2018年07月06日

印刷物が届き始める

印刷物がどんどん揃ってきている。
印刷が終わり、発送されて到着している。
出来れば、早く手に取って確認したいけれど、連絡ばかりで確認が出来ない。
無事到着しましたという連絡だけだ。

舞台演劇の場合、特にネットが広まる以前は、チラシと口コミだけが宣伝の頼りだった。
いわゆる折込チラシというやつで、様々な公演のパンフレットに折り込ませてもらう。
1000人動員する劇団なら1000枚だし、2000人なら2000枚。
自分たちで重いチラシを運び込んで、自分たちの手で折り込ませていただく。
10公演もおり込めば、あっという間に万という枚数がなくなっていく。
それ以外は、置きチラシが主で、劇場だったり、近くのお店に置かせてもらう。

折込は一方的に手渡すものだから、実際に配った枚数の分だけ人が観てくれるわけではない。
もらったそばから劇場に置いていく人もいるし、荷物になるからと帰りの駅で捨ててしまう人もいる。
自分が欲しくて手にしたチラシじゃないのだから、当たり前と言えば当たり前の話だ。
ある時期は、とてつもない分厚さになってしまっていて、問題定義されていたこともあった。
現在は、そこに折り込み業者が入っているケースがほとんどだ。
手折込も残っているけれど、実際にはわずかだ。
広告という意味で業者が入るのはもちろん考えられることだけれど、実はそこはずっと疑問を持ち続けている。
折り込んで欲しい劇団側から支払われる対価は、折り込んだ先の劇団が大きく手にするべきだと思う。
広告代理店であるはずなのに、折り込み業者側の売り上げを中心に考えられている。
もちろん、折り込み業者は業者で、厳しい中でやっているのだろうけれど。
劇団側が、うちに折り込むなら1部10円など決めて仕切るべきなのだけれど、お互い様意識で出来ない。

一方で映画のチラシは、少し違うように思う。
少なくとも、折込など一方的にチラシを渡されるケースというのは極めて少ない。
ないわけではないけれど、映画館以外の場所でという事が多い。
基本的には置きチラシがもっとも多いのではないだろうか?
舞台は、ハコ貸しといって、劇場というスペースを借りて、製作側が主催となる。
でも、映画は、映画館側が作品を選んで上映するから、主催が映画館になる。
もちろん、どちら側からも宣伝はするのだけれど、映画館側でも宣伝のコネクションがある。
例えばミニシアター同士で横のつながりがあって、お互いチラシを置いていたりする。
もうすっかりその文化が根付いていて、映画ファンは、持っていないチラシが置いてあれば自ら手にする。
一方的に渡されるのではなくて、興味のある人が自分から取っていく。
1枚のチラシの持つ質や意味が全く違うという事になる。

舞台で用意する置きチラシの枚数を考えると、信じられないような枚数のチラシ印刷をした。
それは期待してという事ではなくて、用意してほしいと言われての枚数だ。
このぐらい欲しいですと言われた枚数は、自分たちで言えば折込をするような枚数だった。
一方的にばらまくような枚数を、自分から手に取ってくださるなんて、ちょっと信じられない。
でも、確かに、自分も映画館に行けばラックに行き、色々なチラシを持って帰っていた。
今も、多くの映画ファンは、映画のチラシを手にしているのだと思う。
セブンガールズという映画を、どんなふうに受け止めてくれるだろう?

そう考えていたら、気付いた。
映画の持つコネクションというのは、とっても強い。
恐らく小劇場ファンとはまた違った形で、口コミの広がり方がある。
面白い作品を探しているし、良いものは人に勧める文化が既に出来ている。
時々話題になるミニシアター系の映画があるけれど、宣伝戦略だけとは思えない。
やはり、映画ファンがいて、その人たちが面白がるという最初の1ステップがある。
そして、その向こうに、ライトな映画ファンがいて、更にその向こうに一般的な映画好きがいる。
そう考えないと、おかしいぞ?と思える部分がある。

こんな映画を待っていた!という人が必ずいると思っている。信じている。
その最初の窓口は、SNSや、チラシ、たまたまみかけたポスター。
そういう入口が、やっぱり大事なんだよなぁと改めて思った。
posted by セブンガールズ映画化実行委員長 at 05:06| Comment(0) | 映画公開への道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする