2019年02月27日

だけどどうも苦手さ、こんな夜は

宣伝を地道に続ける。
横浜を地元とするタウン誌や新聞をリストアップして少しずつ連絡していく。
全てから連絡が来るかもしれないし、どこからも返信はないかもしれない。
そんなことはわかっていながら一つずつ連絡していく。
空振りなんか何回してもいいのだから。

一番難しいのはコメントを頂くことなのかもしれない。
ミニシアターの映画でも、映画監督や俳優からのコメントを頂いているケースは意外に多い。
それは、映画学校出身で講師だったとか、映像の仕事で知り合ったとかそういうコネクションがあるからだ。
けれどセブンガールズは、演劇畑から映画製作をしたからほとんどコネクションがない。
それでも公開前に、あれだけのコメントを頂戴できたのだから、続けなくちゃいけない。
ただ誰でもというのはなくて、観て欲しいなぁという方に連絡を地道に続けていくだけだ。
自分だけじゃなくて、出演者たちが観て欲しいと考えている方々だ。
DVD送付なのか、オンラインなのかは別として、いつか観てくださるといいけれど。
映画館と違ってそういう場合は、ちょっとずつ観たり、何かをしながら観たりも出来る。
スクリーンじゃないことは大きなデメリットだなぁと感じながらそれでも重ねていく。
いつか、何か、意外なことが起きるかもしれないから。

五里霧中という言葉があるけれど。
こういう時、本当に自分は霧の中にいるような気がしてくる。
出口はほんの一歩先かもしれないし、何キロも先かもしれない。
けれど霧の中にいてまったく見えない。

そんな時、小さな小さな声が聞こえる。
無駄なんじゃない?誰からも連絡なんてないんじゃない?
そんなことしてもしなくても、やってるって皆に言っておけばいいよ。
実際、もうどれだけの連絡をしたんだよ?
そろそろこの辺でいいんじゃないか?
そんな悪魔の誘惑の声。
こいつとはもう長い付き合いになった。
そして、こいつは最期にいつもこう言うんだよ。
お前、たまには俺の言う事も聴いてくれよってさ。

どこから何が繋がって、どういうことが起きるかなんて誰にもわからないはずだ。
あの奥山和由さんからコメントをいただくことだって出来たのだから。
映画情報サイトで紹介してもらうことが出来たのだから。
無茶な鉄砲も数うちゃ当たるなんて言葉もあるさ。

苦しいのはさ。
なんだか相手にされてねぇなぁって思っちゃうことなんだよ。
全然、相手にされていないんだなぁって感じることが何度もある。
それは本当に苦しい。
そんな時、いや、そうじゃない。そういうことじゃないって自分に言い聞かせる。
記事のスペースがないだけかもよ。
コメントをくださいと言う連絡が本人まで届いていないだけなんじゃない?
その向こう側なんか誰にもわかりゃしないのさ。
そして何かのキッカケがあったら連絡が来たり思い出したりするかもしれないじゃないか。

そんな時、自分は果たしてポジティブなのかネガティブなのかわからなくなる。
いや、そもそもがポジティブとかネガティブとかって言葉はまやかしなんだよなぁと思う。
だって自分は体感として、どっちの自分も同時に存在しているから。
そしてどちらかに完全に支配された瞬間なんか今まで一度もなかったんじゃないだろうか?
どん底でネガティブ思考の螺旋に落ちていく時も、どこかで何かを信じていた。
勢いをつけて、がんがん前に進んでいる時も、どこかで何かがあるかもしれないと思っていた。

まぁ、相手にされないかもしれない。
映画会社からのリリースや、プロダクションからのリリースじゃないのだ。
おいら個人からの連絡なのだから。
それを相手にした方が面倒だと自分でもわかる。
そして相手にしなくても、なんの問題もないのだから。
実際、自分は連絡が来ないからって恨むこともないし、憎むこともない。
連絡が来たらいいなぁって思っているだけなのだから。
そして、実際、相手にしなくちゃいけないケースがあって優先順位があって仕事の忙しさがあるのだ。
そう思えば当たり前だし笑えてくる。
少しだけ相手にされてないなんていう苦しさからは救われるけれど。
その思考に進むと今度は、あの悪魔がまた口を出し始めるんだよなぁ。
まったく、やれやれだ。

役者を始めて同期や先輩や後輩が出来て。
その中で、精神的に参っちゃったやつを何人も見てきた。
口にしたくもない選択をした人もいる。
意外に自分はそんな人たちに相談される機会も多かった。
精神的に参っていて相談すると、相談相手も精神的にやられちゃうケースがあるらしくて。
最終的においらのとこに連絡が来て、お前は大丈夫だから・・・とか言われた。
まぁ、大丈夫なんだけれど。
でも、お前ら、それは鈍感ってことじゃないんだからな。
むしろその逆だから、そこに呑みこまれないように小さな頃から鍛えてあるだけだからな。
自信あるやつが自信を折られると弱いけれど、こっちはもっとひどいコンプレックスの海から生まれてるのさ。
大丈夫ってのはそういう事なんだぜ。

精神的に追い込まれそうになっても、自分には防御手段が500個はあるね。
真面目と不真面目の境目をちゃんと意識してるんだ、これでも。
最悪走る。走って忘れる。

そんなわけで、相変わらず。
公開が決まってまだ詳細が出ていないこの時期。
やれることが限られていて、そのやれることが非常に効率も悪くて無駄のように思える日々。
一番つらいこの時期をいかに楽しんでやるのかだ。
しっかりと楽しんでやろうと思う。
はたから見たら、遊んでるんじゃないか?ぐらいに。

なぜかって?
腹が減ってから飯を食った方が美味いだろう?
息苦しい場所から新鮮な空気を吸ったら快感だろう?
SMみたいな理論になっちゃうけどさ。
この苦しい時期をちゃんと自分の時間として過ごして苦しんだ方が。
横浜でお客様の顔を見た時に、たくさんたくさん幸せになれるって知ってるんだ、おいら。

うがっ!とか歩いてて急に言いたくなるけどさ。
ストレス万歳。どんと来い。

余裕だよ。
posted by セブンガールズ映画化実行委員長 at 03:55| Comment(0) | 映画公開中 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする