写メ送ってと言われて意味がわからなかったなんていうのを見かけた。
ああ、そうなんだなぁ、そういう感じなんだなぁと思った。
思えば自分も、写メという言葉はもう何年も使っていない。
携帯電話にカメラが搭載されてすぐに自分はその機種にした記憶がある。
あの頃はなんで電話にカメラが必要なんだよ!?って意見も多かった。
多分、日本が先駆者だったはずだ。
J-PHONEのSHARPの端末が最初だったという記憶がある。
日本の携帯電話はガラパゴスだなんて言われてグローバル化が必須なんて言われていたけれど。
実際にはオサイフケータイとか、先駆けて導入してグローバル化した技術やアイデアが山のようにある。
ガラパゴスだったのは結局、規格の問題だけだった。
今、世界中の携帯電話でカメラを搭載していない機種が何種類あるのだろう?
そんな写メという言葉も今や死語となったわけだけれど。
この場合の死語はなくなったわけではなくて、当たり前になったから言葉がなくなったという意味だ。
殆どの死語はその習慣や文化が潰えて、言葉も消えていくのだけれどその正反対に位置する。
むしろコンパクトデジカメが売れなくなるほどカメラの機能は向上している。
いや、もうすでにカメラの機能を越えていると言ってもいい。
撮影した写真は、即座にオンライン上のサーバーに保管され、レタッチも思いのままだ。
フォトレタッチというのはとても大事なことでかつてはPCでしか出来なかった。
デジカメの写真の色味や、明るさ、彩度などの調整だった。
カメラが高機能化していったことでレタッチもそこまで細かくしないでも良いぐらい最初から綺麗な写真が撮影できるようになったけれど。
今でも紙媒体にする時であるとか、宣伝材料であるときとかは欠かせない。
その頃だったと思うのだけれど。
写真加工に関しては、否定的な意見の方が多かったと思う。
コラージュなんて言ってたのもあって、あれは徹底的に否定されていたはずだ。
レタッチならまだしも加工はつまり被写体を変形しているという認識だった。
今でも海外の雑誌で派手に加工していると批判が出たりもするようだけれど・・・。
日本ではあんまり加工に対して批判をしているというのを見かけることが少ない。
例えば販売している写真集が加工されていたとしても別に何とも思わないのではないだろうか?
そのぐらい写真加工は当たり前の文化になっていて、ちょっと自分では驚いている。
というのも実は自分は写真加工アプリの写真を良いと思ったことが一度もない。
目が大きくなって、ソフトフォーカスをかけて、明るくなって、最後に仕上げでべたっとなる。
細かいパラメータで調整するわけじゃないから美肌なんていうのはもう全部同じ仕上がりになっている。
良いと思わないというよりも正直言って全部同じ顔に見えてしまう。
歳をとると若い人の顔の区別がつかなくなるんだなぁとか思っていたけれどそうじゃないと気付いた。
ましてや同じようなメイクをして、同じような加工をしたら、同じ顔になるに決まっている。
加工に加工を重ねているのだから、出来上がった写真はもう本人とは別のものだ。
携帯で写真撮影するのが身近になっただけじゃなくて。
その写真がメインのSNSまで現れて。
更に、写真は加工するのがむしろ普通という世の中になっちゃった。
こうなってくると、もう写真ってなんなのだろう?という気がする。
セブンガールズという映画で、加工をしているかと言われたらしているというしかない。
ただやっぱりそれはレタッチの範囲内なのだと思う。
映画の場合様々なカットを編集して合わせていくから、全体の色味を調整していく。
グリーティングというのだけれど実際に動画を色味を中心に調整する。
ただそこまでしかやっていない。
例えばCMなんかは毛穴が目立てばそれを消すぐらいの細かい加工をしてあるけれど。
映画という長尺物では、そこまで派手には出来ない。
中には全体をぼかしたり、ソフトフォーカスをかけたりで美しく見えるようにする場合もあるようだけれど。
少なくてもセブンガールズでは、色味の調整以外は一切していない。
CG全盛の時代だけれど。
写真を観る限り、加工の行き着く先はイラスト化だと思っている。
いつか目が大きくなって、べた塗りのアニメのような写真ばかりになる。
いや多分10年前の自分が今の写真を観たらアニメみたいだなぁと感じるんじゃないかなぁ。
動画ももしそういう時代がやってきたらアニメ化、CG化していくことになる。
実際にもうCGっぽい映像が世の中に生まれてきているわけで。
それはもう偶像化という他はないんじゃないだろうか。
でも多分、映画って言うのはその正反対に位置するものなんだよなぁって思っている。
何を具象化するのかが映画なんじゃないだろうか?
加工写真はそれはそれで楽しめば良い。
どんどん加工写真を公開して行っても良い。
むしろそれが普通になっていっているのだからやらないわけにいかない人だっているだろう。
まぁ、男の俳優がやっているのを見ると、ちょっと見ていられない自分もいるのだけれど。
いや、女優でも、これを観てもなぁと思ってしまう自分がいたりもする。
美しさは明らかに素晴らしさに直結しているけれど。
全員が同じ加工をしていたらそれは美しさじゃなくて均一化だろう?って思ってしまう。
今、Instagramで映画の登場人物を改めて紹介するために写真を更新し続けているのだけれど。
驚いたことに元画像にすでにある一定のレベルのレタッチが入っていた。
軽くソフトフォーカスが最初からかかっていて、軽く彩度が上がっていて、美肌に写っている。
実は今回、ビューティープラス全盛のInstagramだからこそ、自動でかかっている加工を外していってる。
シャープネスを強めにかけたりして、より実像に写真を近づけている。
カメラの癖であったり、現場の光源の問題で、コントラストとかだけは触っているけれど。
そしたら不思議なんだけれど、今まで写真からは伝わってこなかった新しい魅力が浮き出てきた。
結構大きな映画や、有名なタレントやモデルも、今や当たり前になっている方向と真逆に向かったのにだ。
汗がにじんできそうな質感まで見えてくると、全然、見え方が変わってきた。
不思議だったのは、役者本人の実像よりも、物語の中の登場人物のリアリティがあがることだ。
ああ、この人がこの時代にいたかもしれないという不思議なリアリティを纏うようになった。
どうしても多少ザラついた写真にはなってしまうのだけれど、それでも十分にお釣りがくる。
よく見かける写真とは全く違う方向性の写真。
違和感を感じる人もいるかもしれないけれど。
その違和感は多分そんなに悪いものじゃないはずだ。
かわいいとかとは対極にある実存そのものだからだ。
写真から紐解く具象だからだ。
うまくいけば、その表情から、顔つきから、肌の質感からどんな役か見えてくることもあるんじゃないかと期待している。
ありのままだ。
基本に立ち返る日々だ。
かっこつけないで宣伝していく。
公開前に話したことだ。
ありのままをどうやってぶつけていけるのか。
美しいってのは一般的ってことじゃない。
美しさってのは多分その人の心から出てくるものが見えている時にだけあるものだ。
そしてその美しさこそ、セブンガールズに直結しているものだと改めて思っている。
映画「セブンガールズ」
公式サイト:http://sevengirls.info/
2019/5/18~24
横浜 シネマ・ジャックアンドベティ:http://www.jackandbetty.net/
■SNS
Twitter:https://twitter.com/7girlsmovie
紹介記事
■girlswalker https://girlswalker.com/archives/180503/
■cinefil http://cinefil.tokyo/_ct/17249763
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