2018年09月30日

一般公開初日

舞台稽古真っ最中に、完売情報が届いた。
稽古中なのに拍手が起きる。
台風の影響で秋雨前線が活発化している中、こんなに嬉しいことはなかった。
皆が稽古場で安堵の表情を浮かべる。
前売りが完売しても、当日券が伸びるかどうかなんて誰にもわからないのだから。

稽古を終え、全員で映画館に向かう。
こんなに大勢で電車に乗ったのはいつ以来だろう?
そこに監督がいるというのも、今まであっただろうか?
映画館に到着して、全員を控室に案内する。
皆が着替え始める。
初日舞台挨拶だけは、映画衣装でというスペシャル・ワン企画。
スクリーンから役者たちがそのまま出てきてしまうという舞台挨拶。
やっぱり、娼婦たちの衣装は華やかだった。

控室では映写室のモニター音が聞こえる。
今、どのシーンで、どんな音楽が流れて・・・
それがわかるけれど、客席の様子だけは一切わからない。
皆、ドキドキしている。
楽しんでくれているのかもわからないまま。

終盤にかかった頃、舞台挨拶のスタンバイ。なんだこの人数。
おかしなことにならなければいいけれど。
当初MC予定の役者から自分にチェンジ。
今日はガヤで行くというのなら、それはそれで。
並んでいると、エンディングの音楽が聞こえてきた。
今、スタッフロールが流れている・・・。
スタッフロールが終わった瞬間、会場内からかすかに拍手の音が聞こえた。
あ!拍手だ!胸がドキドキする。
扉を開けて、飛び出した。

客席を見渡す。
ジーンと痺れる。
ぐっと我慢して、皆を呼び込む。
楽しんでくれたかな。
少しでも心が動いてくれたかな。

監督の話から、結局全員の一言に。
泣くやつ、笑うやつ、真面目なやつ、ふざけたやつ。
これだけ、色々な役者がこの映画に出てるんだなぁなんて思う。
プロデューサーから耳打ちで、締めてくださいと一言。
締めのあいさつをしようと思ったら、詰まってしまった。

粗相だ。

監督に突っ込ませてしまった。

舞台挨拶を終えてロビーに。
パンフレットを片手に、サインを求めてくださる方がいる。
声を頂いて、握手をしてくださる方がいる。
メッセージで埋めていくポスターに、名前を残してくださる方がいる。
もう一度来ます!と熱く一言を残してくださる方がいる。

まるで夢の中じゃないか。

そのまま呑みに行く。
美術の杉本亮さんと杯を交わす。
セブンガールズという映画の奇跡を担った一人。
あのパンパン小屋をこの予算で組み上げることが出来たのは、杉本さんのおかげだ。
たくさん美術や映画の話を聞く。
なんという美酒。なんという日。

帰宅して、舞台挨拶で発表した大阪上映のニュースをSNSに更新する。

なんとそのままキーボードに手を置いて眠っていた。

起きてすぐに台風進路を見る。
昨日とはまた違った予想進路、違った予想時間になっている。
どうなるだろう。
危険な台風だけれど、なんとなくなんとなく、上映時間は大丈夫なんじゃないかという気がしてくる。
一日中、台風を気にすることになるなぁ。

さあ、二日目の朝がやって来た。
posted by セブンガールズ映画化実行委員長 at 09:15| Comment(0) | 映画公開中 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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