2018年11月27日

いつか思い出すための

今日もなんだか色々なことをやっていた。
色々すぎて、何をやったのかちゃんと覚えているか不安だけれど。
でも、とにかく一番やっていたのは、考えることだったと思う。
驚くほど冷静に色々なバランスとかを考えている自分がいる。
出来ることは限られているけれど。
限られている中で、更に一歩先まで。
限界を一歩だけ超えることが肝心なことだ。
超えすぎたら、それはそれで、体調に出るだけだ。

精神的にストレス負荷がかかる部分もある。
こればっかりは、もう、致し方ないというか。
自分で覚悟して行くしかない。
プライオリティを自分の中で構築しているから、大丈夫。
大丈夫と思いながら、意外に、大丈夫でもないのだけれど。

今日連絡をしていた件を一つ思い出して、発表にこぎつける。
今度の再上映でご来場いただいた皆様全員へのプレゼントを用意した。
イラストカード。
些細なものではあるけれど。
どこにもない、UPLINK渋谷でしか手に入らないオリヂナルなものを用意したかった。
これがもらえるのは、ここだけというもの。
喜んでもらえるかどうかは、もちろん、お客様によるとわかっていながら。
それでも、映画の思い出の一つとして、持って帰れるものを用意したかった。
例え、何人かが喜んでくれるだけでも、自分の中では充分だ。

発表をSNSでしたら、想像以上の反応が返ってきた。
・・・というか、出演者たちが欲しい!と次々に声をあげるという。
もちろん、出演者だけではないけれど、出演者も欲しがるグッズだとしたら良いと思う。
出演者にあげられるだけの数あるかなぁ・・・とか、考えながら。
薄々気づいていると思うけれど、イラストを描いた本人には了解を取っていない。
・・・というか、前に別の件でお願いして快諾をもらったけれど、それは流れてしまっていた。
別の形でイラストを使いたいとだけ言ってある。
だから、きっと、明日の朝、気付いたら驚くんだろうなぁ。
その別の形を説明していないから、まさか、こんな形だなんて。
というか、自分の書いたイラストがカードになるなんて想像できるわけがない。
本人へも、つまりサプライズ。喜んでもらえるかなぁ。

まだ発表できることがあるはずだけれど。
なかなかレッツゴーが出来なかったりする。
全ての体制が整って、確定してからじゃないと難しいから。
でも、とにかく、自分としてはほぼ全ての情報を12/5の予約開始前に発表出来たらなと思っている。
難しい部分も多々あるけれど。
残り日数もわずかしかないけれど。

とにかく、全身全霊で、UPLINK渋谷の再上映を大成功させたいと思っている。
熱くなりすぎて変なテンションになるんじゃないかとも思ったけれど。
思ったよりもずっと冷静にバランスや、タイミングや、とにかく色々なことを考えることが出来ている。
皆の意見も、ちゃんと聞けている自分がいる。
たくさんの壁を乗り越えてきて、自分のキャパシティーが確実に上がっている証拠だ。
ちょっとしたことで、パニックになって、冷静さを失うようでは、きっと何も為すことは出来ない。
何か起きた時こそ、一度冷静になって、頭を整理するぐらいがちょうどいい。
何もなくても、自分が自然と熱くなっている時、それが出来るのであればもっといい。
目指している場所が見えているからこそだ。

今日のうちにやっておこうと思う所までは出来た。
明日は明日で、何か発表できるかなぁ。
まだ、わからないけれど。

ここで全力を出すことが明日に繋がると思っている。
いや、それは間違いない。
名古屋だって、ここで全力を出すことで、内容が変わるとさえ思っている。
名古屋を大成功にするのであれば、まずUPLINK渋谷なのだから。

全員プレゼント。
なんとか、形になって良かったなぁ。
きっと誰かの財布の隙間に入って、何年か経ってから、出てきて。
ああ、セブンガールズのだ・・・なんてなったりするんだ。
それで、何年ぶりにセブンガールズを思い出したらなんて想像しただけで、嬉しくなってしまう。

全て形になるといいなぁ。
posted by セブンガールズ映画化実行委員長 at 03:42| Comment(0) | 映画公開中 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年11月26日

夜空を照らす満月のように


アンコール上映が決定して、初の稽古。
前日にチラシを撒くのであったメンバーもいたけれど。
再上映について、少し話す。
発表してから時間が経過しているから、感触まではわからなかったけれど。
アンコールでの上映がどれだけ素晴らしい事か、そして、これがどれだけ大きな挑戦になるのか。
淡々と話していった。
監督からも話をもらう。

セブンガールズは、様々な愛で出来上がった映画だ。
映画化に支援してくださった、応援してきた皆様がいて始まったことだし。
何人ものスタッフさんから、たくさんの提案を受けて準備していった映画だ。
廃業する旅館から、ご厚意で、たくさんの家具や建具を頂いて。
大企業の閉鎖されたロケ地を、ご厚意でお借りした。
撮影は、全員で協力し合いながら、セットを創り、準備をして、撮影をした。
手が空いている人間は、常に誰かのサポートに回った。
思いと思いが繋がって、今、公開している中でもたくさんの皆様の愛を頂いている。

ただ勘違いしちゃいけない。
今、世の中にある映画の全ては、愛で出来上がっている。
もちろん、映画という巨大な産業の中にいれば、それは仕事じゃないかと思う人もいるかもしれない。
でも、映画産業の中で、ただ仕事として割り切ってなんて出来ないと、よおく分かった。
全ての映画に関わる人は、作品に、機材に、自分の仕事に、愛や誇りをもって挑んでいる。
デスクワークや営業に至るまで、映画に関わるという事はそういう事だ。
映画館運営だって、配給だって、全てに愛がある。
セブンガールズは別に特別じゃない。

ただ一つ特別だとしたら、その愛のベクトルが、同じ方向を観ているかもしれない。
出演者でビラを撒きに行き、今、再上映に向けて、何をしようか相談し合っている。
俳優部が、上映の成功に向かっているというのは、つまり、そういう事なのだと思う。
そして、それは、思っているよりもずっとずっとストレートだ。
まっすぐにそこに向かっている。
そして、それは確実に届き始めていると実感している。

多分、そういう事なのだと思う。
全ての映画は愛で出来上がっているのは間違いない。
でも、その愛が見えやすい映画と、見えづらい映画がある。
あるけれど、あるように見えるかどうかは別だから。
ちょっと格好をつけただけで、曇ったり霞んだりだってする。
シンプルに頑張っている姿を映像で見せてしまう作品もあるけれど。
頑張ってるっていう姿は見せたくない哲学を持った監督だっている。
それをみせないとしても、伝わる作品があって、伝わらない作品がある。

監督は大体どんな作品でも、その作品を深く愛している。
それは当たり前と言えば当たり前なのだけれど。
自分の子供のようなものなのだから。
じゃぁ、俳優は?となると、意外にぶれるかもしれない。
作品を愛しているのか、役を愛しているのか、シーンやセリフを愛している場合もあって。
まちがいなく、その作品に関わった以上、愛を注いでいるはずだけれど。
少しずつ、差異が出てくる。
それでも、伝わったり、伝わらなかったりする。

これは、勝手な思い込みだけれど。
勝手すぎる自分のエゴと言ってもいいけれど。
自分は、この精神性というか、作品に対する情熱の象徴だと思っている。
監督や出演者、たくさんのスタッフさんが関わっている中で。
自分こそ、この作品の持つストレートに伝えていくメッセージそのものであろうとしている。
お前なんか、誰も観てないよと言われてしまうかもしれないけれど。
自分が下を向かなければ、この映画は永遠に前を向き続ける。そう思っている。
そのぐらいに思わなければ、出来ない。
再上映に向けて、ぐんぐん前に進んできたのはそういう意味もあった。

だから、この映画の持つそんな空気が。
どんな映画にだってあるであろう愛が。
もし見えづらくなったら、それは自分の責任だ。
自分の意志が弱くなった証拠だ。

話をしながら。
そんなことをぼんやりと考えていた。

いくつかの映像を撮影して。
呑みに行ってから帰りに、メッセンジャーで監督からこれをアップロードしようと提案があった。
自分は、いつだって、即対応を心掛けている。
レスポンスこそ、今、もっとも大事なことだからだ。
帰宅すると、印刷物が一つ到着していた。
こんな時間だけれど、簡単な編集をして映像を一本アップロードした。

さて、明日も、今日よりも前に進もう。
休みなんかない。
posted by セブンガールズ映画化実行委員長 at 03:48| Comment(0) | 映画公開中 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年11月25日

山のほとりの小川沿いの映画館

母の実家が代々木上原にあった。
祖父母の家のすぐそばには、富ヶ谷小学校。
母が通った小学校だ。
子供の頃、祖父母の家から渋谷まで行くときは、代々木八幡駅の目の前の道をまっすぐに歩いていくと渋谷に出た。
さすがに何度も何度も渋谷に行ったわけではなかったけれど、祖父母の家から渋谷に行くときは歩いた。
宇田川遊歩道を歩いたこともあったけれど結局この道が一番多かったと思う。
富ヶ谷から神山町、宇田川町を結ぶ一方通行の一本道だ。
紅白で有名な井の頭通りの富ヶ谷交差点近くの信号を渡ると、そこからが神山町。
今は、「奥渋谷」ののぼりが風に揺れている。
記憶が確かなら、子供の頃は、奥渋谷なんて言葉はどこにもなかった。
神山町から宇田川町に入ってすぐに、UPLINK渋谷がある。
一階には、Tabelaというレストランが入っている。
ここもUPLINKが運営している飲食店だ。

UPLINKを通り過ぎてまっすぐ行くと、東急本店の前に出る。
左側がセンター街で、右側が道玄坂。
すぐそこはもう渋谷の中心地だ。

子供の頃に歩いた道というのは、なんとなく土地勘がある。
代々木公園、NHK、宇田川遊歩道の位置、東急ハンズ。
渋谷はどんどん景色の変わっていく街だし、ましてや今は、東京五輪に向けて工事が多い。
それでも基本的な道は変わっていないし、かつて川だった宇田川遊歩道はそのまま地下に川が流れている。
UPLINK渋谷の周りに、チラシやポスターを撒きに行ったのだけれど。
頭の中になんとなく地図が出来ていた。
ああ、UPLINK渋谷は、自分の記憶と重なる場所にある映画館だったのだなぁとやっと気付く。

待ち合わせ場所のUPLINKに到着するなり、挨拶に行った。
以前にチラシもポスターも郵送しているけれど、アンコール上映が決定してからは送っていない。
配給から、多少は渡されている可能性もあったけれど、一応、確認をする。
トイレの前のチラシの棚を見たら、やっぱりチラシがなかった。
持って来た大量のチラシとポスターを納品する。
UPLINKに足を運んでくださった方が、チラシを持っていけるように。
足りなくならないようにしないとなぁ。
毎回、舞台挨拶をするメンバーは棚をチェックするべきだ。
UPLINKの素晴らしい所は、その強烈な映画館についたファンだと思う。
UPLINK会員は、1000円で映画を観ることが出来る。
映画館が選ぶ映画を信じている方や、近所に縁がある方、そういう人たちが会員になっている。
ここでしか観れない映画もあるから、映画ファンでも会員がいるはずだ。
2回当日券で観るなら会員になった方が安くなる。
そういう皆様がチラシを手に出来るかできないかというのは重要なことだ。
上映前に予告編が流れて気になった方もいらっしゃるかもしれない。
どこにチラシを置けるかもわからないけれど、一番重要な場所はここだ。

その後は二手に分かれて、映画館を中心にチラシを置いていただけるお店を探す。
飲食店、雑貨店、書店、美容院、古着屋さん、アンティークショップ、花屋さん。ライブハウス。
まったくもって頼もしい仲間たちがどんどん店に飛び込んでいく。
神山町通りから、NHKの方に抜けて、ぐるっと回る。
宇田川遊歩道からセンター街に向かって、そこから東急ハンズの周り、袋小路になったお店に向かう。
その頃には二手に分かれていたグループも一つになって。
陽が落ちた頃には持って来たチラシはほぼ全て配り終わった。
そこで解散をした。

近所のお店にチラシを置いて何の意味があるの?と思う人もいるかもしれない。
意味なんかないかもしれない。効果なんかないかもしれない。
でも、ぜんぶ、かもしれないでしかない。
ひょっとしたら、ほんの何人かでも来てくれるのかもしれない。
その中の一人が、セブンガールズを愛してくださるかもしれない。
かもしれないは、永遠に繋がっていく。
ポジティブに考えれば、その永遠は未来にしか繋がっていない。

解散して、数人で食事をしてから帰宅する。
思い立って、まだそこまで遅くないから、映画館に一番近い大山稲荷に向かった。
正確には、金王不動尊の氏子になるはずだけれど。
ほとんど渋谷の中心街全域に広がる鎮守様だし少し遠かった。
それだったら、一番近くのお稲荷様の方が良い。
お稲荷さんも意外に古い。
大昔からそこにあって、大事にされてきたはずだ。

夜道の映画館までの道を撮影しながら、大山稲荷に参拝。
小さな社、石の鳥居だけが少し歴史がありそうで。
他は、建て替えなどで新しくなっていた。
松濤の高級住宅街。官邸があるような場所にひっそりとあった。
無人の神社だけれど、誰かが手入れしているというのはすぐにわかった。
こういう所が本当のパワースポットなんじゃないかと思った。
大きすぎる住宅に囲まれて、大事にされているのは、土地に住む人に大事にされている証拠だ。
今までいくつの人の願いを聞き届けて、いくつの人の感謝を受けて来ただろう?
セブンガールズの成功を祈願して、そこを後にした。

夜の神山町通りを歩いた。
昼間はあれほど人がいたのに、随分と減っていた。
自分が舞台挨拶で訪れた時も、こんな雰囲気だったことを思い出す。
昼と夜では、まるで色が違うなぁなんて感じていた。
土地の神様にお願いをした。
また、ここでお世話になるのだから。

ふと、想像してみる。
大山稲荷は坂の上だから、ここは小高い山だったのだ。
神山町通りは、宇田川遊歩道と並んで通った道だ。
そこには、川が流れていた。春の小川はさらさら行くよだ。
川沿いの道だったのか。
ひょっとしたら坂の上のお稲荷さんの鳥居もここから見えていたかもしれない。
水があって、山があれば、きっと畑もあったかもしれない。
新嘗祭が昨日だったなぁなんて思う。
新嘗祭は収穫祭だ。
今は、勤労感謝の日だなんて名前にすり替わっているけれど。

子供の頃、お彼岸に代々木八幡のお祭りに参加していた。
必ず祖父母の家に親戚中の子供が詰まって、山車を引いた。
最終的に代々木八幡まで山車を引いていった。
帰りには、梨とお菓子をもらえた。
夜になってから、代々木八幡の縁日にも行った。
時期は違えど、あれも収穫祭が元だったはずだ。
旧暦から新暦になった時に、祭りは、9月と11月に分かれただけだ。

終戦の頃はもちろん焼野原だった。
今の代々木公園には基地があったから。
渋谷は攻撃目標だった。
山があって、川があったから、焼野原になっても区画整理されずに今のような道が残っている。

今日、ここに来てよかったと思った。
自分たちの映画が、どんな場所で上映されるか、体で知った気分だ。
ただ「奥渋谷」と言ったら、渋谷の奥なだけだ。
裏原宿と変わらない、ファッションの言葉だ。
実際に、有名でおしゃれなお店が軒を連ねて、オシャレな人たちが昼間にはたくさんいた。
いつの間にか都内でも有数のおしゃれな通りになっている。
UPLINKは奥渋谷の文化の中心地でもある。
それとは、別に、自分は土地を知った。悠久の時を感じた。
別に神様だって、お化けだって、信じているわけじゃないけれど。
重ねてきたものだけは信じている。
ここが、奥渋谷として注目されるようになったのにだって、理由がある。
それは全て繋がっているはずだ。

帰宅して、小作業。
終わってないけれど、ここまで。
明日は稽古だから。
今日はどんな夢を見るだろう。

子供の頃のあの道だろうか?
今日歩いたあの道だろうか?
posted by セブンガールズ映画化実行委員長 at 04:52| Comment(1) | 映画公開中 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする