2018年08月25日

映画ファンの裾野は広い

所用で渋谷に向かった。
あの完成披露試写会以来になる。
試写会会場だったユーロライブに向かった。
ロビーにチラシを置いてもらっている。
棚にチラシが置いてある写真を撮影しようかなぁと思ったからだ。

ない。
どこにもチラシがない。
少し慌てる。
ロビーにはちょうど人がいない時間だった。

そのまま階段を上がって、ユーロスペースに行く。
ロビーでチラシの棚を見せてもらった。
・・・ない。
どこにも、1枚たりともセブンガールズのチラシが置いていない。
そんなことがあるだろうか?
試写会であれだけの数を置いてきたし、K'sシネマからも送付してあると聞いている。

棚のスペースには限りがあるから、公開順に置いてあるわけで。
まだ置いていないのかなぁと、考えたけれど、同時期公開の映画のチラシは置いてある。
同じK'sシネマで同時期に公開する作品のチラシも間違いなくある。
それとも、まだ送っていないのかな・・・そんなことあるかな・・・?
でも、試写会で置いてきたのは間違いないし・・・。

受付の方に聞いてみた。
セブンガールズっていう映画のチラシって置いてないですか?と。
あれ、ないですか?あったと思いますよ。の一言。

!!!!

・・・あった?
今はないけれど、あった。
それはつまり、チラシがはけたという事なのか?
映画館から送った分も、試写会でおいてきた分も、全部!?
ちょっとドキドキしたまま、階段を下りていく。
このビルには、地下に映画美学校がある。
そこにも、チラシを送ってあると聞いている。
階段に沿ってチラシの棚があって、観ると、近日中にK'sシネマで公開する映画のチラシが並んでいるゾーンがある。
そこを詳細に見て回ったけれど、やっぱり、1枚もない。
ユーロスペース、ユーロライブ、映画美学校、合わせて何枚だ?
その数がはけている・・・!?

舞台でも置きチラシをする。
都内各劇場にチラシを置いてもらう。
それでも、大抵、20~40枚程度で、全部なくなることはあまりない。
映画は、置きチラシが結構なくなるんですよと聞いてはいたけれど。
実際、新宿の近隣の映画館の次ぐらいに多数のチラシを置いてもらっているはずだ。
その数は、数百という数だった。
それが、綺麗すっかりなくなっている!?
わずか1か月半ぐらいで?

それはつまり、数百人の人が、あのたくさんのチラシの棚から、セブンガールズのチラシを持って帰ったという意味だ。
チラシを全部持って帰る人もいるかもしれないけれど、選んで持って帰った人もいるという事だ。

映画ファンの裾野の広さを思い知らされた。
駅まで歩いている間、ずっと、背中がぞくぞくしていた。
同時に、やっちゃったのかな?とも思った。
各ミニシアターを、2週に一回ぐらい回って、チラシを追加するとかをするべきだったのかもしれない。
こんなにあっという間になくなるなんて思ってもいなかったし、印刷した分は、全部配ってやれとあちこち回ってしまった。
映画ファンが集まる場所で、今、チラシが底をついているだなんて!
ユーロはある意味、映画ファンの集まる聖地のような場所だ。
だとしたら、実際に上映するK'sシネマは、どのぐらいハケているんだろう・・・?

もちろんチラシを手にした方々の中で実際に映画館に足を運んでくださる数はわからないと思う。
でも、間違いなく、チラシを魅力的だと手にしてくれた人もいる。
舞台でよくある折込チラシのように無理矢理渡したのではなく、自分から持っていってくれた人がだ。
自分の中ではチラシを観て、足を運んでくださる方は1割以下じゃないかと思っていたのだけれど。
少なくても舞台と同じ尺度では測れないし、可能性は無限にあると考え直すようにした。
配ったチラシの数だけ、足を運んでくださればあっという間に満員御礼だ。
そんな簡単じゃないだろうと思いながらも、いや、映画ファンってもっとすごいぞと思う自分がいる。

SNSで、チラシの写真をアップしてくださっている映画ファンの方をみかけるようになった。
どこかの映画館で、どこかの街角で手にしてくださって、行きたいと書いてくださっている。
キャッチコピーも、あらすじも、ピックアップされたセリフも、いただいた文言も、全て徹底的に考え尽くした。
それを目にして、観たいと思ってくださる人がいるという事の感動はどう表現すればいいのだろう?

考えてみれば、小劇場に比べて、映画の作品数は圧倒的に少ない。
恐らく、数百分の一だ。
もちろん、だとしても、同時期に公開されている映画は数十作品になるのだけれど。
小劇場だと、毎週100作品以上どこかで上演されている。選択肢が広い。
小劇場ファンと映画ファンの数の違いと、作品数の違いは、そのまま知名度に直結していく。
自分が想像している以上に、すでに映画ファンは「セブンガールズ」という作品を知っている。
単館上映とかは、あまり関係ないのかもしれない。
むしろ単館で一週間限定の上映となると、観る機会が限られているということになる。
もっともっと知っていただきたいという思いは、今もあるけれど。
それとは別に、知った上で、観たいと思ってもらえるようにすることこそ大事だと気付く。
いや、観たいと思うだけじゃなくて、実際に足を運びたいという思いだ。

大きな力の一つが口コミなのは間違いがない。
観た人の実際に出てきた言葉は、創った人間の言葉とは違った重みがある。
けれど、きっと、映画ファンの人たちは、人の意見だけで映画を選ぶことなどない。
信用できる映画評論家や、映画秘宝やTBSラジオなどの、映画好きが集まる中での評判の方がきっと強い。
でも、もっと言えば、人の評価はさておき、自分はこう評価するよ!という意識が強い人達の存在を感じる。
それは、たまに映画館に足を運んだり、評判の良い映画は見ておくという層とは別に存在している。
まだ、誰も発見していないような、面白い作品を見つけ出したいと思っている方々だ。
そして、そういう方々は、すでにセブンガールズを知っている。
ひょっとしたらチラシもすでに持っている。

ああ!なんということだろう!
そこまで想像が至った時に・・・。
なんと、自分はわくわくしはじめてしまったのだ。
そういう、映画通の人たちが目にした時、きっと、驚愕の映像体験をしてもらえると、本気で思っている。
想定を超えることが出来るはずだと、確信している自分がいる。
こんな映画を本気で製作した連中がいるのか!と必ず見つけ出してくれる人がいると。
もっと言えば、賛否両論を楽しみにしている。
議論されることすら、楽しみで仕方がない。
セブンガールズをけなすような人がいても全然問題ないのだ。
その中で、この映画、とんでもないことを目指してないか?と口にする人が絶対に現れる自信があるのだ。

さあ。
考えろ。
もっともっとだ。
チラシを手にしてくれる人がいることまでは、腹の底から理解した。
今度は、観たいと思ってもらう事。
その次は、観に行くと決めてもらう事。
そして、更にその先に。
この映画について、どんどん賛否含めて、口にしてもらう事。

とっても面白いマーケットだ。
演劇ファンと似ている部分と、似ていない部分がある。
メジャーな映画とも全然違う層だ。
そういう方々に、体感してもらおう。
セブンガールズを共有してもらおう。

その先に、この作品の未来がある。
posted by セブンガールズ映画化実行委員長 at 04:05| Comment(0) | 映画公開への道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年08月24日

長く劇団前方公演墳を応援してくださった皆様に

朝起きると書き出しエラー。
まぁ、よくあるよね。と言いながら、眠い目をこすって再度書き出し。
こればかりは仕方がない。
帰宅して開いて観ると書き出されていた。
そのままデータの作成へ。
やっと、ラストの工程に入ったからこれを書き始めることが出来た。
表示が正しければあと30分強らしいけれど、こんなの時間通りになったことはない。
まぁ、そんなものか・・・。
日々やることをクリアして行っているはずなのだけれど。
同時にやることが増えていく。
やれやれと思いながらも、まぁ、想定している自分もいる。
いつもと同じさ。

さて、ちょっと、実は書きづらいことを書く。
ただ必ず書かなくちゃいけないと思っていた。
あえてそれをきちんと文章化しておく。

舞台に足を運んでくださる方は、色々な方がいる。
本来、どんなお客様でも同じように対応するべきだと思う。
だから、普段からこんなことは書かない。
けれど、映画公開を控えて、20周年を迎えようというこのタイミングに。
これをきちんと伝えないと、自分の中で何かが収まらない。
ここ数年で応援してくださる皆様や、最近、映画のことを知った方も読んでいるここに。
限定した方々への言葉を書くことは、どうなんだ?と葛藤しながら。
それでも、やっぱり、伝えなくちゃいけない。

20年前の旗揚げ公演から足を運び続けてくださっている皆様がいる。
旗揚げからじゃなくても、その直後からの方も。
幕末の作品を演じていた頃からの型も、セブンガールズの初演がどうやって生まれたのか知っている方も。
あの時、劇団は若く、野心に溢れ、役者も何人も所属していて、中型のホールでの公演もしていた。
その頃から、応援してくださっている皆様にだ。

劇場で会えば、いつも笑顔になるしか出来ない。
それほど、自分は長くも喋れない。
でも、本当に長い間、おいらたちを支えてくださったのは、そんな皆様の愛だ。
信じられないほどの愛情だ。

人生において20年間も通い続ける劇団なんてあるだろうか?
毎公演、毎公演、足を運んで、顔を見せてくださる。
もう、劇団の一部と言ってもいいと思う。
コアなファンという言い方はちょっと違う。
なんというか、客席にいつもいてくださる、もう、守り神のような存在になっている。
20年間、おいらたちは、カーテンコールで、ありがとうございます!と伝え続けてきた。
もう、その言葉以上の言葉がなくて、困っているぐらいだ。

そんな皆様に寂しい思いもさせたんじゃないかと、勝手に、申し訳ない気持ちになることがある。
かつては、大人数で、ホールで、何人もの大立ち回りがあって、そういう公演をしていた。
10周年を境に、劇団員の数も半数以下になって、ホールから小劇場に移って、作風も少し変化した。
根拠は「若さ」しかない勢いのようなものもあった。
お客様も、同じように年齢を重ねて、人生を歩まれて、それでもこの劇団に足を運び続けてくださった。
かつての公演や、作風を懐かしむ方もいらっしゃるかもしれない。
すでに退団したメンバーに、寂しい思いを持っている方もいらっしゃるかもしれない。
そんな皆様に、おいらたちは、芝居をして、少しでも元気になってもらえるようにと思ってきた。
若さという根拠はなくても、勢いのようなものを失わないようにしないとと、自分に言い聞かせてきた。

今も、10周年の時に皆様から頂いたボードは劇団の宝として大事にとってあります。

もうね。
その頂いてきたご恩に。愛情に。
思いを馳せるだけで、急に泣けてきてしまうことがある。
きっと、旗揚げの頃は、この劇団はすごい劇団になる、でっかい劇団になると期待してくださった方もいたと思う。
メジャーな劇団にどうやったらなれるんだろう?なんて、本気で考えていたし、期待してくださっていた。
何度かのチャンスをつかんで、何度かのチャンスを失って。
結局、堂々と、メジャーシーンに劇団が上がる日は今日までやって来ていない。
この劇団の旗揚げから知ってるんだ!と、自慢できるような日はやって来ていない。
こんなに愛情を頂いているのに、おいらたちは、それを裏切っているんじゃないか?
そんな自問自答を、何度繰り返してきたんだろう。

そのおいらたちが、映画を製作した。
ある意味、小劇場と変わらないのかもしれない。
単館上映で、1週間だけ。
ミニシアターというのは、やっぱり、メジャーシーンじゃないかもしれない。
でも。舞台とはちょっとだけ違う。
映画は、拡がる。
公開してから拡がっていく。
舞台よりもずっと間口も広くて、ずっとずっとメジャーシーンのすぐそばにある。

この映画を創った劇団を旗揚げの頃から見続けてきたんだ!

そんな風に、なんというか、誇れるような気持になっていただけるように。
全力で取り組むんだ。
この劇団を生み出したのは、主宰のデビッド・宮原と、退団したメンバーも含めた役者たちと、間違いなく皆様だ。
そのおいらたちが、今、皆様に出来る最大のことをやらないでどうするんだよ!と思ってる。
恩返しなんかできないほどの愛情を注いでいただいた。
もう利子がついて、返すことなんか出来ないぐらいの量だ。
それでも、ほんの少しだけでも、皆様に何かをお返ししたい。
映画「セブンガールズ」はその集大成だ。

幕末をやったなぁ。
お笑いライブとかもやったなぁ。
音楽もやった。
たくさん退団して寂しかったなぁ。
紙テープ嬉しかったなぁ。
2週連続公演とかもあった。
ミュージカルまでやった。
ショートフィルムなんてのもやった。
その全てに。
全ての場面に、皆様がいた。
いつだって、会場で、皆様が待っていてくれた。
きっと、体調が悪かったり、悲しいことがあった日だって、あるはずなのに。

最近、応援してくださるようになった皆様、ごめんなさい。
何が何だかわからないことだらけかもしれないです。
そして、特別扱いしているって思われちゃうかもしれないです。
もちろん、誰にだって、感謝しています。
でも、今日だけは許してやってください。

「ありがとう。」

セブンガールズは、皆様への特別な「ありがとう」になれたらと思っています。
長く応援してくださった皆様にしかわからないであろう涙があります。
この映画には、それがあります。
返しきれない、頂いた愛情に。
おいらたちの出来る限りの愛情をこめて。

この映画は、皆様の人生の一部です。
posted by セブンガールズ映画化実行委員長 at 04:29| Comment(0) | 映画公開への道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年08月23日

幻の中でも足跡はつくのだろうか

想定内だった印刷データの直しの依頼。
まぁ、そうなると思って2日ほど余裕をもって昨日入稿しておいた。
完璧にしてギリギリで入稿して、直してください!が一番厳しいからだ。
印刷技術も日進月歩で、依頼する会社ごとに、総インク量の制限などが違う。
どうしても、印刷する会社が違えば入稿するとデータエラーが出てくる。

再入稿まで終わってから今度は音源のチェック。
先日の直しの部分を中心に。
直した箇所を全て知らなかったりして、探しながら。
いくつか修正点があったけれど、そろそろデータ製作日の限界。
完成披露試写会以来のマスターデータを再度製作するのだ。
修正点を伝えると、即直して送ってくれるとのこと。
直ったデータを再度チェックして行っても、問題ないことを確認してから。
今度はマスターデータに当て込んでいく。
そもそもの尺のままだったら置き換えればいいだけだけど、MA後に監督が編集をしている。
そうなると、置き換えも、注意が必要になってくる。

置き換えた後に、リップシンクの確認。
完成披露試写会で、音がずれているように感じたとの意見もあり確認。
まるでずれていなかった。
まさか、大きな画面だと、光と音だから、音の方が後から来る?
そこまでの距離じゃないか・・・。
とは言え、チェックしていって、問題がないことを確認。
それで、ようやく、2つ目のマスターデータの書き出しに入った。
さすがにこれは、終わらない。
明日の朝まではかかるはずだ。
それをさらに、マスターにしなくちゃいけない。

Twitterの固定ツイートを前売予約モードに変更してから、ようやくこのBLOGに。
ここ数日、同じような作業を重ねてきたけれど、一つ一つゴールを迎えつつある。

本当はsampleDVDを1枚焼く予定だったけれど、今日はやめておこう。
PCが悲鳴を上げている。
このBLOGを書くのですら、なんだか、申し訳ないよ、相棒。

また台風が来てる。
それも二つ同時に同じ西日本に。
はっきりと台風の目が見えるという事は、勢力も強いはずだ。

実は今日、とある方とメールのやり取りをさせていただいた。
なんというか、自分の中では伝説の世界にいるような方だ。
自分でもちょっと信じられない気分だった。
こんなこともあるのか。
そうかぁ。すごいことだ。

やっていることは毎日変わらない気がするのに。
いつの間にか進んでいる。
不思議な気持ちだ。
公開まで、それが続くのか。

面白いことをもっと考えたい。
皆で楽しくなってしまうような面白い事。
posted by セブンガールズ映画化実行委員長 at 04:20| Comment(0) | 映画公開への道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする