2018年02月06日

負けない方法

スポーツであるとか、将棋や囲碁であるとか。
勝負事というのは、勝利という目標がある。
けれど、芸事には、勝ちも負けもない。
そもそも、他の作品と比較されるために作られた作品などどこにもない。

それでも、負けたねとか、勝ったねとか、第三者から言われてしまうケースは意外に多い。
自分たちは、全然、そんなつもりはなくてもだ。

バンドをやっていた時に、対バン形式というのがあった。
有名なバンドたちがやっているようなイベントとは違う。
ライブハウスがブッキングして、色々なバンドがそれぞれの持ち時間の演奏をする。
そうすると、自然と、競い合うような空気が生まれる。
明確な勝ち負けなんかつけようがないのに、当人同士でも、勝ったなとか、口にしていた。

実は、絶対に勝つ方法というのは多分ない。
その時の体調、お客様の乗り、偶然の要素。
そういうものも関係してくる以上、絶対の公式なんかない。
会場が全て自分たちのファンで、かつ体調管理も練習も完璧だとしても。
勝率がかなり高くなるというだけで、絶対にはならない。
限りなく、そうやって100%に近づけていくことしかできない。

でも、負けない方法というのはある。
これは、どうやっても、負けることがないというやり方だ。
それは、実は、意外にシンプルで、自分たちはこうなんだ!というものをしっかりと持つだけだ。
そうなると、勝負する相手は、自分になる。
そもそも、他の何かと勝負していないのだから、負けることはない。
自分はこれをやる。
たったそれだけで、負けるという感覚はなくなる。
誰かに何かを言われても、いや、そういうことじゃないんだよ。ということになる。
まるで、戦っている相手が違うんだから、当たり前なのだけれど。

自分たちはこうなんだ!というものを持つだけか?
・・・と思うかもしれないけれど。
実は、これが何よりも難しいことでもある。
持っていたつもりでも、簡単なことで、いなくなったりもする。
そして、ある意味、バンドや劇団など、集団であれば、リーダー次第の所がある。
リーダーが、確固たる方向性を持って、引っ張っていない限り、そこまで行けない。
でも、リーダーだって人間だし、揺れるときは揺れる。
やはり、簡単ではないのだ。

監督ももちろん人間だ。
だから、揺れる時もあるし、強い時も弱い時もある。
それでも、劇団でも映画でも。
俺たちがやるならこれだろ?っていう所だけは、ぶれずに持ち続けてくれていた。
そんなのは当たり前というだろうし、それが責任だろ?って言うのだろうけれど。
どこかと比較するよりも、自分たちの中で勝負し続けてこれたのは、それがあるからで。
どこにも負けないよっていうものを、長い年月をかけて、作り上げてこれた。

今、多分、そこについて、再度考えるような時間が来ている。
自分たちが持っている、それを。
監督が持ち続けてくれたモノだけではなく。
もう一度、腹の底に持てるように。

そんな苦しみ方をしている。
負けない方法をおいらたちは、知っているからだ。
posted by セブンガールズ映画化実行委員長 at 03:07| Comment(0) | プロモーション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする