2019年06月09日

手作りの映画

健康診断の予約をしていた。
横浜での上映が終わって少ししてからにしようと思っていたのだった。
いつもとは違う病院でいつもとは違う診断もあった。
相変わらず終わってから体に何かが残っている感覚。
長く食事を摂らないことも、血液がなくなることも、バリウムも、そのための下剤も。
検査ぐらいでぐったりするのはなんとかならないものか。
健康診断で具合が悪くなるなんてなんだか意味が解らない。
早めに寝たのに、一日中眠かった。
母親のもとに顔を出してSNSを覗いてみる。
公式で動画を公開していない日は久々なのかなぁ?寂しいかなぁと思い立つ。

ちょっと蔵出し動画でも。
まぁ、毎日はないと思うけれど。
蔵出し写真まで含めたら色々あるのです。
クラウドファンディングのリターンでメイキング動画というリターンがあって。
どうにも編集しづらい動画ばかりで困りつつも。
まぁ、少しだけならいいかと。
言葉で自分たちでセットを創ったといくら言っても、写真で見せても。
現実に電動工具を手にしている動画の説得力はやっぱりすごいなぁと思う。

ハンドメイド。
手作りの映画。
かっこうをつけることはないのだ。
これを駄目だと言われたって、これが自分たちなのだから。
なんの悔いだってない。

それでもセットを創っている時は皆がいて。
撮影の日々だって、その準備だって、皆がそこにいた。
でもその後。
実際の編集に入ってからはそうじゃなくなった。
なんというか不思議な時間帯だなぁっていつも思っていた。

役者たちは仕事が終わった。
撮影が終わったら、あとは出来上がって公開が決まって、宣伝をお願いするまでやることがない。
撮影がピークでポストプロダクションはただ待つだけになる。
自分も同じ立場でありながら編集を選んだからなんというかその緊張感の差が不思議だった。
役者たちは芝居をしたがって、急遽2日だけの公演を企画したりしたけれど。
監督と自分は、まだまだあの撮影の日々からの毎日の延長戦が続いていた。
稽古場に行けばその緊張感の違い、差に驚いたりしていた。
今、真っ最中の自分と、終わっている皆。
伝えたくても伝わるわけもない事。

基礎となる編集術と、編集ソフトの勉強を繰り返した。
何冊の本を読んだかもわからないし編集ソフトの本は常に肌身離さず持っていた。
あれってどうやるんだっけ?ってすぐに調べられるように。
出来る!と言った以上、監督に編集で提案まで出来ないといけないから。
編集は魅惑の作業だった。
いわゆるあとからの演出。
凄く良いカットがあるからそれをどうやって見せるかとか、色々に悩んだ。
基本的な編集術で進めた。
もうフェードアウトも、クロスフェードもほとんど使ってない。

監督が見せたい場所、シナリオ上見せなくちゃいけない場所。
そういうものを分解して再構築していくような作業だった。
実は1か所どうにもこうにも矛盾してしまう箇所もあった。
いるはずの人物が次のカットでいないというような問題だった。
そこは実はシナリオから編集の段階で、シーンの入れ替えをしている。
順番を変えれば成立するはずだと、シナリオをもう一度読んで再構築した。

モバイルでの編集だったから、毎日、場所が変わった。
カフェやファミレス、コワーキングスペース。
ヘッドホンを付けて、ただただ編集した。
1日でたったの1シーンしか編集できなかった日もあった。
繋ぎはコマ送りで確認して、最善の繋ぎを模索し続けた。
映画が今、生まれようとしているという時間を監督と過ごしたのだ。

映像を並べる処から始まって。
まず最後まで粗編集をして。
そこからもう一度頭から細かく編集する。
それが終わってから・・・
もう2回は頭から編集していった。
まだやりたい、まだあそこは出来る。
実は監督は公開直前まで編集をしたがった。
シーンごとの直しまで含めたら、何回直していったんだろう?
多分ゴールなんかないんだね。

本当は監督に新しく何かを撮影して一緒に編集したいとお願いしたいのだけれど。
セブンガールズという作品を完成させた今、公開をした今、簡単に次回作については考えられないと思う。
でも自分は撮影から編集の間の、クリエイティブな監督にじかに触れてきたから。
疲労感と共に溢れていた充実感を知っているから。
やっぱり監督は現場に出たいはずだし、編集したいはずだよなって思う。
その道を新たに切り開くには、もしかしたら、別のアプローチが必要なのかもしれない。
自分なりに考えていかないとだ。
機運は創るものだからだ。

編集の日々をうまく書こうと思ったけれど。
どうも書きにくい。
いや、書きにくいってことはないんだけれど・・・。
舞台は稽古が終われば本番だけれど。
映像は演じてから、その後に演出がやってくる。
舞台ばかりやって来た自分の中でどんな革命が起きたのかなんて。
簡単に言葉に変えられるものじゃないらしい。

そんな役者いる?
監督をした役者はいる。
プロデューサーをした役者もいる。
でもエディターをした役者なんて聞いたことがないよ。

役者は自分で台本を解析して肉体表現に変換していく。
まさかそれを再度解析して再構築していく現場に立ち会うだなんて!

素材が映画になっていく。
でも編集してもそれで終わりじゃなかった。
それはまだ形を創っただけで、その形を磨く工程がまだまだ残ってた。

自分はその全てに立ち会った。


映画「セブンガールズ」
公式サイト:http://sevengirls.info/
上映期間終了 皆様ご来場ありがとうございました。

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posted by セブンガールズ映画化実行委員長 at 04:24| Comment(0) | 夢の彼方に | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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