2018年10月31日

公開17日目

大阪での上映4日目。折り返し。
平日で言えば二日目になった。

映画上映をしてわかったのは天候のことだ。
舞台演劇でも天候は影響が出るけれど、基本的に前売りが多い演劇ではそこまで大きな影響じゃない。
けれど、映画であるとか、遊園地であるとか、外食産業であるとか。
いわゆるその日に楽しむエンターテイメントという側面が強いと天候の影響がもろに出る。
行こうと思っていても、やっぱりやめようか?ということになったりする。
そういう意味では、この大阪は最終日まで毎日好天の予報。
ただでさえ、ホームではない場所で、素晴らしいことだ。
今日も好天だった。

K'sシネマでも、UPLINK渋谷でも、そしてシアターセブンでも。
初めてその映画館でセブンガールズを観てくださって。
そのまま複数回足を運んでくださるお客様がいらっしゃる。
すごいことだよなぁと改めて思う。
舞台も劇団も知らず、有名な俳優もいない、監督にとっても長編は初作品。
そういう条件下で、セブンガールズを見つけてくださって。
そして、また観たいと言ってくださる。
純粋にセブンガールズという作品を愛してくださっている。
そんなことを考えるたびに、ぶるぶるっと震えてしまう。
ああ、ここで上映出来て良かった。出会えた。と感じてしまう。

そういう出会いを地道に繰り返していくことだけが自分たちに出来ることだ。

例えばテレビを観ていれば、すごいなぁと思ってしまう。
映画のスポットCMが流れて、映画のタイトルが深夜番組の提供に入っていたりする。
様々な番組に出演者が出ては番宣を繰り返して、街に出ればあらゆるタイアップをしている。
宣伝だけで一体どれぐらいの予算で、どれぐらいの人数が動いていて、どういう規模なのか。
想像しただけでも、クラクラしてしまう。
そして、当然ながら、その映画には看板の役者が出演している。
そういう映画は日本全国どこに行ったって、一定の需要はあるはずだ。
様々な宣伝を見て興味を持った人がいる。
出演者のファンが日本中にいる。
原作作品のファンがいる。
そういう映画を上映すれば、一定の動員があって、それが映画館の売上になる。

でも、もちろん、だからこそ。
宣伝にかかった予算と、実際の売上で、想像以上のギャップも生まれやすい。
大成功すれば、信じられないような金額の利潤を生むし、逆ならば信じられない金額の赤字になる。
大コケなんて言葉が生まれるのも無理はないほどのダメージを生むことだってある。
そして、その全てに従事する人の生活が懸かっているのだ。
それはやっぱりとんでもないことなんだなぁと思う。

それに対して、自分たちは、元々なんにもない。
そもそも宣伝費だって、チラシやポスターの印刷費と、その他ぐらいで。
クラウドファンディングで支援してくださった方々の思いがそのバックボーンになっている。
赤字になんかなりようがない。そもそもがゼロからなのだから。
上映すればするほど、自分たちにとっては、結果だけが積みあがっていく。
・・・そんな風に考えがちだ。

でも、それは全然違う話だ。間違っている。
実際には、規模の違いだけで、大きな映画と変わらないのだ。
なぜならば、それは、製作側だけの側面で考えればという事だからだ。
現実には、製作だけの話ではない。
配給会社があって、その向こうには映画館がある。
人間が動いている。
映画館にとっては、一人でも多くの動員が見込める作品を選ばなければ、経営が成り立たない。
だとすれば、やればやるだけとか、日本全国で上映してほしい!なんて簡単に言えない。
大きな映画と違って、宣伝という担保がなく、看板となる役者もいない。
それでも、日本全国で動員が見込めること。見込めるぞと思ってもらえること。
つまり、作品そのものだけが、担保になるという事になる。
製作側に赤字がないからたくさん回してほしいなんて考え方では、まず全国には行けない。
日本全国の映画館が、呼びたくなるような魅力がなければいけない。話題がなければいけない。

言ってしまえば、東名阪で上映できるようになったことだって、凄いことで、ありがたいことなはずだ。

それでも再び関東で上映したい、全国で上映してほしい、そう願うのであれば。
絶対的に必要なことがある。
それこそが、きっと、出会う事だ。
この作品を愛してくださる誰かに出会う事。
それがきっと、何よりも、どんなものよりも大きな力になっていく。
それが例え、たった一人だったとしてもだ。

だって、それ以上の説得力はないのだから。
通常の映画であれば、初日にたくさんのお客様が足を運んで、少しずつ少なっていく。
宣伝で興味を持って、看板の出演者に興味を持って、足を運ぶ。
けれどセブンガールズが進む道はそういう道ではない。
出会いを繰り返していって。
その説得力で、少しずつ興味を持ってくださる方が増えていって。
更に、出会っていく。
そしてそれは、説得力になっていく。

K'sシネマで台風が来て休映になって。
急遽、UPLINK渋谷でのレイトショーが決まった。
もちろん、振替でご来場いただけるようになったわけだけれど。
平日はやっぱり、急に決まった分、時間帯もあって、動員が落ち込んだ。
それなのに、木曜日にもう一度満員御礼になった。
UPLINK渋谷で上映し始めてから、もう一度お客様が興味を持ってくださったのは偶然じゃない。
間違いなく、出会いがあって、その出会いが生んだ説得力からの満員御礼だったのだと思っている。
急に決まった平日のそれもレイトショーの上映なのに、満員御礼が生まれたのだ。
UPLINK渋谷での上映を、たくさん宣伝出来たわけでもないのにだ。

シアターセブンでも、最終日に向かって、どんな風に変わっていくだろう?
口コミや、SNSでの評判で、少しずつ見てみようかなという方が増えるかもしれない。
そして、そうじゃないかもしれない。
それは、もうまったくわからないのだけれど。
それでもやっぱり、自分たちに出来る今一番のことは、出会う事なのだ。
そして、この映画は、前宣伝ではなくて、評判でお客様が増える作品だと言われるようになったら。
その時に、堂々と胸を張って、全国や、関東での再上映を目指せる。

観たいと思ってくれている方がたくさんいる。
それ以上の約束はないのだから。

だから嬉しい。
観に来てくださった方々の残してくださる言葉が。
その一言一言が勇気になっていく。
ああ、出会っていると感じる。
確かに、これは地道な牛歩だ。
映画という底知れない広い世界の中で、たった一歩ずつしか歩いていない。
それでも、確実に前進している。
そして、それをきっと誰かが見ている。

大阪の後の上映予定は今のところ、名古屋まで入っていない。
出会える機会は限られている。
大阪の残り3回の上映。

一人でも多くの人に出会えるように。

そして、全てのミニシアターにたくさんの人の足を運んでもらうんだぐらいに考えていかないと。
言うだけはたださ。
叫ぶだけなら、自由なんだから。

そこを意識して、そこを考えて。
全国を目指すのだ。
関東再上映を目指すのだ。
大阪での満員御礼を目指すのだ。

進め、セブンガールズ!
こんな映画は、日本のどこにもないのだから。
自信をもって、歩んでいこう。

やらいでか。
posted by セブンガールズ映画化実行委員長 at 03:06| Comment(0) | 映画公開中 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年10月30日

公開16日目

今日も大阪での上映。
関東で映画を観てくださった方が関西のご友人に勧めてくださっている。
落ち着いて考えればこれは本当に凄いことなんだよなぁって思う。
昔に比べれば、距離という壁は本当になくなってきた。
移動する手段も増えているし、ネット社会だからリアルタイムで繋がることが出来る。

今日は音楽の吉田トオルさんが登壇。
トオルさんの登壇はなんというか、色々なめぐりあわせがあった。
最初のK'sシネマでの登壇予定は、台風でJRが運転を取りやめたことで、休映になった。
初のことだったらしい。
次にUPLINK渋谷でも空いている日がたまたまあった。
それに、なぜか映画館なのにピアノがあって、急遽、テーマ曲を弾いてくださった。
台風があったから起きた奇跡だよなぁなんて話していたら。
なんとこの大阪での上映期間にツアーの移動日があって、たまたま関西にいるなんてことがおきた。
めぐりあわせという言葉以外で説明することが出来ない。

トオルさんも、映画館のご担当さまによくして頂いたと連絡が来る。
登壇前に話したりもしたらしい。
同じ関西だからなのか、どこかシンパシーがあったからなのか。
伺い知ることは出来ないけれど。
十三という大阪の土地を、トオルさんはとてもよく知っていたし。
なんというか、やっぱりめぐりあわせだったのだと思う。

当たり前だけれど、平日に入れば、バックボーンのないセブンガールズは動員で厳しくなる。
それでも、予告編を観てくださった方や、トオルさんを知っている方が鑑賞してくださったという。
一番素敵だよなぁと思うのは、少しずつお客様が増えていくこと。
噂が噂を呼んで、やがて満員御礼になるというのが本当は一番健全なのだと思う。
興行の世界は厳しくて、特に大手の映画会社では、公開日に命を懸けているような宣伝をする。
映画公開の日はテレビ番組のバラエティやトーク番組に、多くの役者が番宣で出演していたりする。
基本的には初日が一番動員して、横ばいから、少しずつお客様が減っていく。
そして、減っていった頃にまた新しい映画を配給する。
そういう年間スケジュールのようなものがしっかりとあるはずだ。
だから、自分たちのように、小さい場所から少しずつ広げていきたいという考え方は映画の世界では真逆になる。
真逆だけれど、最近はそういう例も少なくないし、作品の力があれば起こりうる。
それに、セブンガールズのスタートはそこまで大きくないのだから、その可能性は広がる。
そういう映画なのだから、最終日に満員御礼になったらいいなぁなんて、想像をしてしまう。
そんなに簡単なわけがないのだけれど。

トオルさんとやりとりをして、いくつかのいつもの作業をしている頃。
明日、明後日と2日間にわたって、登壇するメンバーとのやり取りもする。
無事集合して、大阪に発った。
真や高速バスでの移動メンバーはこれまた初。
関東からお客様で移動してくださった方がいるから、どうも初な気がしないけれど。
10時間近く、バスに揺られて。
安眠できればいいなぁと思う。
なぜか、京都行?
宿泊先のチェックインまでは京都観光をするのだろうか?
登壇も含めて、楽しんできてほしい。
文化の違いを肌で感じてきてほしい。

明日は特に映画館が設定しているサービスがない日だけれど。
UPLINK渋谷の木曜がそうだったように、だから足が遠いわけではない。
むしろ、映画館の会員は、サービスデー以外の日に割引価格で観るケースが多いと聞く。
混雑しているサービスデーよりも、いつでもサービスを受けられる会員さんは何もない日を選ぶのだそうだ。
シアターセブンの会員さんが平日では一番足を運びやすい日なのかもしれない。
そうなると、初見のお客様ばかりになるけれど・・・。

それにしても。
大阪に行ったメンバーが絶対に口にする。
大阪の人たちが温かい事。
シアターセブンのご担当者様があたたかいこと。
セブンガールズという作品が、大阪という土壌とマッチしているという事。
不思議だけど、皆が口にする。
皆が言うのだから、もう間違いないのだと思う。

上映は今週末までか。
もう、次は大阪での上映の折り返し地点なのだと思うと寂しくなる。
関西地区の皆様には見逃してほしくない。
後から見ておきたかった観ておくんだったという人がどうしたって出てくる。
本当は徐々に満員になっていくにしても、一週間では時間が短すぎるのだ。
週末興行が最低でも3回はないと、口コミを実感するのは本来厳しいのではないかとも思う。
それにしても、まだ折り返し地点なのに寂しくなっちゃうんだから。
なんというか、そりゃ、気持ちも落ち着かないねぇ。
自分の登壇が最終日という事もあるかもしれない。
最終日が終わってから、自分はどんな気持ちになっているだろう?

どうぞ、関東でセブンガールズを体験してくださった皆様。
もしよろしければ関西のお知り合いに、一言、教えてあげてくださいませ。
もしかしたら、興味を持ってくださる方がいるかなぁ。

今日もセブンガールズが誰かと出会った。
明日もセブンガールズが誰かと出会う。
posted by セブンガールズ映画化実行委員長 at 03:09| Comment(0) | 映画公開中 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年10月29日

公開15日目

登壇メンバーが大阪に4人も行っている。
他にも用事のあるメンバーがいる。
だから、稽古場はいつもよりずっと閑散としていた。
それでも、稽古はした方が良いと自分は思っている。

監督が新幹線に乗っている頃、ぞろぞろと集まった。
監督が稽古場に到着するまでは、何をしようか?から始まった。
自分の知っている状況を共有したり、しばし話もする。
話ながら出来ることを考える。
BEGINSで演じた長台詞を一人ずつ稽古しようかぁと思ったけれど。
あまり、乗り気じゃないメンバーもいる。
まだ、舞台が終わって感触が残っているから、簡単に触れられない部分がある。
たまたま稽古場に持ってきていた谷川俊太郎さんの詩集の朗読の稽古になった。

・・・とは言え、演出家がいないからダメ出しはない。
皆で、ダメ出しし合うことも不可能じゃないし、そういう時もあるけれど。
今日はそういう気分でもなかった。
詩は黙読して感じることと、実際に声に出して朗読することで感じることが変わる。
その感触だけ確かめるように、順番に朗読をしていった。
意味が解らなかったり、何をしているかわからなかったりも含めて。
それも稽古になる。体験になる。
ふと時計を観ると、上映開始時刻だった。

前日の夜に車での日帰り強行軍のメンバーとも小まめに連絡は取っていた。
集合から出発、休憩、到着。大阪での時間。
無事到着したことに胸をなでおろしながら、むしろ楽しそうな写真が届く。
ちょっとした小旅行。
・・・というには、余りにも慌ただしいだろうけれど。
でも、こんな経験も映画がなければ出来なかったんだと思う。
もっともっと映画が広まって、話題になれば、違った形になるのだけれど。
でも、思いだけでね。こんな強行軍で向かっちゃうメンバーが愛おしくもある。
充分に休息は取ってと伝える。
本当につらいのは舞台挨拶が終わってからの帰路なのだから。

監督から新幹線で東京に戻った連絡が入る。
そのまま稽古場に来るわけではなく、一旦、帰宅してからになった。
詩の朗読は続く。
とても観念的で、朗読者の解釈でいかようにも聞こえ方が変わる。

「日々是好日」という映画のタイトルを読む樹木希林さんの声をCMで聞くたびに思うことがある。
森繁久彌さんの「知床旅情」を初めて聴いた時と同じような、感動がある。
奇しくも二人とも、喜劇出身の怪物的な役者たち。
渥美清さんや、北野武さん、柄本明さん。
喜劇出身の俳優たちがある高みに到達していくのは決して偶然ではない。
「かっこいい」とは別の場所を目指し続けた人だけが辿り着く場所がある。
「自分をどう見せよう」とは別の仕事をし続けた人だけが辿り着く場所がある。
そんなことを思いながら、自分も朗読の稽古をした。
ハイティーンの頃、風呂無しアパートで、毎日朗読ばかりひとりぼっちで稽古していた日々を思い出しながら。
まだまだ自分には遠い道だけれど、自分の向かうべき場所はそういう到達点だ。
まるで修行僧が己を知るために滝に打たれているような、そんな稽古だった。

監督が到着する。
大阪での話。
どんな映画館だったか、どんな街だったか。
自分たちが今、立っている場所。
これから、自分たちが向かっていきたい場所。
大事な大事な観てくださっている皆様のこと。
一つずつ話していく。
この話もきっと、聞き方で重要度が変わってしまうものかもしれない。
ただなんとなく土産話で聞けば、聞ける話だから。
その話を自分なりの解釈を入れることなく、大事なことと胸に落とすようにしていく。
これは、未来の話だから。

いつも飲みに行くメンバーは誰も稽古場にいないから。
終わってから、そのまま帰宅する。
電車に揺られながら、大阪でご覧いただいた方のコメントを目にする。
新しい関西方面の方との出会いがあった。
いつかのネット放送から来てくださった方がいらっしゃった。
関東から遠征してくださる方がいらっしゃった。

布教?というらしい。
ご友人を誘ってくださっている方が、この大阪からいらっしゃる。
いや、もしかしたら今までもいらっしゃったのかもしれない。
ケイズでは満員が続き、UPLINKは急に決まったレイトショーだったから、あまり目立たなかったのかもしれない。
この大阪に、関西方面のご友人を誘って足を運んでくださっている。
こんなこと、想像もしていなかった。
自分には奇跡にしか思えない。
都内で主に活動している自分たちの映画に、関西でご友人を誘ってくださるなんて。
確実にセブンガールズは、前進している。
本当に凄いことだ。

週末が終わり、平日に入っていく。
関東からのお客様はさすがに平日はいなくなるだろう。
時間帯が変わって、お仕事帰りや、学校帰りにも立ち寄れる時間帯になった。
素晴らしい上映時間を頂いている。
シアターセブンさまには、本当によくしていただいている。
ケイズシネマの満員の前に、作品を観て、上映を決めてくださった。
その時から今日まで、ずっとずっと、よくしていただいている。

平日だけれど。
明日からも舞台挨拶は続く。
毎日、一人でも多くの方がいらっしゃってくださったらという思い。
そして、実はそれぐらいしか、映画館への恩返しは出来ないのだから。

進んでいる。
西で。
セブンガールズは、今日も進んでいる。
posted by セブンガールズ映画化実行委員長 at 03:07| Comment(0) | 映画公開中 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする