2018年08月14日

スタイルとスタンス

クラウドファンディングのMotionGalleryから支援をしてくださった皆様に大事なお知らせを送信した。
皆様に届いているだろうか?届いていてもなんとなく流していないだろうか?
サーバーからのメールだからと言って迷惑メールに入っていたりしないだろうか?
とってもとっても心配だけれど、届いていると信じるしかない。
皆様との接点はここにしかないのだから。
届いていない方がいて、このBLOGを目にした方は、ぜひ、ログインしてみて欲しいです。
ログインすれば、必ずメッセージが届いているから・・・。
大事な大事なお知らせです。

細々としたことを整理してからじっくりと。
ああでもないこうでもないとデザイン系に取り掛かっていく。
何が正解で、何が不正解か、だいぶ迷子になったけど、ようやく落ち着く場所が見えてきた。
今日はここまでか?と思って、とりあえず、現時点のデザインを監督に送信。
そうは言っても、もう期日も迫っている。

10年以上も前に、たまたま誘われた自主映画の集まりのようなものに参加した。
その時に知り合った自主映画を撮影している監督が急にFacebookに出てきた。
あれ?ひょっとして・・・と思ったら、本当にその人で、びっくりした。
今は公開されている映画も監督していて、しかもセブンガールズと同じスタッフさんまで。
こんなことってあるんだなぁ。
思わず申請して、メッセージの交換をする。
まだminiDVとかの時代だったはずだ。
なんというか、懐かしい。
セブンガールズのHPを伝えると、この予算で終戦直後ですか!?と驚かれる。時代物。
現代物で、なるべく移動の少ない撮影で済む企画を立てるのが低予算の暗黙の了解。
企画そのものが、すでにバカバカしいのだから、驚かれるのも無理はない。
きっと、映画を観たらもっと驚く。
これをほぼ5日でどうやって撮影したのか、映画の業界にいる人ほど分からなくなると思う。
たまたまどこかで出会って、10年以上別々の道を歩んで、もう一度、会うというのは面白いことだなぁ。

作業をしながら、今日一日ぼんやりと考えていたことがある。
最近ずっと、スポーツ関連の指導者の問題が世間を騒がせている。
もちろん、悪い所があって叩かれているのだけれど。
まぁ、おじいちゃんもおじいちゃんで、しかもティアドロップの青のサングラスかけちゃって。
その見た目が、いかにもドンなことにも気付かないおじいちゃんだったりして。
自分としては、もうドンすぎて、面白いなぁと思っていたのだけれど。
ちょっと考えてみれば、そういうのが続いているなぁと思えてきた。
女子のアマレスだとか、大学のアメフトだとか、次から次へとだ。

そこに日本人特有の「判官びいき」が関係しているんじゃないかという気がしている。
これは演劇用語で、いわゆる立場の低い人に肩入れするという日本人が持つ特徴の一つのことだ。
日本人は、たとえどんな理由があれ、立場の弱い人や、頑張っている人を悪く言うのは良くないという意識が働く。
そして、立場が強い人は、悪という考え方をする。勧善懲悪だ。
例えば、かつて甲子園で松井選手が4打席連続敬遠をされたけれど。
結局、松井選手だけではなく、投手もかわいそうだ・・・と話がまとまっていく。
甲子園で頑張っている選手を悪く言う事は、駄目なことなんだという無意識がある。
スポーツの世界はそれがより顕著だから、指導者が頑張っている選手をないがしろにすれば、異常な反発になる。
本当は、あのドンに可愛がられていた選手もいたかもしれない。
けれど、恐らくその選手を責めるようなことは日本人はしないはずだ。
悪質なタックルをした選手を責めるようなことをしなかったように。
全て悪いのは、頑張っている選手以外になるし、通常以上の怒りをぶつけることになる。

自分にもそういうところがある。
頑張っている人を笑ったり、悪く言う人を見ると嫌悪感を感じる。
結果の良し悪しよりも、努力していることを評価してしまう自分がいる。
恐らくこの国で育った人の多くはそういう視点を持っている。
でも、こういう無意識は怖くて、いつの間にか自分の中で、規制してしまいがちのことでもある。
まぁ、頑張っているからいいか・・・という判断をしてしまう時があるし。
こんなに頑張ったものは悪く言っちゃいけないよな・・・という判断をしてしまう時もある。
ここは重要なことで、自分の中で整理をしていかなくちゃいけないと思う。

なぜなら、今、セブンガールズで、皆が頑張っているからだ。
この頑張っている姿を観て、頑張っていることを応援してくださる方がいらっしゃる。
もちろんとっても嬉しいことだし、この嬉しいことを全面で受け止めたいと思っている。
けれど、それが結果的に何かを規制してしまうようなことになるのはなんとなく厭だなぁと感じる。
正直に正直にでありたい。
今、どこかの企業がお客様の悪い評価もWEBに記載しているとCMをしているけれど。
もし、セブンガールズという映画の評価が低い意見があったとしても、それを隠したりしたくない。
むしろ、良い評価も悪い評価も、両方が並んでいる方がずっと健全だし、そうなった方がいい。
ふざけんな!なんでそんな意見なんだよ!とか普通に言ってもいいとさえ思っている。
誰もが賛辞を贈るとかよりも、議論になるような状況の方が好ましいなぁと思う。
言いづらくて表面化しない場合は、実は水面下で言われるようになっていくのが世の常だからだ。

宮崎駿監督が「風立ちぬ」の作品内の喫煙シーンで抗議されたことに反論したのは実に健全だった。
スターであったり、有名であれば、普通に抗議されたり、揶揄されたり、アンチだって生まれる。
けれど、セブンガールズは、社会的には底辺とも言える劇団員が創った映画だ。
それも、日の当たらない場所にいる役者が、頑張って頑張って、頑張った映画だ。
判官びいきされるには、十分すぎる条件が整っている。
だから、なんだよこれ!とは言いづらい作品になるかもしれない。
それはとっても狭い世界に閉じ込めてしまうことになりかねない。
そうなったが最後、見えないところで、聞こえない場所で、なんだよこれ!が繰り返されていく。
それこそが実は一番良くないことだ。

ただ、そこまで考えが至っても、結局、頑張るしかない。
そして、頑張っている姿を応援していただくと、勇気をもらうのだ。
自分の頭の中の矛盾で、頭がおかしくなってしまいそうだけれど。
そういう頑張っている姿を応援していただいている中で。
ピュアにこの作品を愛してくださる人が生まれていくのだと、自分に言い聞かせている。

頑張った映画だけど。
頑張った映画という評価になりたくない。
なんと、矛盾を抱えた自分なのだろう。

作品を体感していただければわかる。
セブンガールズは、ド正面から、娯楽大作として製作したのだ。
ハリウッド大作ともストレートで。
スターウォーズだろうが、ゴジラだろうが、湾岸書だろうが、ジブリだろうが、がっぷり四つで。
変化球で勝負せずに、ちゃんとストレートで勝負しようと製作している。
笑いも、涙も、アクションも、恋愛も、全てを詰め込んで。
ハリウッド映画好きじゃないんだよねぇ・・・と言うような人だっている。
芸術映画とかわかんねーんだよなぁ・・・と言う人だっている。
色々な人が、良くも悪くも、話したくなる映画であれば一番良いと思う。
そういう場所に立ちたいなぁと思って、少なくても自分は進んできた。

まぁ、頑張るんだけどさ。
そして、目に見えやすい売りは、頑張って作ったことなんだけどさ。
でも、きっと、セブンガールズの本当の面白さは、その先にある。
なぜハリウッド映画は120分を越えることが多くて、邦画は120分を切るのか?
その答えを、セブンガールズという映画は表現している。
こればかりは、公開してから、皆様に確認してもらうしかない。

さあ。
頑張ろう。
posted by セブンガールズ映画化実行委員長 at 06:04| Comment(0) | 映画公開への道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする