2019年03月04日

この雨で蕾はさらに丸くなる

一日中よく雨の降る日だった。

稽古場に向かう。
雨の日は嫌いじゃないけれど嫌なこともある。
暗いことと電車の中の湿気がちょっとすえた匂いになることだ。
傘を持って歩くのも少しぐらい濡れるのもいいのにね。
暗いのは最近気になるようになってきた。

稽古場に到着すると人数が少なかった。
病欠だとか、用事が重なってとか、そういう日がたまにある。
監督が来るまで少し休んだりしながら、話も。
特別大きな報告はない。
小さな成果しかない。
一気に動き出すだろう。

増刷したチラシが届く。
なぜか箱がつぶれていて中身の確認をした。
テープで直してあったけれど、配達のどの段階であんなに潰れたのだろう・・・。
幸いチラシに影響がなかったから良かったけれど、もし影響があった場合はどうしたらいいのか。
配達員さんに罪があるわけじゃないから、文句も言えないけれど。

監督が到着すると、これからのことと、今日やりたいことを口にし始める。
その場で監督が、えっとこれだから・・・えっと・・・と声を出し始める。
皆が聞き入っているけれど、自分は聞かなかった。
そんな時間が少し続いたから、今、聞かないでいいよ、それ独り言だから。と伝える。
頭の中で作品のクリエイトをしているだけで誰かに聞かせようとしていない。
編集の時もよくあった。
あ、そっか・・・こっちからだから・・でも待てよ、えっと・・・
と、一人で声に出し始める。
そういう時は自分の中の結論が出るのをただただ待つ方が良い。
考えている途中で余計なことを言えば、その方が時間がかかるからだ。
確かに稽古場ではそれほどそういう姿を見せたことがなかったかもしれない。

外に出る。
自分に出来ることはそこまではないので、自分のやることだけを考えるようにする。
いつも思う事なのだけれど、自分の知っている映画監督はカメラを回すことが好きだ。
けれど映画の撮影では、撮影は別のスタッフになる。
あれはどんな感覚なのだろう?
もちろんプロの撮影スタッフのクオリティには到底及ばないし、任せたい方が強いのだろうとも思うけれど。
それにしても映画監督って、大抵、カメラを持つのが好きなんだよなぁ。
へへへへへって言いながらカメラを持っている監督の姿は本当にいつも楽しそうだ。

外にいる途中で、ちょっと外したらはぐれてしまった。
携帯電話も稽古場に置いてきたから稽古場に戻ることにした。
雨も降っているし、寒い中にいることもないかと思った。
ましてや外でさっと撮影するようなスタイルで大人数は本当はそれほど良くない。
ちゃんとした撮影なら許可がいるし、趣味の範囲なら迷惑にならないようにするべきだ。
照明やら録音スタッフが必要な本格的なものでもないのだから。

雨は降り続いていた。
細かく、少しずつだけれど。
いつもならまだ明るい時間に街灯がついていた。
暗いのが嫌いになったのは、映画撮影をしてからなのかもしれない。
暗くなればそれだけ画質が悪くなっていく。
感度の高いカメラでも暗ければノイズが乗っていく。

ふとカメラが欲しいなぁと思った。
自分専用のもう少し画質の良いカメラ。
まぁ、そんな贅沢が出来るわけもないのだけれど。
エントリークラスでもまともな動画撮影に使用するなら10万円を超えてしまう。

ああ、そうか。
監督が楽しそうにカメラを回しているのが羨ましいだけかもしれないなぁと思った。
自分より楽しそうな人がいると厭になるのかなぁ?
そんなに小さい人間でもないんだけどなぁ。
まぁ、羨ましいというより、そのまま楽しんで欲しかった方が正解か。
そして現場から離れてから、自分も楽しみたいなぁという順番だ。
それこそどんな形でもやることがあれば楽しめるのが自分なのだから。
色々な知識をセブンガールズで身につけたから、それを発揮したいのかもしれない。
自分のカメラがあればシナリオを書いてショートフィルムならすぐにでも作れるだけの体験をしている。

稽古場に皆が戻ってきて。
それから更に別のことをやり始める。
その場のノリでも面白いし、考えておくものも面白い。
きちんと企画して計画を立てた映画撮影には到底及ばないけれど。

時間が来ていつものように呑みに行く。
そういえば今日は人数の少ない日だったんだ。
そこでやっと思い出す。
稽古ってのは始めちゃうと、そこにいる面子で何をやるかばかり考えるから忘れてしまう。
終わってからもう一度思い出すのだ。
そりゃそうだ。
あいつがいればなぁなんて考えていたら稽古にならないのだから。

Twitterではじめた企画の投稿が増えていた。
セブンガールズの紹介文を140文字以内で書いて、そこにハッシュタグとPVを添付できるという企画だ。


#セブンガールズ紹介してみた
pic.twitter.com/hv23Ma0t0f

この2行をTweetの最後に足すだけで、公式アカウントへのリンクとPVが貼られる。
その上で140文字以内だから意外に文字制限は厳しいのだけれど。
この機能に気付いたのはだいぶ前なのだけれど、活用している人が少ない。
Twitterの画像や動画は全てデータとしてTweetに紐づけられているからわかりづらい機能なのだと思う。
出演者の皆にも出来る人は参加してみてねとお願いしている。
難しいなぁなんて言っていて、中々、出演者からは出ないかもしれないけれど。
・・・というか、そもそも意味が解らなくて何を貼り付ければそうなるの?という人もいた。
すでに映画を観てくださった皆様への返信やメッセージが多くなりつつある中で。
これから横浜に行くのだから、まだ知らない人に知ってもらう企画の第一弾として考えた。
映画の紹介文。
それを読んで、映画に興味を持ってくださる方が一人でも増えるかもしれない。
もしかしたら、すごく拡散されていくかもしれない。
セブンガールズという映画があるという事をまず知ってもらわなくちゃ何も始まらないのだから。

帰りの電車でぼんやりと考えていたらいつの間にか眠っていた。

明日はどんな知らせが届くだろうか?
明日はどんな驚きがあるだろうか?

迷わずに進めばきっと答えがやってくる。
わかっちゃいるけれど、迷いながら進んでいく。
今はそれでいい。
今だけしか出来ないのだから。
4月に入ればもっともっと具体的に動かなくてはならない。

雛祭か。
男兄弟しかいない自分には縁遠い日だ。
従兄弟すら女の子は少なかったしね。
ひなあられぐらいしかまともな記憶がない。
ゾロ目ってほうが自分に合っている。
ひなまつりな動画を撮影し忘れるわけだ。


監督が今観ている場所はどこだろうか?
賽は投げられている。
チラシは届いた。ポスターも届いた。
さて、あとは詳細を待ってからだ。
まるで桜前線に合わせて進んでいるような気持ちだ。
posted by セブンガールズ映画化実行委員長 at 03:39| Comment(0) | 映画公開中 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする