2018年08月19日

スクリーンは臨場感を高める装置だ

今日は一応、一旦手を止めた。
印刷物関連は、また明日以降で。
連絡をしたり、ちまちまとした作業はするものの、気持ち的にはオフにする。
映画館にでも行こうかなぁなんて思っていたぐらいだ。

サンプルのDVDを焼く。
チェックのために、PC以外のDVDプレイヤーで再生チェックしていたら。
結局、最後までセブンガールズを観てしまった・・・。
何回観ているんだと思うけれど、本当に何度だって観ることが出来る。
そのたびに、発見がある。
そのたびに、思い出すものがある。

完成披露試写会の会場で驚いたことの一つが。
公開されたらまた来ます!という力強い声をいくつもいただいたことだった。
それも一人二人ではなく、多くの人からそんな声をかけられた。
中には、友人一同を連れてきます!というような声もあって、嬉しかった。
「この世界の片隅に」や、今の「カメラを止めるな!」もそうだけれど。
クラウドファンディングから、完成披露試写の後に、自分の映画と感じてくれる方が多い。
クラウドファンディングの楽しみは、まだ企画段階から支援することで、そのままサポーターになって続いていくこと。
セブンガールズも、SNSで宣伝してくれたり、レビューサイトにレビューを書きますね!なんて言っていただいたり。
なんというか、一緒になって、この映画を盛り上げて楽しんでくださっている。
そういう一つ一つがとても嬉しい。
感謝という言葉だけでは表現できない、もっと別の、連帯感のようなものまで感じている。
きっと、この皆様がもっと喜んでいただけるように、どこまでもどこまでも頑張らなくちゃいけない。
自分はこの映画のエンドロールに名前があるんだ!と胸を張れるようになるまで。

家庭用のテレビで観るセブンガールズは、スクリーンで観た数分の一の迫力になってしまう。
時々、SNSで、DVDになりますか?という質問を目にするけれど、現時点でその予定は一切ない。
映画館で、ある一定の成果が出ない事には、DVD化なんて、夢のまた夢の話だ。
サンプルのDVDを観ていたら、改めてそう思った。
それに、やっぱり、この作品はスクリーンで観て欲しいなぁと思った。
テレビの小ささも、DVDの画質も、ちょっとスケールが合わない。
Blu-rayにすれば、まだ画質は映画とほぼ同じになるけれど・・・。

かつて、映画の撮影の現場というのは、今の何倍も緊張感があった。
それは、フィルムだったからだ。
映画用のフィルムは高い。
NGを出せば、その分予算が削られていく。
だから入念にリハーサルを重ねて、本番は集中して撮影していた。
今は、その緊張感がとても薄れたんだと、ベテランのスタッフさんから聞くことがある。
何度だって撮影できる。画質も劣化しない。間違えたら修正すればいい。

セブンガールズも、もちろんデジタルでの撮影だったけれど、その緊張感はキープしていた。
なにしろ、予算とスケジュールとの戦いだった。
NGが許されないどころか、一発OKを出さないと撮影が終わらないかもしれないという緊張感があった。
そんなキリキリした中でやったのか?と聞かれたら、実は、そこに慣れているんだよと答えるしかない。
なにしろ、自分たちは、20年も舞台に立ち続けてきたのだから。
舞台上では、やり直しなんか一切できないし、常に一発本番なのだから。
そして、その為に、撮影前に何か月も何か月も稽古を重ねたのだから。

だから、その緊張感、まるで生の芝居を観ているようなライブ感が、セブンガールズにはある。
スクリーンで観たら、それがより伝わるはずだと思って編集はしていた。
けれど、その想定をはるかに超えるほどの臨場感を、スクリーンは映し出していた。
映画のスクリーンには様々なサイズがあり、音響規格も様々な規格がある。
その全てが、より臨場感を高めるために、開発されたものたちだ。
テレビという日常に寄り添った装置と、スクリーンという臨場感を最大限に生かす環境では圧倒的な差が出る。
当たり前のことだけれど、その当たり前を通り越して、感動をした。

サンプルのDVDに目を落として、少しがっかりする。
もちろん、サンプルは用意するべきものだけれど。
どんな映画だってやっていることなんだから。
でも、このDVDが最初のセブンガールズになってしまう人がいることが哀しい。
ああ、出来れば、スクリーンで観て欲しいのにと、どうしても思ってしまった。
DVDを観ても、感動している自分がいるというのに。
スクリーンを知ってしまったからこそだ。

それでも用意する。
一人でも多くの人に届けるためにも。

一人でも多くの人にスクリーンで出会っていただくためにも。
posted by セブンガールズ映画化実行委員長 at 05:04| Comment(0) | 映画公開への道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年08月18日

ドブネズミの美しさ


予告編の中で出てくる言葉がある。
これは、完成披露試写会後に受付にいた自分が直接聞いたいくつかの言葉の中で一番グッと来た言葉だ。
「ドブネズミの美しさだよね」
ニヤリと笑って言われた瞬間、ああ、あの娼婦たちの美しさが伝わっていたと痺れた。

通常、予告編にコメントが掲載されるとすれば、著名な人の言葉なのかもしれない。
もちろん、著名な人からコメントをもし頂けることが出来たのなら、HPでもここでも記載する。
けれど、一般の、試写会を観た普通のお客様からの言葉を掲載することこそ、この映画らしいと思っていた。
それでも、このコメントをPVに組み込んだ時、恐らく別のキャッチに組み替えることになると思ってもいた。
自分はこの映画らしいと思うけれど、プロデューサーや配給担当さんは、それをプロモーションと思えないかもしれない。
もっと具体的に映画ファンが興味を持つようなワードがあるかもしれない。
ただ、客観的なワードを一つ組み込むべきだと思って、配置だけしておいただけだった。

打ち合わせの席で、やはり、この部分についての話し合いがあった。
ここ、どうしましょうか?と。
今から著名な方のコメントをいただくのはやっぱり難しいんじゃないかという意見とか。
あるいは、誰かの言葉だと・・・例えば、(一般男性)とつけてみるとか。
もしくは、もうまったく別のものに変えてしまおうかという意見もあった。
どうしても残したいという希望はそもそもなくて、変わるだろうと思っていたから、なるほどなぁと聞いていた。
とても自分一人では思いつかない視点の意見は刺激的で、納得のいくものばかりだった。
けれど、最後に、配給担当さんが、このままじゃいけないでしょうか?と一言。
一瞬で、話が止まって、このワードが良いという評価が始まって。
少し驚く自分がいた。

ああ、自分が聞いた瞬間にしびれたあの感覚。
それは嘘じゃなかったんだと、少し別の角度で感動していた。

なぜなら、この言葉は、自分の世代にしかわからない言葉なのかもしれないと思っていたからだ。
今の10代、20代、いや30代だって、この言葉をリアルタイムでは知らないんじゃないだろうか。
試写会のあの時、この言葉を口にした人は40代以上で、自分が共感するワードとして口にしたはずだ。
小野寺さんなら、この表現でわかるよね?という部分もどこかにあったはずで。
だからこそ、このワードでは、映画のPVにそのまま乗せるのは厳しいかなぁと思っていた。
特定の年代にしか理解できないワードは、宣伝に向いていない。
いや、宣伝に向いていても、それはニッチな層に対する宣伝になってしまう。
明確に、マーケティングという意味で、狙っている層が40代男性なら理解できる。
けれど、そういうわけでもなく、様々な年代、性別差なく観て欲しいのだから、変わると思っていたのだ。

「このままじゃいけないでしょうか?」
そう口にした配給担当さんは、完全にリアルタイムの世代ではない。
どこかで聴いたことがあるかもしれないけれど、知らない人だって多い。
そういう人にも、響いた。
映画を観た人が、このワードは合っていると口にした。
これは、実はすごいことなんじゃないかって思った。

最近、とある映画評論家さんの文章を読んだ。
映画に必要なものは「写真には写らない美しさ」ですよ。と回答していた。
ああ!なんてこった!と思った。
そうだ。
映画は動画で、写真じゃない。
動くからこそ、時を刻めるからこそ、写真では収まらない美しさが見えてくる。
ドブネズミの美しさを表現できる。

今日までに何とかと思っていた作業が、仮とは言え、出来た。
一時は厳しいかもなぁと思っていたけれど、どうにかこうにかだ。
まぁ、何かやってれば、あ!あれもあった!と他のことを始めてしまいそうだけれど。
とにかく、自分の中でなんとか今日までにこれは・・という場所までは。

気付けばやけに涼しい夜じゃないか。

明日は夏らしい快晴だという。
ふらりと、どこに出かけよう。

誰よりも優しい 何よりも暖かく
そんな何かを探しに。
posted by セブンガールズ映画化実行委員長 at 04:44| Comment(0) | 映画公開への道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年08月17日

Respect

印刷物のデータ作成をしながら、何か思い出すたびに別の事もする。
圧倒的に足りないのはイメージをする時間。
データを睨んで、あ、ここをこうすればいいのか!と思いつくまでの時間が足りない。
それでも、一歩ずつ確実に、構築していって、予定の70%ぐらいまで追い込んだか。
まぁ、ここからが大変なのかもしれないけれど。
ぼんやりと考える時間が、もう少しだけあればなぁ。

最終的な掲載情報の確認もしていく。
記載した情報は使いは出来ても削除することは出来ない。
印刷物なら文字通り出来ないし、WEBであれば、訂正文を書くのがルールというものだ。
うかつに情報を記載しないように細心の注意をしながら。

最低限で発表した舞台や映画前売り予約の情報も、印刷物の情報がまとまるにつれて追加していく。
まだ、今後も追加はありそうだけれど、印刷物には到底間に合わないだろう。
こればかりは仕方がない。
〆切というのは常にそこに控えている。
本当は監督に色々確認してもらいたいところだけれど、今は台本のペースもあり、ペースをかき乱したくない。
その辺はちょっと辛いけれど、じりじりと進めていくだけだ。

今、アレサのシャウトを聴きながらこれを書いている。

途中、もう目も頭も厳しいなぁというタイミングで実家に向かう。
送り火を炊く。
煙に乗って、帰っていくというけれど。
こんなに風が強い日でも大丈夫なのかな。

帰宅すれば、いくつかの連絡が続く。
作業に詰まったりしている時だからありがたい。
イメージが決まれば一気に進むけれど、漠然としているうちはスピードが遅い。
やりたいなぁと思っていることすべてに手を付けられないもどかしさ。
もっと、ロボみたいに、きっちり頭が動けばいいのに。
今は無理だなと思ったら、一歩も進まない。

WEBで舞台の詳細を出した記事に記載した、
「映画」×「舞台」連続上演
というワードを、想像以上に皆がSNSに書いていた。
こんなことやる劇団は史上初なんじゃないだろうか?
キャストが違ったりすればあるのだろうけれど。
同じ作品の舞台版、映画版を時期をずらしてというのも聞いたことがあるけれど。
ちょっと、自分の記憶にはない。
そもそも、劇団で映画を製作しちゃったのなんか、ほぼないのだから当たり前なのだろうけれど。

連日ニュースが出ているおかげで、SNSもにぎわっている。
とっても良い傾向だ。

明日には、少なくても1つは入稿したい。
出来れば2つ。
それが済んだら、あと3種類に手を付けていく。
最後にもう1~2はあるのか・・・。
どっひゃああ。
中々、厳しいぞ。
でも、やるしかない。

音楽の吉田トオルさんから連絡。
映画上映後のイベントの参加の快諾。
日程をいつ発表できるかは別としてとってもありがたい。
セブンガールズという映画の、音楽制作の秘話は、絶対に面白い。
トオルさんは、セット設営中に現場に来て、撮影中にも来てくれた。

今日はここまで。

もう少しだけアレサの声は聴きたいけれど。
posted by セブンガールズ映画化実行委員長 at 05:28| Comment(0) | 映画公開への道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする