2018年01月29日

キンちゃんの目は希望の色

稽古日。
稽古場に入ると、少し議論が白熱していた。
真剣に取り組んでいる。
良い方向になればよい。
それだけだ。

自分の班の一人が、風邪で休んだ。
熱が出たけれど、インフルエンザではなかったようだ。
ものすごい大ブームになっている。
奇跡的に劇団員では、まだ一人しかかかっていない。
でも、真冬は、それ以外でも風邪をひくこともある。
要注意だ。

人数が少ない作品で一人欠員が出ると、どこの稽古をするか悩むことになる。
少し考えて、自分が代役をさせてもらった。
ちゃんと代役をするというよりも、内側の空気感を感じておきたかったからだ。
やはり、客観と主観は、余りにも開きがあった。
そうか、あの空気の中での芝居をしているのか。
空気の流れが変わるのは、ここからなんだなとか、感じながら演じてみた。
自分なら、どうやって裏を創って、ここに存在できるのか。
違う角度から感じただけで、幅が出来た。
他の役者たちがどう思ったかは、また別の話だ。
本役じゃなかったし、感触も違うだろうから、違和感ばかりだっただろう。

最後の班の稽古の見学。
台本は半分ぐらいあるけれど、キャスティングはしていない。
だから、全員で新しい台本の部分を、かわるがわる演じていく。
いつものうちの稽古のやり方だ。
ただし、人数が少ないから、回転数はいつもよりもずっと早い。
いつもと同じやり方でも、いつもと違ったことを出来ている。
まして、ピンポイントで細かい部分を重点的に稽古できる。
本公演とは違う、企画公演ならではの稽古だ。

そろそろ詳細を出していきたいとことだけれど・・・。
そういう時間的制約で、急がせるのは余り良くない。
企画的にも良くないし、急いでしまって不安点を残すのでは、趣旨に沿っていない。
もちろん、その上で面白い作品が並べばそれが一番だ。
決めるという意識は持っていてほしいけれど、〆切の意識はいらない。
稽古がこの形になってから、実は2か月経過している。
1月も終わるのだから。
その間に何が生まれてきたのかだ。

稽古場を出て、少し監督と話す。
本公演ではない分、監督の負担はいつもより少ない。
仕事の幅を増やしてみたり、別の書き物をしてみたり、してくださればいいと思っている。
企画が固まれば、本公演のことも考え始めなければいけないのだ。

芝居はやってみると、自分の体が想像以上に不自由だと気付く。
例えばダンスをしていたような肉体のプロフェッショナルでさえ、芝居をすると動けなくなる。
不自然になってしまったり、妙に決めてしまったり、違和感だらけになってしまったり。
本当は、一歩前に出たいだけなのに、その一歩が出ない時もある。
意識下にあるはずの肉体が、無意識化のクセに支配されている瞬間もある。
自由になると思い込んでしまわないように。
想像できないようなことがいつ起きてもおかしくないと、知るように。

呑まずに帰宅。
今日の月は、まるで、昔飼っていた黒猫の目のようだった。

寒い冬空は、妙に月が輝く。
まるで、泥の中にいるほど、希望が輝いているかのように。

黒猫のキンちゃん。
お空から、何を覗いているの?
posted by セブンガールズ映画化実行委員長 at 03:28| Comment(0) | プロモーション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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