2019年04月02日

されど新しい時代

新元号が発表された。
同時に平成は残り一か月になった。
きっちり30日。
昭和から平成の時とはあまりにも違うなぁと思いだしたりする。

意外に今日から元号が変わると思っている人も多いようだった。
そんなことも知らないのかよ!と思うかと言われたらそうでもない。
それを知る場所にいないし、それを気にしては生きていられないほどなのかもしれない。
自分だってネットもなかった時代にテレビ番組もあまり見なかった頃がある。
本は読んでいたけれど、新聞もたまにスポーツ新聞を見るぐらいだった。
だから自分の記憶に残っていないことも実は幾つかある。
そんなものなのかもしれない。

なんとなく平成という元号に慣れないまま次の元号がやって来たかのような違和感が残ってる。
自分が昭和だと言っているんじゃなくて、シンプルな慣れの問題で。
だから令和に自分が本当の意味で鳴れることがあるのだろうか?って思う。
平成に入ってからは、元号を書く機会がぐっと減ったのもあるのだろう。

昭和から平成に移り変わった頃は毎日昭和天皇の体調が報道された。
それほど明るく次の時代は・・・なんて状況にはならなかった。
具合が悪いと報道されてからの期間はなんとも言えない時期だった。
ガキだったこともあって、自分にはどうしても理解できなかったなぁ。
楽しくありたかったんだろうかねぇ。年末年始だったしさ。
自分だってそれしか経験していないのだけれどあの感じがないのは不思議な感じがする。

昭和という時代の作品、セブンガールズ。
初め企画を持っていった時に、、、
「時代劇ですか・・・」
と言われてものすごい違和感を覚えた。
昭和は既に時代劇なのか・・・。
なんだか不思議な感覚だった。
もちろん現代劇とは微塵も思っていなかったのだけれど。

あるいは「時代劇」という言葉が引っかかったのかもしれない。
「歴史劇」と「時代劇」は物語上明確に区分される。
大河ドラマが歴史劇であり、水戸黄門が時代劇だ。
本当にあった歴史をなぞるような作品と、その時代をシチュエーションにした創作物の違い。
小説でも、時代小説、歴史小説というのは明確に区分されている。
確かにセブンガールズは、終戦直後という時代をシチュエーションにした創作だけれど。
自分の中では「歴史劇」だと思い込んでいたのかもしれない。
まぁ、どっちでもいいのだけれど。
そのぐらいあの娼婦たちは本当にいたのだと思い込んでいたのだろうか。

5月1日以降の上映は更に昔の話だと加速するのかなぁ。

語り継がれる歴史と。
語り継がれない歴史がある。
パンパンは語り継がれない歴史だ。
いや、終戦直後という時代が語り継がれない歴史と言ってもいい。
自分の祖父も祖母も叔母も叔父も、終戦直後の話はあまりしなかった。
戦前や戦中の方が多かったぐらいだ。
映画の中でも一瞬だけ語られて終わるものも多い。
GHQ占領下という時代を日本人は忘れようとしているかのようだ。
忘れたくても傷跡は生々しく残っているのに。
口を開きたくない歴史はどうやって残っていくのだろう?
誰もが墓場に持っていってしまった歴史はいずれなかったことになるのだ。

自分の生きている時代というのは結局どこまで把握できているのだろう?
高校時代に深夜テレビを観ていた時。
急にニュースが始まって、湾岸戦争のミサイルが飛び交う映像に切り替わった時。
あの瞬間から自由なんてものは幻想なのかもしれないという妄想に苦しめられている気分だ。
でもいつか自分はどこかで自分の生きた時間を話す時が来るかもしれない。
その時に、特にねぇよとは言えねぇだろうさ。

どんな日も一日。
西暦だってキリスト教徒の数え方に過ぎない。
元号だって変わろうが変わるまいが、一日に変わりはしない。
昭和を持ち上げすぎるのも自分は少し気持ちが悪いし。
かと言って平成にすら慣れないままだし。
それでもやっぱり元号があれば数えやすいし、西暦があれば歴史を覚えられる。
自分の一生なんて高が知れているけれど。

平成の怪物、昭和の怪物。
そんなふうなキャッチコピーも出来るし。
そう思えば令和の怪物が楽しみで仕方がないもんな。

別にこんなの歴史や時代の移り変わりでも何でもないはずなのに。
それでもやっぱり考えてしまう。
実は元号と文化の相性はいい。
演劇でも映画でも文学でも絵画でもきちんと時代感がある。
そういうものなのかもしれない。
「元禄文化」とかさ。
何もないようで、芸術家や表現者たちは時代を切り開いてきている。

おいら、今日を生きていければいいと思っているのに。
それじゃあ、いけないんだなぁ。きっと。

新しい何かはやっぱり皆待ってるもんな。
それはいつだって待たれているんだよ。
令和という新しい時代に上映出来ることは、意味があることなんだって考えないとなぁ。
そんなことを思う。

平成文化とはインターネットだ。
令和文化はそれを凌駕していく。

花冷えが続く。


映画「セブンガールズ」
公式サイト:http://sevengirls.info/
2019/5/18~24
横浜 シネマ・ジャックアンドベティ:http://www.jackandbetty.net/

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posted by セブンガールズ映画化実行委員長 at 03:12| Comment(0) | 映画公開中 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする