2016年05月16日

シナリオ完成前夜

いよいよシナリオが完成間近だ。
最後のシーンを残したシナリオが印刷されていた。
来週、最後のシーンが揃えば初稿の脱稿になる。
想像以上のボリュームになっている。

あのシーンも。
あのシーンも。
あのシーンだって。
上演台本から映画シナリオに書き換わった。
好きだったセリフがなくなっていたり。
語られなかった部分が追記されていたり。
言葉で説明していたことが映像で表現するようになっていたり。
おいらは、あっという間に、頭の中に映像を思い浮かべることが出来た。

スケジュールもこれで一気に動き出すことになる。

キャスティングも動き始める。
スタッフさんも動き始める。
稽古時間も当然長くなっていく。
本読み稽古という読み合わせも、末日には出来そうだ。
様々な動きが、シナリオ完成と同時に具体化していく。
小道具や衣装のチェック、役者同志のディスカッション。
全員の方向性を固めていくことになる。

デビッドさんの脳味噌の中で。
舞台作品の映像化のコンパイル作業が終わるという事だ。
それは、過酷な作業だったのか。
それとも、楽しい作業だったのか。
きっと、今はまだわからない。
今は、楽しい部分や広がる想像力も、高いストレス化で行っているだろうから。
それでも、その豊かな想像力に溢れた変換作業に、おいらは痺れている。
これを早く、一刻も早く、映像化したい。

シナリオが出来上がって。
キャスティングが済んで。
そうなったら、更に本気で突っ込んでいかなくちゃいけない。
今までの舞台以上に。
役者同士でも、本気で言い合おうと話している。
それ、おかしい。それ、つまらない。そこ、もっとこうして欲しい。
厳しい要求もあるかもしれないし、ぶつかることもあるかもしれない。
それでも、作品の完成と言う共通の方向性を見つめているのであれば、破綻することはない。
多分、そういう作業の向こうにしか、傑作は存在しないから。
役者にもストレスはかかるだろうけれど、そこを耐えられないなら、そもそも役者ではない。
合っている助言も、間違っている助言もあるだろうけれど。
言いたいことは言える環境を創っていかないとだ。

目の前にUSBメモリーがある。
この中に今日までのシナリオデータが入っている。
これをまず、美術さんに送る。
美術プランが出来上がれば、演出が始まるからだ。



半年前は夢だったね。
でも、今、ここにシナリオがあるよ。
嘘みたいだけれど。
嘘でも夢でもないよ。
クラウドファンディングを達成した瞬間。
稽古場が一気に湧いたね。
涙を流す女優もいたね。
現実感を持てない役者もいたね。
でも、今、ここにシナリオがあるよ。
はじまれば、それは、現実。
苦しい事、辛い事、山のように押し寄せる。
ストレスが、信じられないほどかかってくる。
でも、耐えられるさ。
だって、半年前には夢の世界だったんだ。
そこに、自分たちで飛び込んでいったんだ。
そして、着実に一歩ずつ、進んできたんだもんね。

覚えているかなぁ。
友達にクラウドファンディングのチラシを配ったり。
舞台のカーテンコールで、お客様にお願いしたり。
毎日増えていく、支援金の金額を見たり。
たくさんの知り合いが応援してくれたのがわかったり。
そんな毎日を。

まあ、悩むこともあるだろうけれど。
結局、出来ることはたった一つさ。

ベストを尽くすんだよ。

今日。稽古後の飲み屋。
来ていた皆が、悔しそうな顔をして、酒を煽った。
悔しかったから。やるせなかったから。どうしていいかわからなかったから。
もっともっと、出来ることがあったかも。言えることがあったかも。
いや、やれることは十分にやったし、言えることは十分に言ったかも。
わからないね。わからないよ。
でも、こういうことだって起きる。
これから、まだまだ、色々起きる。
皆にとって、それは、自分の事だっただけさ。

でも。道は一本だ。

ベストを尽くすんだよ。

答えは出ているもんな。
posted by セブンガールズ映画化実行委員長 at 03:43| Comment(0) | 映画製作への道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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