結局、芝居の話ばかりしていた。

役者のタイプの話。

役者が持つ違和感と、演出家が求める客観視戦の違い。

作品構造における、前段の大切さ。

幾人かの役者と、監督と、話をしたのは、全て「これから」の話だった。


この企画を越えて「これまで」と「これから」で何かが変わる。

そう思ったメンバーが、意外にいるようだった。

目に見えるほど変わるのかどうかまでは、ちょっと自分ではわからないけれど。

中編を3つに分かれて演じたことは、それぞれにとって、きっと大きな経験になった。

いつもより短い分、それぞれ作品の構造について理解しやすかったはずだし。

3つに分かれていた分、それぞれの作品内での役割が明確だった。

その上で、想定通りだったり、想定と違っていたり、苦しんだり、戦ったり。

その経験と、後からやってくる反省が、何かに繋がるだろうと感じているようだった。


「あそこ、うまくいかなかった。」

そういう話は、圧倒的なポジティブだ。

うまくいったことばかりを話ことこそネガティブだ。

結局、向上心や探求心からくる発言は、自分を安心できる場所に置いてくれない。

ポジティブであろうとすることは、二歩前の自分に向かおうとする不安との戦いなのだ。

それを繰り返しているうちに、20年と言う長い月日を迎えている。

昨日の自分に満足しないで、明日の自分に焦燥感を持つ。

その経験が、いつの間にか、自分の中の確固たる自信になっていることを知っている。


このBLOGはセブンガールズ映画化実行委員会のBLOGだから触れてこなかったけれど。

実は、初日に発表したのは、映画「セブンガールズ」の告知だけではなかった。

もう一つ。

20周年記念公演の告知をした。

ちょうど20周年を迎える10月10日より、企画ではなく本公演を行うことになった。

「BEGINS of Sevengirls」とだけ、チラシには記載してある。

それは、セブンガールズという劇団の代表作のスピンオフ。

あの娼婦たちが、仲間になっていく、前日譚だ。

映画「セブンガールズ」と舞台「BEGINS of Sevengirls」は9月10月と連続で、上映&上演される。

チラシには、簡単なキャッチコピーが書かれている。

「・・・そして、あの歌が生まれる」

そのキャッチコピーは、セブンガールズという作品を知っている人ほど、ハッとするものだった。


20周年記念公演が行われる、「劇」小劇場という劇場は、2年半前にセブンガールズの4度目の再演をした劇場だ。

あの公演が終わって、映画化について、本気で考え始めた。

全てが始まった劇場で、全ての始まりを描く作品を上演する。

色々な偶然が重なって、そんなつながりのある公演になった。

それは、明らかな「明日」だ。明らかな「これから」だ。

打ち上げと言う場所で、すでに「明日」を探していた。


打ち上げを終えて、昼過ぎに目覚める。

まだ少し呆然としている。

ここから、今度は本チラシ、ポスター、試写会準備、PV第二弾。

やることは、やまのように残っている。

舞台の残務もある。

一歩一歩着実に、タスクの管理をしなくてはならない。

現実と正対して、進まなくてはならない。
posted by セブンガールズ映画化実行委員長 at 17:10| Comment(0) | 映画公開への道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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