都心部でも初雪が観測された日。
一日中、陽が射すことはなかった。
気温が上がるはずの日中は雪まで行かなくても時々冷たい雨がこぼれていた。
世は三連休。
正月休み明けの頭を切り替える毎年の連休。
今年も各地で成人式が開かれる。
去年は悲しいニュースがあったけれど、今年は楽しめる成人式であればいいなぁ。
きっと、平成最後の成人式とか報道されるのだろうなぁ。
自分は三連休は予定が結構詰まっていて。
今日は実家に顔を出すぐらいだった。
だから、あまりパソコンを開かないようにした。
開けば自分の中でスイッチが入って、色々と思いついたことをやってしまう。
それはもちろん良いことなのだけれど、どこかでクールダウンも必要。
明けて明日からは連日で予定があるのだから。
それでも頭の中では色々なことを組み立てている。
色々すぎてちょっとわからなくなりそうだけれど。
そういう混沌の中で思いついたことを、あとでまとめた時にアイデアとしてまとまる。
まずは雑感をどんどん自分の中に集めることだ。
歩きながら、ぼんやりと考える。
肌を刺すような冷気と。
どこかにじんだような信号の光。
セブンガールズのこれから、ここから。
自分の中で埋めていきたい4つのうちの1~2個は見えてきた。
残りの2つをどうやって埋めていけばいいのだろう。
そんなことを考えていた。
役割について考えていた。
それは遠い過去の記憶から、近い記憶まで様々に。
自分は長く劇団の作品で主演を務めた。
主演の持つ役割について、その間、何度も何度も考えた。
その責任、やるべきこと、背負うべきもの。
当時、監督は主演に座長をやらせていたことも思い出す。
映像の現場では、主演が座長というケースがとても多いからだ。
そういう責任感を持つことまで、教わったんだよなぁなって呟いてみる。
息は白かった。
その後、自分は色々な役割を演じてきたように思う。
準主演的な役割、狂言回し、説明役、出来るだけ存在感を消すべき役、笑いでも笑いを取る方と、突っ込む方。
そして、裏方的な役割、営業的な役割、事務的な役割、あえて嫌なことも口にする役割。
どの役割も結局、周りの人をどうやってフォローするかという事だった。
立場が違えば役割も違うから、やり方は違うけれど、結局、一番はそこだったと思う。
主演にしか出来ないフォローがあって、裏方にしか出来ないフォローがあった。
フォローしないというフォローもあったように思う。
ここで優しい言葉を掛けたらかえってマイナスになってしまうという場面だってあった。
もちろん、それを続けてきたのは自分自身がフォローされてきたからだ。
監督と、劇団の中のもう一人とは、どれだけ助けてもらったか、数えることも出来ないほどだ。
その一人を盛大にプッシュしたいなぁと思うけれど、もちろん、そんなことはしない。
そいつはそいつで、自分の役割をわかっているからだ。
それ以上のことをしてはいけないと思う。
亡くなった父親の遺伝で、乱視になってきたのかもしれない。
やけに、街灯の光も、信号もにじんだままだ。
夜になるとそんなことを言っていた気がする。
今、自分の役割がいくつあるだろう?
きっと、そのどれも期待されているはずだし、ちゃんと正面から向き合わないといけない。
馬車の馬のような役割もあるし、船長の横に立つ副船長のような役割もある。
成瀬凛太朗という役を演じた役者としての役割もある。
このセブンガールズの企画者として、たくさんの応援してくださる方への責任もある。
ただの船員ではない。
どこまで自覚出来ているのか、どこまで意識出来ているのか。
言葉だけじゃなくて、それが背中に出ているのか。
「セブンガールズの映画化」というドキュメンタリーにおいては主役だということも自覚しなくてはいけない。
劇団のオフィシャルブログで担当している月曜は、ただの仲間の一人という場所に戻る時間だ。
そんなことを考えていたら家の前についていて。
頭の中は混沌のままだった。
これでいい。
この状態で、明日以降を迎えればそれで充分なのだ。
それはやがて整理され、形になって、アウトプットされるはずだ。
明日を越えれば、今、自分が持っている全てを整理しなくてはいけない。
そうしなければ、明後日以降を迎えることが出来ないから。
稽古場に行ってその中に入って、目を見て、話をして、肌で感じる。
もうそれだけだ。
その時に、少しだけ混沌がほぐれていくだろう。
今度の稽古ではミーティングもいらない。
必要な情報は既に共有してあるから。
それ以上の情報は明後日意向じゃないとわからない。
だから、ただやるべきことをやっていくだけだ。
何が出てくるかな?
自分の混沌の中から。
それはまるで滲んだ信号機のように、光っている。