名古屋シネマテーク最終日。
朝一番で都内のお客様が名古屋到着のツイートをしていることに気付いた。
遠征してくださった皆様は、ほとんどが登壇のあった初日二日目だったこともあって驚いた。
世の中にたくさんの映画があって、きっとどの映画も愛してくださる人がいるのだと思うけれど。
それでも、比較なんかしちゃいけないのに、こんなに愛されている映画なんてあるのかなぁなんて思ってしまう。
いや、あるはずなのだけれど、圧倒されてしまう。
名古屋で最後の上映が始まった頃、家でしばし名古屋の写真を観る。
映画の日、最終日、どのぐらいのお客様が足を運んでくださっただろう?
どんなふうに心を動かしてくださったんだろう?
思い出すと、名古屋の景色や出会った人たちの顔、起きたこと。
その全てが同時に思い出になって浮かんでくる。
映画とは映画だけの思い出じゃないんだなぁと改めて思う。
名古屋シネマテークで上映したことは大きな意味になった。
東名阪の三都市での上映を当初目指したいという所から始めた。
都内だけでは拡がらない。
まず三都市には広がっていきたい。
そう配給担当さんに伝えたはずだ。
けれど、そんなことは小さなことだったかもしれない。
大阪での体験と、名古屋での体験、そこにはミニシアターという世界そのものがあった。
映画は娯楽であり、商業だ。
けれど、夢であり、希望であり、未来だ。
名古屋シネマテークはそれを強く強く感じさせてくれる場所だった。
張り出されたサイン色紙は、今はビッグネームでも、かつてここに来たときはそうじゃなかった。
いくつもの映画の蔵書を大事に所蔵してきたのは、映画の過去でありながら未来を見てきたからだ。
そして、大きな映画館にはない手作りの希望が、窓から射す陽光と共に光っていた。
上映後に検索をすると、また新しく感想が上がっていた。
名古屋の地で、セブンガールズはまた新しく誰かと出会うことが出来た。
小さな出会いでも良い。
それがいつか大きな大きな出会いになることだってあるのだから。
小さな出会いを積み重ねて、ここまで辿り着くことが出来たのだから。
淋しくなる気持ちを抑えながら、下北沢の準備を重ねていく。
そうなった途端に体中を不安の嵐が襲ってくる。
そりゃあ、ワクワクする気持ちだってあるけれど。
それだけでは済まない。
そんな簡単なものじゃない。
UPLINKとの大きな違いは、事前にどのぐらい席が埋まっているか確認できないことだ。
予約は出来るけれど、予約できる席数は決まっていて殆どの席は当日券になっている。
つまり、当日会場に行ってみない事には実際にどのぐらいの人が来てくださるのかわからない。
もちろん、UPLINK以外の劇場は全てそうだったのだけれど・・・。
K'sシネマは事前に販売した前売券が完売したという結果が一つあったし。
大阪も名古屋も、そもそも計算が立たないという事があった。
けれど、下北沢は違う。
やっぱり毎日盛り上がらないといけないし、そのプレッシャーがありながら当日までわからない。
やれるだけのことはやってきたし、充分に準備をしたところで、きっとそのストレスは変わらない。
大阪や名古屋で、大きな大きな自信をもらった。
セブンガールズはまず観ていただくことだ。
観ていただければきっときっと、愛してくださる方が生まれる。
そういう映画だ。
けれど、まだセブンガールズを知らない人たちがどのぐらい足を運んでくださるかなんて全くわからない。
作品持つ力をどれだけ信じたって、実際にどれだけの人が足を運んでくださるか見えない。
目に見えないって言うのは、なんて苦しいことなんだろう。
新しい物好きの皆様や、映画好きの皆様。
下北沢という街で、面白いことを探している人たち。
たまたま時間が空いて、気になった人も。
ぜひぜひ、下北沢トリウッドに遠慮なく足を運んでいただけたら。
立ち見も含めて定員まではご入場いただけます!!
そういえば下北沢のお店をチラシを持って回ったのはいつだっただろう?
ポスターを貼りまくって、あのヴィレバンにまでチラシを置いてもらって。
下北沢が持つ街のパワーを知ってる。
あの町から始まったたくさんの文化を知っている。
さあ。下北沢での上映が始まる。