明けて名古屋シネマテーク上映1日前になる。
去年末12月27日以来だから、2019年になって初の上映だ。
また始まってくれる。
また上映が始まってくれる。
上映が続くことは本当にありがたいことだ。
9月末の公開以降、毎月上映を繰り返してきている。
本当は隙間なく続いた方が良いというのはわかっているけれど。
そんなに簡単なわけがない。
セブンガールズには看板がないのだから。
有名な監督でもない。有名な俳優もいない。
劇団というバックボーンがあったから最初の上映は出来たとしても。
劇団のファンが一巡したら、それ以上は続くかもわからない。
そういうスタートだった。
例えばある一定の動員が約束されていたのだとしても。
その見込み動員数を達成してしまえば、そこから上映機会はなくなってしまう。
セブンガールズはやっぱり当初そう思われていたはずだし、そうなっていてもおかしくなかった。
それがアンコール上映から延長を重ねて、UPLINK渋谷で3週間上映が続いた。
その間に、噂が広がって、元々のお客様だけではなくて、新しいお客様が増えていった。
元々知名度のなかった作品なのに、お客様に育ててもらった。
そして、噂が広がっていくことで、2019年度の上映も決まった。
UPLINK渋谷での最初の10日が大きな大きな転機だったなぁと今になっても思う。
ここから更に壁は高くなるんだよなぁと思う。
この名古屋、下北沢が2019年の幕開けになるのか、それともそこで・・・なのか。
自分の中では明らかにまだまだセブンガールズは成長段階にあると思っている。
けれど、実際に上映するのもそれを選ぶのも映画館側が決めることなわけで。
映画館からどう見えているのかは、まったくわからないことなのだから。
更に新たな映画館が手を挙げてくれるのか、今までの映画館のアンコールがありえるのか。
それも、やっぱり明日からにかかっているのだと思う。
正直に言えば不安ばかりが何度も何度も波のように押し寄せてくる。
自分の中でこうなるはずだ!こうするんだ!と何度も考えて、それを実行し続けるしかないけれど。
その裏には常にそこに大きな不安が付きまとっている。
通常の映画なら、公開してそこから少しずつお客様が減っていく。
セブンガールズは、公開してから徐々に映画ファンに浸透していっている。
その通常ではない道程を歩んだとしても、実際に実感するのはそこにいる自分たちだけかもしれない。
数字だけを観れば公開時が一番動員していたのだから、通常に見えてしまうかもしれない。
不安を抱えて、ガタガタ震えているのは柄じゃないから、そこでむしろ頑張るわけだけれど。
それは別に元気なわけでも能天気なわけでもなくて、不安は消え去っているわけじゃないのだ。
都内以外での上映は大阪十三シアターセブン以来だ。
大阪との大きな違いは二つ。
一つは上映時間が違う事。夜間帯から昼間に移る。
これはそれまでもなかったことだから逆に楽しみでもある。
平日の昼間も含むわけで、明らかに顧客層が変わるはずだ。
もう一つは映画の知名度そのもの。
11月の大阪の時点では、劇団のお客様の感想がSNSやレビューサイトに上がっていただけだったわけで。
それが12月に入ってのUPLINK渋谷でのアンコール上映で明らかに、映画ファンに移っている。
動員数自体は、公開当初の方が大きいはずだけれど、例えばレビューサイトの感想は倍増している。
様々な映画ファンのコミュニティに繋がっている皆様が感想を書いてくださっている。
映画は娯楽だ。
そりゃあ観て好き嫌いはあると思う。
観てもらわなければ何も始まりはしない。
そして観てくださったお客様の中で、面白いと口にしてくださる方がいる。
もう一度観てみようと足を運んでくださる方までいる。
そのスタート地点に立ってから初の、都内以外での上映だと思っている。
実際、大阪の時よりも、地元の方の観に行きたいという声を多く見かける。
もちろん名古屋シネマテーク様の宣伝が効果的なだけかもしれないけれど。
それでも大阪よりも、拡がっている実感がある。
名古屋でどんな結果が出るかわからない。
それは感想であったり、或いは2月は無理でもその先の延長であったり、もちろん動員も含めてだ。
不安ばかりが自分の心を支配しようとするけれど。
たくさんの不安に囲まれた中に、小さな希望が灯っている。
今日まで上映が続いてきたことの自信が、絶対に東海地方の皆様に届くんだと力をくれる。
この壁はどのぐらいの壁なのだろう。
ここを乗り越えれば、再度大阪にも行けるかもしれない。
他の都市の映画館がそれならと手を挙げてくださるかもしれない。
別の角度からの動きが出てくるのかもしれない。
誰の目から見ても、希望一杯で、目をキラキラさせて走っているように見えるだろう。
小野寺さんは熱いなぁ。作品をどこまで信じてるんだ!と言われることもあるさ。
でも本当は正反対だ。
UPLINK渋谷でのアンコール上映前もそうだった。
絶対に延長になるよと口にするたびに、こんな舞台挨拶をしたいと提案するたびに。
どんだけ前向きなんだ!と、笑ったりもした。
でも本当は不安でビクビクしているくせに上を見て前を見て、力強く足を前に運んだだけだった。
いや、むしろその不安が自分を走らせている。
酷いストレスが、その解消の瞬間を求め続けている。
東海地方の皆様に。
届くかな。
とにかく一度足を運んでくださったらな。
大阪ではなんというか、作品と土地の空気がすごく合っていると感じたのを思い出す。
都内の上映よりもお客様のリアクションが早かった。
名古屋はきっと名古屋で違うんだろうなぁ。
能天気に笑うんだ。
鼻血でも垂らしながら、アホみたいに。
名古屋上映、2019初上映、イエーイ!でいいのだ。
不安も迷いも全てエネルギーだ。
ぶっとばす。だからエネルギー。
たくさんのたくさんの皆様にこの映画を楽しんで頂きたい。
うおー!ってなるのは、明日だ。
今は、ぬぐぐ!なだけだ。
新しい出会いが待っている。