2019年03月01日

I'm think in the Rain

もう気付いている人も多いと思うけれどうちの連中はサービス精神が旺盛だ。
とにかく上映すれば時間いっぱいまで話をするし、SNSでコメントがあればすぐに反応する。
自分も個人のSNSアカウントでもっと返信とかしたいのだけれど手が回らない部分があってもどかしい。
けれどその分皆が反応してくれているからと自分に言い聞かせている。
個人じゃない方のアカウントだけで手いっぱいになってしまうのは仕方のないことだから。

ただ今の現状に自分は苦慮している。
大いにこのままでいいのか?と悩んでいる。
非常にバランスが悪くなっていないか?と考えている。

劇団であるとか、ミニシアターであるとか、インディーズバンドだとか。
いわゆる自主運営というのは自己のスタイルを確立して自分の足で歩くという崇高な存在だと信じている。
ただ一つ、大きな大きな落とし穴があるんだよなぁと自分の中で思っていて。
どうもそこにはまりかけているんじゃないか?と不安になってくる。

今、ほぼほぼ毎日動画をTwitterに更新している。
それまでの映画の公式アカウントやYoutubeにも公開していた物ではない。
劇団のTwitterアカウントだけで日々映画とは違う側面や気軽に見える1~2分の短い動画を更新し続けている。
要するに大爆笑を狙ったり、バズったりすることまで考えているものではない。
あくまでも応援してくださる方、映画を観て好きになってくださった皆様へのサービス精神の塊のようなものだ。
映画の上映まで時間があるなら、その間も少しでも楽しんで頂けることをしようか?ということだ。
だから映画をまだ知らないで調べて見に来た方が観ても、何が何だかわからないようなものになっている。
応援してくださる方、愛してくださる方々への精一杯のもてなしをいつも皆は考えている。

けれどそれが自主運営の壁なのだと思う。
そういう世界にいる自分はいつもメジャーな文化ってどこか冷たいなぁと感じるぐらいなのだけれど。
メジャーな文化は、とにかく一度観て終わりでもいいから、知らない人に届けることに重点を置く。
すでに観ていただいた皆様へのフォローは驚くほどしない。
自分の中ではその姿勢はあまり好感を持てないし、そこがメジャーの弱さでもあると思っている。
とにかくどんどんCMを拡げていく。
好きになってくださった方は、自由にどうぞ好きになってくださいとどこか突き放しているようにも思えるぐらいだ。
実は、制作の段階でよりDEEPに楽しめるように最初から創ってあるのだけれど。
それでも大きな映画のHPを観ても余りにもそういう面が欠けている。
そういう視点に自分はなってしまう。
それは実際には諸刃の剣なのだと思う。
インディーズはコアなファンの獲得、メジャーは一般大衆文化への宣伝。
当然、目的も対象も違うのはわかるのだけれど、それで良いのか?と自分は今思っている。

セブンガールズは間違いなくコア層だけではなく一般層に届く作品だと強く信じているからだ。

ミニシアターという狭い世界だけれど、先日酒席を共にした映画監督の初公開カウントダウンに参加した。
たったそれだけで映画の公式Twitterアカウントのフォロワーが数人とは言え増えた。
逆にセブンガールズのお客様でその映画をフォローした方もいらっしゃるんじゃないだろうか。
もちろん、その皆様が実際に映画館に足を運んでくださるかどうかなんてまるでわからないことだけれど。
それでも確実に世界は拡がったはずで。
その時にファンサービスの動画だけではわけがわからなくなるんじゃないだろうか?
セブンガールズという映画の本質から離れたものばかりサービスしてしまってはいけないんじゃないだろうか?
そう思って固定ツイートを再度直したりもした。

例えばInstagramでも。
CHICAGOさんとのコラボ期間にファッション経由でセブンガールズをフォローしてくださった方が明らかに増えた。
入口が広がっているという実感があった。
もちろん応援してくださる方もいらっしゃるしオフショットも充実させていきたいけれど。
入口をもっと広げるという意識を忘れないようにするべきだ。

そういう中でも自分はどちらかといえば外を向いている方のはずだ。
日々、メディアや著名な方へ連絡をし続けている。
チラシやポスター、予告編を製作し続けている。
そんな自分ですらまだまだ感覚的にバランスが良くないと思う。

ただもちろんこれまでの応援してくださった皆様への姿勢もキープしたままだ。
お客様の中にはむしろ自分からまだセブンガールズを知らない皆様が興味を持ってくれないかとSNSで書いてくださる方もいらっしゃる。
もう一度皆で、これどんな映画かな?と引っかかるような、そんなこともしていきたい。
これだけの人数でそれが出来る映画なんてそんなにないのだから。

だって応援してくださる皆様だって満員御礼になったらなって思ってくれている。
そしてその皆様だけで満員にすることなんてできないのは明白なんだから。
友人や知り合いにもう一度、今度は友達を連れてきてね!とお願いするのだって限界がある。
もっともっと広く広くより多くの人に知っていただけるように。
意識を外に向け始めなくちゃいけない。

サービス精神が旺盛で。
声をかけていただければ嬉しくなってしまう。
それは大きな武器でもあるけれど、大きな弱点でもある。
観ている景色を自分から狭くしている。
場合によってはそのやり取りで自己顕示欲を満足させて終わってやしないか?
何度も自分に言い聞かせる。
ただの承認欲求で動いてしまっているとしたら、そこはもう落とし穴の底にいる。

ふらりとSNSやHPに来た人が観てみようかな?ってなるのかどうか。
時間がある今、もう一度、それぞれが自分に問いかける時期なのかもしれない。
自分のタイムラインをもう一度、俯瞰で観ないとだ。

「誰もお前の事なんか観ちゃいねぇよ。」

いつか自分が頂いた大事な大事な先生の言葉だ。
その意味をもう一度自分の中で考えよう。
posted by セブンガールズ映画化実行委員長 at 05:03| Comment(0) | 映画公開中 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする