2016年05月07日

トーリクンコ生

時々、道路に留まっているミキサー車を見て、あれ?と思う事がある。
トーリクンコ生と書かれていて、なんだか読みづらいなぁと思うからだ。
でも、実は、ミキサー車は車の先頭から文字を読ませるだけで、コンクリートと書かれているだけ。
ミキサー車の右側から見たり左側から見たりで、変わってしまうようだ。

昭和初期の看板や、本を見ても同じようになる。
横書きは右から左に書くケースが非常に多い。
「ーョチンキ」なんて書かれていると、どう読めばわからなくて混乱する。
結局、英語が左から右に読むから、占領軍の時代にごっちゃになって、やがて左からになってきたようだ。

終戦直後のパンパン宿や旅館の写真は意外に残っていないけれど。
50年代に入ってからのカフェ時代の写真はよく残っている。
その時代だと、まだ右からの方が多い。
占領軍が立ち寄るような店だと、英語は左から、日本語は右からだったりする。

大道具でも小道具でも、なるべく縦書きにすれば済むのだけれど・・・。
実際に映画だとどうなのだろう?
現実は右から書くのだとしても、映画の観覧客が一瞬で読めないという矛盾。
どうやら映画ではどちらのケースもあるようだ。
流石に、羅生門は、「門生羅」だけれど。
リアルを求めるか、わかりやすさを求めるか。
そこの部分だ。

考えてみれば、舞台の時のパンパン宿の名前が「雨のち晴れ」
逆から書くと「れ晴ちの雨」で、なんだか、意味が逆に見えてしまうかもしれない。
まぁ、今度の宿の名前は少しだけ違うから平気だけれど。

職人の世界ではよく、「ディティールに神が宿る」なんて言われる。
細かい部分にこだわれば、そこに何かが生まれるらしい。
細かすぎるようだけれど、気になってしまう。

そんなことを考えながら、とある小道具を製作していた。
舞台ではなかったエピソードだ。
まぁ、NGが出るかもしれないけれど。
直しがあるなら早めの方が良いかと思って。

細かい部分まで作り込んだけれど。
どうだろうなぁ。
posted by セブンガールズ映画化実行委員長 at 21:20| Comment(0) | 映画製作への道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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