昼間の上映作品の満員速報が出ていた。
クリスマスイブ、連休最後の昼間の上映。
多くの人が行楽をするはずだ。
それを見て、急遽、家を出た。
満員御礼のお客様に、セブンガールズのチラシを手渡しに。
当然、今日映画に来ている皆様は、その後の食事や予定が入っているだろうと予想しつつ。
それでも、一人だけでも、興味を持ってくださるお客様がいないとも限らない。
手渡すと、この間、観ましたよ!という言葉や。
これから、予約するんです!という言葉まで頂く。
直前の作品になって、もう一人来てくれて二人でチラシを配った。
時間が空いたから、少し休んでいたら、登壇するメンバーが集まってきた。
映画館の規模から、基本的に登壇メンバーは4人までぐらいで組んできた。
それに追加が出ても5人。
けれど、この二日間は大所帯。
控室も着替えるだけで、大混雑になるから、外で待機した。
いつもとは違う雰囲気。いつもとは違う流れ。
終映間近にロビーに並ぶ娼婦たちの姿は華やかだった。
彼女たちはステージに立って、主題歌をお披露目した。
嬉しかったのは、目の前で大きなカメラで知り合いの監督が撮影してくださっていた事。
(ついさっき公開されて、編集までされていました。感謝)
どうぞ、皆様、楽しんでください。
万雷の拍手が起きた時。
写真を撮影している自分の向こうにいらっしゃった映画館のスタッフさんも大きな拍手をくださっていた。
あれは、なんというか、なんというか、感動してしまった。
毎日のように、登壇イベントについている方が心から拍手をくださるなんて。
ちゃんと準備して良かったなぁって、心から思った。
朝には不安だった席も、思った以上に埋まって、同時間帯の映画の中では一番入っていたんじゃないだろうか。
三連休最後の夜で、翌日から仕事、それにクリスマスイブだと思えば、悪くはない。
もちろん、もっと何かできたはずだと反省をするけれど。
ただ、明けて25日はもっとずっと厳しい。
連休明けの平日。
家族でクリスマスをする方も多いだろう。
5・10日で、働いている方は、締め日の方も多いはずで。
例えば来たいと思っていただいていても、予約までは出来ない方が多いのではないだろうか?
行けたら行こうかな?という方が、全て来れる日程でもない。
現実的に、今、予約数3席という、空前の席数に直面している。
朝になって、どれだけそれが伸びていくのか、不安で仕方がない。
けれど。
明けて25日は特別な日だ。
だからこそ、男だけで登壇すると決めたと言ってもいい。
3年前の12月25日。
その日に、セブンガールズ映画化に向けてのクラウドファンディングが始まった。
映画化できるのかどうかもわからなかった頃だった。
2月21日に達成する瞬間を迎えるまで、大きな大きな第一歩を踏んだ日だ。
そういう特別な日に、ふさわしいのはなんだろう?と考えて、男だけの登壇を決めた。
あの日から一体、どれだけたくさんの人に助けていただいただろう?
大きな夢を見ていると思っていたけれど。
大きな夢ではなくて、難しい現実ばかりだった。
けれど、いつだって、その現実の壁を壊してこれたのは、様々な方々に助けていただいたからだ。
役者ってのは、誰だって、本当は一番って言われたいし、目立ちたい。
それでも、うちの男連中は、セブンガールズという作品を通じて、常に女優たちを立ててきた。
彼女たちがもっと輝くようにと、考えてきた。
役者としての矜持は持っているけれど、それが一番だと、ちゃんと理解していた。
セブンガールズという映画は、仲間が助け合う映画だけれど。
セブンガールズを製作する中で、本当に仲間が助け合ったから、実現したのだと思う。
だから、そんな男連中の日を創りたかった。
「みんな助けてくれる」を、地で積み重ねてきた連中の日を。
今は登壇するメンバーの数の方が予約された席数よりも多い。
日程的なことだよなんて言ってくれる人もいるけれど。
実は皆、やっぱ、男連中は人気が出ないのかななんて、心配している。
それでもいいさ。
そんなこと関係ないさ。
お前らの日だ。
たった一人でも、そこにお客様がいるのであれば、精一杯、きっと届けてくれる。
最高に信頼できるセブンガールズを創った連中が立つ。
UPLINK渋谷での上映はあと3回しか残っていない。