2018年12月27日

公開39日目

アップリンクでの上映期間。
必ず水曜日の上映では、新規の方がSNSで感想を上げてくださっている。
やはりサービスデーはミニシアターファンが足を運びやすいのだと思う。
中には水曜日は映画を観る日にしている方もいるんじゃないだろうか?
だから、それも加味してこの日を監督にしたのだけれど。
オンライン予約が出来る間、どんどん席が埋まっていった。
監督が一人で登壇する日だから気が気じゃなかったけれど、すごく嬉しかった。

映画が始まった頃、移動しながら、不思議な気分になった。
もう今日を含めて2回しか渋谷に行かないのだから、寂しくなるんじゃないかと思っていた。
全然、そうはならなくて、どんどん燃えてきた。
明日しかないのなら、明日も精一杯やれることをやりたいなぁと。
一人でも多くの人に出会えるといいなぁと。
20日もの間、毎日毎日渋谷に通い続けたその最後なのだから。

映画館に到着して控室に入ると、空いていると聞いていたのに、一人いらっしゃった。
他の映画の方か映画館スタッフさんかも最初分からないまま少し話した。
あ、座ってるだけなので続けてくださいと伝えたのだけれど、もう出るので・・と。
いつもイベントありがとうございます、SNSも、あ!ピアノも使っていただいて・・・と。
ああ映画館の方でまだ逢ったことのない方なんだと思って、いえいえ!全然です!と話していたら。
最後の最後に、名乗った名前が、アップリンクの編成担当様だった。
背中に冷や汗・・・。吉祥寺から離れられないと聞いていたから腰を抜かしそうになった。
すごい笑顔で、こちらこそ、ありがとうございます!と言っていただいた。

監督が到着、近くでライブをしていた吉田トオルさんも登壇だけ観に来た。
客席には監督の言葉が気になっている出演者たちもいると聞いている。

ミニシアター系の登壇イベントはかなりの数をチェックしたけれど。
通常は、監督のみか、もしくは出演者が1~2人そこに加わるのが普通だ。
そして基本的にはトークショーのみというのが普通。
こんな風にイベントをそれも毎日やりつづけるなんてことはあり得ない。
そして監督だけのトークショーは必ず実現したいと思っていた。
自分の中の感覚ではこのタイミングで監督一人というのは間違いがないと確信はしていた。
それでもやっぱり、LIVEは水物だから、ドキドキしていた。
イベントがないことで、いつもよりも寂しく感じてしまったらと少しだけ不安だった。
まぁ、少しだけ。
監督がそこに立てば、興味深い話をしてくださるのは間違いないと信じていた。
そして、監督の顔を見た時に、もう一度安心した。
何を話すか、きちんと考えてきて、そして集中していたから。

いつもと違って椅子とテーブルとお茶が用意されていた。
控室に呼びに来られた時も、エレベーターを呼んであった。
監督単独の登壇はスペシャルなんだ。

客席後方でカメラを構える。
今までと違って、それほどシャッターを押す必要がない。
いくつかの画角と、いくつかの寄りを撮影して、あとは自分も話を聞きいった。
セブンガールズという作品の奥行きがどんどん深くなる話をされていた。
お客様も聞き入っているのが分かった。
素晴らしいトークショーだった。
少なくても、イベントじゃないと何か足りないと感じたお客様なんて皆無なはずだ。
心配なんて、自分の杞憂でしかなかった。

SNSをチェックするとやはりご新規の皆様の感想が上がっていた。
監督のトークショーに言及されている方も多かった。
やっぱり今日にして良かった。
そう思った。

SNSや、メールをチェックする。
さて、明日は自分が一人で登壇する。
UPLINK渋谷の上映の最終日だ。
今日のレポートと、翌日の上映予定をSNSにアップしていってからUPLINKのページをチェックする。
席に余裕ありの「◎」が、「〇」マークに変わっていた。

アンコール上映初日から今日までの20日のことが走馬灯のように頭に浮かぶ。
初めて芝居を披露した時のこと、カメラを構えながら笑ってしまったこと
延長が決まって、頭が痛くなるまで考え続けたこと。
ダンスの音出しのキッカケ、郁子のピアノ、監督の言葉の数々。
合唱を練習して、涙を流したこと。
そして、それを喜んでくださったお客様の顔。
SNSに公開されていった、様々なアップロードと感想。
あのUPLINK渋谷で3週間も本当に上映してきたんだ。

それが終わる?

終わるわけがない。
終わってたまるかい。

終わりにしないために。
フィナーレみたいにしないために。
最終日のイベントもワンマンにしたのだから。
大勢で立てば、派手にすればするほど、フィナーレのようになってしまう。
当然、これまでの感謝を口にする人だっているだろう。
そんな感傷あふれた日になんかしない。

これだけは言える。
映画「セブンガールズ」はこれからだ。
ここがスタートラインだ。

自分たちで映画製作をして、自分たちでセットを創って、自分たちで編集して、自分たちで宣伝してきた。
だから残念ながら、大手の創る映画のような大々的な宣伝は出来ない。
有名な監督でも、有名な出演者でもないから、そこからお客様が来ることもない。
だとすれば、何が必要なのか必死で考えた。
その答えが、映画館のネームバリューだ。
「あのUPLINK渋谷で、アンコール上映され、2度の延長までした。
 毎日イベントを開催して、SNSでは大変に盛り上がっていた。」
そしてその間のたくさんの感想や、動画、写真がネットに溢れている。
なんの名前もなかった「セブンガールズ」に、一つ名前が付いた。
それが、今だ。
ここから、多くの映画ファンに、届けていくべきなのだ。
なんて、大変なんだ!と呆れられてしまうかもしれない。
持っていないネームバリューを一つ作るためだけに、ここまで一生懸命やらなくちゃいけないんだから。

最終日という名のスタートだ。
この夢はまだ途中だ。
本当の夢の実現は、この先にある。
そして、それは応援してくださる皆様の思い出と共にある。

たった一人の登壇。
師走のそれも平日のレイトショー。
サービスデーの翌日。
すでに知っている人たちはほとんど足を運んでいただいた。
普通に考えたら、席が埋まりづらいことは明白なのに。

そこをスタートにしようと思ったら、客席がたくさん埋まることを想像してしまった。
何度も足を運んでくださるお馴染みさんに頼むことは出来ない。
当然、遠くに住むからに無理をしてもらうわけにはいかない。
知り合いに声をかけるだけでは、到底満席になんかなるわけがないのに。
最後までジタバタしてやろうと思った。
この映画に興味を持ったまま最終日を迎えることを遠くに遠くに伝えていくんだ。
それに自分一人だから出来る。誰のプレッシャーにもしないで済む。
UPLINK渋谷を驚かせてやるんだ。
たくさんの皆様と共に、夢の先を見るのだ!

自分が出来る精一杯だ!!

明日は、明日の次のための日だ。
posted by セブンガールズ映画化実行委員長 at 02:49| Comment(0) | 映画公開中 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする