劇団って何だろう?とふと考えた。
今は小劇場のイメージが強いのかもしれない。
でも実際は劇団と一言で言っても様々で。
例えば劇団四季のような劇団もあるし、俳優座や文学座だってある。
オリジナル作品がない劇団もあるし、作家がいない劇団だってある。
そんなことを言ったら、今は俳優がいない劇団すらあるらしい。
多分、ある時期から「劇団」という言葉はレーベル化していったのだと思う。
劇団〇〇の公演と書いてあっても、そこにかつての劇団的なものは希薄になっている。
出演する俳優の殆どが客演だから毎回全然違う役者の名前が並ぶ。
作家や演出家を外部に委託しているような場合もある。
公演を製作する上でのレーベルに近い。
もちろんレーベルとしての特色は持とうとしているけれど。
恐らく世間的な「劇団」というイメージからはかけ離れつつある。
劇団とは自分たちの「劇」を探す集団だ。
作家がいて演出家がいて俳優がいて制作がいて。
場合によっては美術家や、他のジャンルの芸術家までいて。
作品を発表していく。
基本的には舞台なのかもしれないけれど、たまたま作品を発表できる場所が舞台というだけにすぎない。
かつては舞踏であったり、8mmや16mm作品で自分たちの演劇論を補完した劇団だってあった。
それぞれの劇団には特色的な演劇論があって、追求したいイデオロギーを持っていた。
そして劇団としての集団を存続させるために、様々な形になっていく。
それこそ劇団四季のような方向もあるし、プロダクション化していく劇団だってあった。
自分が演劇を始めた頃の多くの劇団は、大きな劇場でいつか公演できるようになる!という目標が強かったと思う。
集団論としてどうやって劇団運営をしていくかは二の次だったかもしれない。
恐らく世の中的に劇団とは、そのぐらいの時期のイメージで止まっているんじゃないだろうか?
自分たちで自分たちの作品を発表する。
そこから劇団は始まってる。
恐らく、劇場用の映画製作をゼロからやった最初の劇団になったはずだ。
少なくても作品の映画化や、演出家が監督をしたとか、そういう話しか知らない。
もちろん舞台を映像に納めたような記録物はあるけれど。
或いは映画製作会社が入って、などはあるかもしれないけれど。
別に舞台というフィールドにこだわる必要性なんかないのだ。
自分たちの劇作品を発表するところまで進むという意味では。
それでもあまりにも映画製作ってどうやればいいのかわからなすぎる。
技術的な部分も、必要な知識も、舞台と同じようにそんな簡単にはいかない。
だから中々進めないのかもしれない。
けれど・・・。
例えば、頭に思い浮かぶ何人かの演出家は映画監督をするべきだよなぁと思う。
なんというかバンドに似ているのかもしれない。
何人かのアーティストが集まってバンドになる。
そのバンドでしか出せない音を追求する。
ライブは最高だ!と言ってライブを重ねる。
けれど同時に製作した楽曲を、音源にする活動もやる。
CDを製作することとライブをすること、どちらも大事なこととわかってる。
いつか、そのバンドは解散する。
それぞれがソロワークや別のバンドに進む。
そうなるとやはりあのバンドの音にはならない。
なんだかそれに近い何かを感じる。
今、若い劇団というものが創りづらいのは、集団でしか達成できない場所が見えないからかもしれない。
大人計画やナイロン100℃のような集団を創ろう!なんて中々いかない。
少なくても俳優たちは色々な演出家に出会いたがっているし、1つの集団に所属するという感覚が希薄だ。
けれど実はそれはすごくもったいないことなんだよなぁって思う。
仲間と一緒に理想の劇作品を目指して何年も活動していくことはむしろ未来を拡げると思う。
たまたまフリーで・・・ソロワークで・・・世に出た人がいたとしても。
作品ごとにリセットされてしまうものがあるのであれば、実にもったいないなぁと思う。
自分個人のファン
所属する団体のファン
作品のファン
そういう多層の中に身を置くこともすごく大事なことなんじゃないだろうか。
舞台もスクリーンも、或いは別の全ての垣根を越えて。
劇団という集団が作品に辿り着くというのは一つの答えだと思っている。
セブンガールズは恐らく劇団でなければ製作出来なかった作品だ。
セブンガールズも一つの回答だ。
今の若い劇団も色々なことをやっている。
例えば地下アイドル活動をやっていたり。
音楽活動をやってみたり。
個展を開いてみたり、もちろん映像作品を製作してみたり。
劇場用の長編映画も出来るんじゃねぇか?ってところまで拡がったら面白いことだと思う。
そのために身を粉に出来るだけのメンタルをどうやって身につけるかだけれど。
舞台やらないんですか?と声をかけられることが増えている。
もちろんやりますと答えつつ、今は予定がないんですと答えている。
実際、現在非常に劇場がとりづらい状況があるというのもある。
様々な状況を加味して、やったほうがいいけれど予定を立てられないと言った方が良いかもしれない。
それでも作品は製作し続けるだろう。
舞台にも映像にも残らない作品もあるかもしれない。
稽古場では瞬間的な何かが生まれ続けていく。
そして、それが作品という結果に繋がっていくのだから。
その時、自分たちはすでに舞台だとかスクリーンだとかの垣根を持っていない。
この作品はどんな形で発表するのがベストかなぁと選択肢が増えただけだ。
「劇」とは発表の場を選ぶものじゃない。
道の上でも、電車の中でも、大自然の中でも、スクリーンの中でも、劇場でも、生まれていくものだ。
今の劇団はある程度大きくなると、外注の制作スタッフを入れる。
もちろんそれはそれで運営的にはプラスも多いのだと思う。
動員であるとかロードマップであるとか。
でもなんというかそこに本来、劇団が持っていた自由な翼がなくなっているようなイメージを持ったままだ。
ノウハウのない場所にずかずかと進めるのが、かつての劇団ではなかったか。
そうでなくてはテント芝居も生まれなかったし、強烈な演劇論だって生まれなかった。
ジレンマだけれど。
色々なプラスを思えば。
逆を言えば、映像集団なんかも舞台を制作すればいいのになぁと思ったりもする。
自主映画を製作する団体の多くを知って、それはあなた、劇団そのものだよ・・・と何度思ったことか。
まぁ稽古場を持っていないから厳密には違うのだけれど。
デビッド・宮原が今、表現したい作品があるとしたらそれはどんなものだろう?
舞台かスクリーンかもわからない。
本人の頭の中にしかないのだから。
小説の可能性だってあり得る。
当然、決まったことをやるのだろうけれど、それとは別に自分の頭の中にもあるはずだ。
逆に何もやらないで済むなら、やりたくないかもしれないしさ。
まぁ、やらないで済むわけがないのだけれど。
今、日本で唯一の映画製作できる劇団になった。
「セブンガールズ」という映画はあらゆる可能性を孕んでいる。
映画「セブンガールズ」
公式サイト:http://sevengirls.info/
2019/5/18~24
横浜 シネマ・ジャックアンドベティ:http://www.jackandbetty.net/cinema/detail/1928/
2019/4/30 18時
アルティカセブン 映画「セブンガールズ」応援感謝祭 http://sevengirls.info/2019/04/fanfes/
■SNS
Twitter:https://twitter.com/7girlsmovie
紹介記事
■girlswalkerhttps://girlswalker.com/archives/180503/
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