深夜番組にテレビのディレクターが出演していた。
年間で50~60本の企画書を書いて通るのは2本ぐらいだと言っていた。
50本だとしても毎週1本、もちろんディレクターなのだから他の仕事もあるはずで。
テレビ局に勤めてクリエイティブな部署にいるというのはある意味エリートなわけだけれど。
それはなかなか継続して企画書を書き続けることは大変だろうなぁと改めて思った。
仮に企画書が通ってもその後プロデューサーとの企画会議が始まる。
アイデアレベルから企画書にするだけでも大変だけど、企画書レベルから企画になるのも大変なはずだ。
そして、その間にも新しい企画書を書いているという計算になる。
多くの企業体の中でそんな企画書を出し続けている人がいる。
それは大変なことだけれど同時にとっても足回りの悪さも感じる。
アイデアが企画になるまで時間がかかるし、若い感性を判断する人がどんな完成なのかという問題もある。
試しにやらせてみようというような深夜番組の企画が予想以上に面白くてゴールデンなんてことがあるけれど。
それは裏を返せば企画段階でゴールデンでも通用すると見抜けなかったという意味になるんじゃないだろうか?
ということはきっと優秀な企画、本当は面白かった企画がいくつも消えていったのだと思う。
もちろん本当に泡沫な企画もあっただろうけれど。
最新のトレンドはテレビだと言う人が意外に業界に近い人ほど少ないのはとてもよくわかる。
プロレスや小劇場が一番早いんだよなぁなんて言う人もいる。
それは恐らく興行だからだ。
昨日観に行った映画がシナリオを書いてから10年かかっている。
興行を主宰するという事はそういうスピード感では太刀打ちできない。
企画書を上げて、企画会議して・・・という時間があればもうそのまま採用していく方が早い。
どんどんやっていけ!というスタンスがないとあっという間に興行はやってくるから。
一つの作品の中で実験的なことをいくつか入れておくというようなことだって出来る。
前衛と呼ばれるとしたら、明らかに社会を先取りしているからだ。
今を生きる人が、今できることにどんどん取り組んでいくスピードが前衛を生んでいく。
じっくりと考えて、じっくりと検討してというやり方よりも。
生み出して、なぜそれが自分の中から今出てきたのかを後から考える事の方が多いのかもしれない。
落ち着いて考えるとセブンガールズはそのバランスがとても良かったのかもしれない。
作品としては2004年に初演をして4度も再演を重ねているのだから、これ以上ないほどじっくりと考えられている。
同時に、映画にしたい!と口にしてからのスピード感は、舞台興行を企画する時のスピードだった。
もちろん実際に撮影が決定した後のスピードも尋常じゃなかったはずだ。
「現代」をどうとらえるかで作品は変化する。
現代を生きる人が観るのだから、映画の印象すら変わっていく。
例えばセブンガールズがカメ止め!前に公開していたらまた違った印象だったのかもしれない。
それでもだ。
48本のボツ企画書を書くぐらいのことが必要なんだろうなぁと今思う。
まるで入口が違うし、まるでやっていることも違う。
そしてその長所短所まで解っていても。
SNSのスピード感を思えば、どんどん実現してどんどん発表した方が良いのかもとも思うけれど。
同時進行でじっくりと考えて企画を立てていくようなこと。
それが今のセブンガールズに必要なことなんじゃないかという気がしている。
どんどんアイデアを出して、劇団の公式Twitterが動画を出すのをやっている。
じっくりと登場人物の紹介を1からInstagramでやっている。
それに合わせて、きちんと企画して、きちんとやっていくことも必要なはずだ。
それは思い付きをやめることという意味ではなくて、あくまでも同時進行でという事だ。
例え48回のボツに心を傷めたとしても。
自分に出来る角度は限られている。
作品に関することは監督が企画を立てるしかないのだから。
その中できちんとどれだけのことが出来るだろうか?
それでもやっていこうと思う。
もっと自由にのびのびと色々なことを考えちゃってもいいかもしれないとも思うけれど。
自分の持つ角度からだって出来ることはあるはずだ。
黙っていてももう3月も半ばを越えた。
4月がやって来て、あっという間にゴールデンウイークに入って、横浜での上映になる。
その時までにもっともっとたくさんの人にセブンガールズを知っていただかないといけない。
まず知っていただくことでしか興味を持っていただく方を増やすことは出来ないからだ。
気付けばあっという間に横浜の一週間が終わっていたなんてことがないように。
ちゃんと考えて構築していかないとだ。
ああ足りない自分の頭が悔しい。
もっともっとたくさん思いつけばいいのに!!!
隙をみせるとさぼりたくなるダメな自分が憎い。
さぼるなよ、さぼるなよと小さな声がいつも聴こえてくる。
待ちたくなる自分が情けない。
朗報を待つな!フットワークを軽くしろ!
今まで何回の空振りをしてきただろう。
一本のヒットが、一発のホームランが生まれるまで続く。
疲れたスイングになるのか。
無駄のないキレたスイングになるのか。
それもわからないまま。
空振りは続く。
だめだ!と48回言われることの方が実はすごいことなのだ。
なぜなら、たった1回でも駄目だと言われれば、人は傷つく。
慣れることなんかない。
それでもまた企画を立てる。
通った企画よりも、その傷ついた日々を生きたことがすごいのだ。
何人、傷ついて立ち直れなかった人を見てきただろう?
それは自分の生き方になる。
そう信じるしかないのかもしれない。
映画「セブンガールズ」
公式サイト:http://sevengirls.info/
2019/5/18~24
横浜 シネマ・ジャックアンドベティ:http://www.jackandbetty.net/
■SNS
Twitter:https://twitter.com/7girlsmovie
紹介記事
■girlswalkerhttps://girlswalker.com/archives/180503/
■Twitter連動企画:下記の赤文字2行を貼り付けて140文字以内でセブンガールズをご紹介ください
PVと公式アカウントのリンクが付いた紹介文がTweet出来ます!
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pic.twitter.com/hv23Ma0t0f
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