2018年07月03日

いつかの少年のノート

帰宅して悩んだけれど、寝ることにする。
やることがないわけじゃないけれど。
〆切があるものはすでに、クリアしておいてある。
仮眠を取って、日本を応援しようと思ってだ。
当たり前のように、目覚ましの音が鳴る前に目が覚めた。
平均睡眠時間がそもそも短い。

試合を観た余韻が残っていて、何もできない時間が続く。
でも、それじゃいけない。
次だ。次に進むんだ。

中学生の頃。仲の良かった友達はサッカーが大好きだった。
彼のノートには手書きの、世界中の代表のユニフォームが書かれていた。
彼にとってのアイドルはマラドーナで、日本のテレビではあまり放送もされてなかった。
うちの中学のサッカー部は弱小も弱小で、彼はそのチームに所属していたけれど。
勝ったことなんて一度もなかったはずだ。
高校に行ったら、視聴覚室のプロジェクターで世界のサッカーを皆で観た。
ペレのスーパープレイ、マラドーナの五人抜き、イングランドの初優勝。
すごいなぁって皆で言ってた。

その時、今日の試合がやってくるなんて、夢の話だった。

誰かが夢を見た。
そんなの夢だよと人に笑われたかもしれないけれど。
真剣にそこに立ち向かった。
日本がW杯に初めて出場してから6大会もの時間が経過した。
今の代表の選手の中には、産まれた日には既に、日本がW杯出場していた。
夢は、いつの間にか、現実になって。
その現実に向かって、夢を持つ少年たちが生まれていった。
テレビがないから、ノートにユニフォームを書き続けた少年なんかもういない。
視聴覚室で全員で観るなんてこともないし、録画すらしないでいい。
インターネットを通じて、世界中のサッカーをいつだって、観ることが出来る。
夢は夢じゃなくなった。
それでも、夢には続きがある。

セブンガールズという作品を映画にしたいという夢をみた。
それを現実にするために、走りまくった。
走って、息切れして、倒れそうになったら仲間に寄りかかった。
いつの間にか、それは現実になって、今、いよいよ上映前の段階になった。
一般公開は9月だけれど、試写会が迫っていて。
想像以上に、自分はうろたえている。

たくさんの人に観てもらう。
映画制作関係者だけじゃない人たちに。
その次は、公開が待っている。
夢には続きが待っている。

余韻を感じるのではなくて。
余韻をパワーに変えていこうじゃないか。
もう、どうせ、今日は眠くならないのだから。
一つでも進んでいけばいい。

これは夢じゃない。
現実的な一歩なんだから。
posted by セブンガールズ映画化実行委員長 at 07:17| Comment(0) | 映画公開への道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする