いよいよ上映予定があと3回だ。
中にはもちろん都内でまた上映してくれる!サプライズ発表があるかも!
そんな言葉も見かけていて、もちろん、金曜のギリギリまではそういう発表が出来ればと思うけれど。
現時点では残り3回なのは間違いない。
9月末から上映を始めて今日まで毎月どこかで上映を続けることが出来た。
実際にはそれだけでも本当は凄いことなのかもしれない。
公開して1~2か月で上映が終了していく作品だって山のようにあるのだから。
通常の映画会社のサイクルであったり、配給会社のサイクルであれば、この辺で上映終了を見始めるはずだ。
ネット配信やソフト化などの二次使用に切り替えていく。
そして、次の作品の営業も待っているし、その宣伝計画だって始まっていく。
監督は次回作の準備に入っている。
それがきっと映画のサイクルだというのはわかっている。
ただ自分の中で現時点の「セブンガールズ」でさえ、可能性しか感じていない。
そしてそんな通常のサイクルの中に「セブンガールズ」は入っていない。
だってさ。
今も、初めてです!というお客様が来てくださる。
そして、そんなお客様から初めて映画で涙が流れました!なんてメッセージが来る。
この下北沢トリウッドで初めてセブンガールズを観た方が複数回来てくださる。
ネットニュースになったら、面白そうだ!というリアクションが返ってくる。
そもそも、知名度がまだまだ低いのだから、広く宣伝すればこれが何倍にもなる。
セブンガールズが持っているポテンシャルを発揮出来ているとは到底思えない。
そりゃ映画監督だって職業だし、映画製作会社だって営利法人なわけで。
ただ上映を続けるわけにもいかないし、撮影をしなければ仕事が生まれない人たちだっている。
だからこそ、まだ上映できる可能性があっても、次の作品にシフトしていくのは当たり前かもしれない。
けれど、うちはそうじゃない。
渾身の一作を、20年の思いを込めた最初で最後の一作なのだ。
もちろん次回作を創らないという意味ではない。
次回作を創ることだってあるかもしれないけれど、それはもうサイクルの中の作品になる。
映画製作を一度経験してしまった以上、もう知っていることをやる作品になっていくのだから。
そして出演者の中にはこれが最後の作品だと魂を削った俳優だっているのだから。
本当は下北沢トリウッドで満員御礼の日が1日でも出来たら良かった。
じゃあ何が出来たんだと言われたら困るけれど、そんな演出も可能だったかもしれない。
けれど、これからを思えばより新しいお客様に、今まで知らなかったお客様に届くように。
広く広く宣伝していくことを選択していくこともやっぱり真理だと思う。
コラボレーションや、メディアへのアプローチ、より広い場所への露出。
今まで応援してくださった方にもう一度来てください!というやり方だけでは先がない。
応援してくださる方が今の何倍も、何十倍も増えた時に、ファンイベントをやるべきだ。
いや、それどころか応援してくださる方々が、新しいお客様が来たくなるような宣伝までしてくださった。
そして新しいお客様が来れば同じように喜んでくださった。
むしろ応援してくださっている皆様の方が、より広く、新しい場所へと思い続けてくださった。
折角、下北沢で初めてセブンガールズに出会ってくださった方がいる。
その皆様が、ご友人にこの映画の話をする時に上映していないことが悔しい。悲しい。
やっぱり上映が続いて、繋がっていることがベストなのだ。
そういう意味では、あと3回ではもっと拡がる可能性がまた止まってしまうと感じる。
一段、二段。
違う場所に立つことが出来る。
それは、ほんの小さなキッカケでだ。
その時、今日までの上映記録が全て大きな大きな実績になる。
その小さなキッカケをつかむために、何十、何百と、アプローチを続けるんだ。
上映するごとにファンを増やしていった映画。
こんなにすごいことはないのだから。
あとたったの3回。たったの3日。
けれど、永遠の3回と考えるんだ。
だって来てくださった方の記憶の中では永遠に残るのだから。
そして信じるのだ。
きっと誰かが見ている。
誰かがセブンガールズを待っている。
そしてどこかの映画館にも上映希望が届いているのだと。
後悔だけはしないようにするのだ。
やり残したことはないのか、もう一度、確認するのだ。
そしてその3回。
足を運んでくださった皆様にとって特別な一日として大事な思い出を持って帰っていただく。
そのことに集中していくしかないのだ。
セブンガールズを待っているまだ見ぬ誰かと出会うためにも。