2016年03月18日

もう一つの物語

クラウドファンディングを達成して驚いたことがある。
それは、クラウドファンディングでの達成までの道程を思った以上の方たちが楽しんでくださった事だ。

多くのご支援していただいた皆様が、達成するかな?大丈夫かな?と気にかけてくださっていた。
それはよく知っていたのだけれど。
最後の2日での大逆転劇に、ものすごくたくさんの皆様が喜んでくださったことには驚いたのだ。
中には、感動した!とか、今すぐ飲みに行こう!とか、色々な連絡が来て・・・。
さぁ、これからが大変だぞ!と思っていたおいらよりも、ずっと喜んでくださって。
本当にたくさんの祝福のお声を頂いたのです。

本当にご支援してくださった皆様が喜んでくださるタイミングは、きっと、映画完成後だと思ってました。
いや、もちろん、完成後に、大きな大きな達成感を共にしていただけるように。
このBLOGも、UPDATEも頑張るつもりです。
UPDATEは、現実的な決定事項が出たらすぐにUPしていくので、お楽しみにしていてください。
共に歩んでいる。共に映画製作に参加している。
そういう実感をご支援してくださった方々にはしていただけたらなぁって思っているのです。
様々なことが起きる中で、完成して皆様に観ていただく日。
大きな大きな達成感を共有できるだろう。
そう思っています。

でも。
クラウドファンディングの達成のタイミングでも。
本当に大きな大きな達成感を感じて頂けたようなのです。
本当に、皆で、全員で盛り上げて、全員で達成した。そういう感じでした。

それって一体なんなのだろう?
終わった頃は感謝の思いや、これからへの思いで溢れすぎていたので。
今になって冷静に考えています。

もし、物語なのだとすれば。
これ以上にわかりやすいサクセスストーリーはないかと思います。
なにしろ、目の前に数字があって、その数字の達成なのですから。
そのサクセスは、日々の数字と、日々の劇団員たちの呼びかけと。
それだけで、サクセスになり、ストーリーになっていたと思います。
そして、もし物語なら出来すぎだろ!と言われてしまいかねない、大逆転。
これ以上ない進み方をしました。

でも、それだけではないのかもしれないと最近は思っているのです。
小劇場で舞台をやり続けている劇団が映画を創って、世界の映画祭に出す。
言葉にしてしまえばたったこれだけの事です。
思いついた人は今までも何人もいたはずですが、それを本気でやる!というのは稀だと思います。
キャストを変更して・・・とか、舞台を撮影して・・・とか、自主映画で・・・というのはあります。
でも、ちゃんと劇場用のシネスコープサイズの映画を製作するとなると、記憶にはありません。
こんな話をすると、出来ないだろ、それは・・・という声が圧倒的だったと思うのです。
その「出来ない」をひっくり返したのが、それを応援してくれる多くの皆様の力だった。
このシチュエーションこそ、達成感の大きな要因の一つだったと思ったのです。

「出来ない」を「出来なくない」にする。

考えてみれば、そんなことは世の中に山ほどあると思うのです。
ああ、出来ないなぁ、やれないなぁ・・・そういうことが日常には溢れかえっています。
場合によっては無意識に、出来ないと諦めていることだってあるはずです。
いや、むしろ、意識的に自分から諦めることの方が実は少なくて。
生きていくというのは、毎日、様々な小さなことに諦めていくことでもあるのかもしれないと思うのです。
朝、起きるだけでも。
起きたくない。でも、仕方ないから起きる。寝続けるわけにはいかない。
そんなことがたくさんたくさん積み重なっているのではないでしょうか?

もちろん、「出来なくない」から「やる」にシフトするのには体力が必要です。
実際に行動するとなれば、簡単にはいかない。
それでも、「出来ない」という固定観念を打ち壊す瞬発力は、簡単には持てないです。
「出来ない」ことを、ちょっとやってみようぜと、一歩踏み出すこと。
そこには使い古された言葉で言えば「勇気」が必要なのだと思います。
実際には必死だっただけなのですけれど・・・。
達成を信じて、毎日頑張った、それだけなのですけれど・・・。
図らずもこのクラウドファンディングは、「セブンガールズ」ではなく、それ自体を物語としていたのです。
風車に立ち向かうドン・キホーテのような滑稽な姿だったはずです。
実際に達成を信じていたのは、おいら以外に、何人もいなかったんですから・・・。
「セブンガールズ」を応援してくださった皆様と同時に。
この「挑戦」という物語に、ご支援してくださった方々がいたという事です。


「出来ない」と思えたような企画を「出来なくない」に変えた今。
おいらは思うのです。
もっともっと「出来ない」と思えるようなことがあるんじゃないか?って。
例えば、今、現時点でデビッドさんを含めた誰一人として、この映画の大ヒットなんて夢想もしていません。
どのぐらいの映画館で上映できるかなぁ・・・と思っている人がほとんどです。
大ヒットなんか出来るわけないだろ!
そう言われるに決まっています。
確かにそうかもしれない。
でも、おいらは、知ってしまいました。
「出来ない」ことなんて、なんにもないんだぜって。
全てが上手くいけば、絶対に無理なわけじゃないんだぜって。

だから「セブンガールズ」という物語を伝えるだけではなくて。
この「挑戦」という物語は完結させないで、続けていかなくちゃな。

心からそう思うのです。
posted by セブンガールズ映画化実行委員長 at 03:08| Comment(0) | 映画製作への道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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