2017年12月19日

あの気持ちをもう一度

クラウドファンディング達成の感動が段々忘れてしまうというようなツイートを頂いた。
公開を心待ちにしてくださっている方々がいるというのはとても心強いことだ。
もう一度あの熱い気持ちを思い出してから観たいという言葉。
もう少しだけお待ちくださいな。
もちろん、公開が決まればプロモーションが必要になってくる。
ホームページを公開したり、予告映像を製作したり、様々なこと。
ちゃんとちゃんと、皆様と一緒に公開に向かって盛り上がれるようにしないと・・・。
改めて、心に誓わないとだ。

きっと、予告の初出しの時とか、ああ!って思うようなものを送れる。
その日が実は何よりも待ち遠しくて、HPも、基礎的な部分だけは組み立ててある。
実際に、公開が決まって、プロモーションの方向性が決まって。
その上で、Pに相談して、告知文章とか決定していく。
その方向が決まらないと、HPの公開も、まだ待つべきだよなとか色々思っているのです。

特にこの映画は、ご存知のように、どこを切り出して、どこを売っていくか可能性が広いのです。
まず、制作費の全てをクラウドファンディングでっていう作品が、実に珍しいこと。
劇団という日本独自の集団が自分たちで映画製作をしたという事。
今では日本の黒歴史のように忘れられそうになっている「パンパン」が題材であること。
信じられない撮影日程で、長回しを多用して、作品を構成したこと。
そして、もちろん、現代に生きる人に繋がる物語であること。
通常の映画のHPを観れば、大抵、この監督、この俳優、プラスアルファなプロモーションなのですけれど。
セブンガールズの場合は、実際に一番前に出すべき宣伝文句が監督でも俳優でもなく。
かつ、色々な角度があるので、これと方向性を固める必要があるわけです。

クラウドファンディングに参加していただいた皆様はもちろんのこと。
この映画を初めて知る人も興味を持っていただけるような。
そういうプロモーションを考えていかなくちゃいけない。
ちょっと、観てみたいなと思わせるような、そういう紹介をしていかないと。
友達や家族や、応援してくださった皆様に観てもらうだけじゃないのだから。
そういう俯瞰で、現代という時代に則した、キャッチが必要になってくると思うのです。

どこが面白いかなぁ。
やっぱり、その辺を歩いている普通に生きている人が足を向けたくなる方がいいとも思うし。
今の若い世代が興味を持つような所があるとまた、面白いなぁと思うし。
映画ファンや演劇ファンが、新しい可能性を見つけに来るような角度があってもいいと思うし。
そんなことを、何度も何度も考えてしまうわけです。

だから、もう少し。
もう少しだけ、お待ちください。
いつの間にか、公開日が決まって、なんとなく公開するという事にはならないのです。
公開日が決まって、告知日が決まれば、その日に向かっていくのです。
信じられないほど、あらゆる方向でやってやるとと、腕撫しております。

・・・というか、完全にその日が近づいてくるのを自分が楽しみにしている・・・。
予告映像を先に製作しちゃおうかなぁとか、何度も何度も考えてしまう。
きっと、告知解禁が始まったら。
皆様も、あの日を思い出すような。
そういう動きになって行きます。

最後は期待してます!とツイートを頂いて。
ああ、今も、一緒に歩いてくださっている皆様がいる。
そのことを肝に銘じなければならないぞと。
強く強く感じた。

気付けば、2017年も残り2週間だ。
posted by セブンガールズ映画化実行委員長 at 03:55| Comment(0) | プロモーション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月18日

ひっそりと始まる

稽古日。いくつかの班に分かれて。
自分以外の班も観るようにする。
興行としては一つなのだから。

前回のプレ稽古に続いてやっと稽古が始まった。
たんたんと作品にしていく作業。
まるで積み木を組み上げてくような。
そんな感触。
それが結果的にどんな風に積みあがるのかは、まだまだ先。
一度形にして、それをまた壊しての繰り返しになるのだろうけれど。
その前にまず、形にしないといけない。
深い所に到達するのなんか、まだまだ先の先。

自分の班の見学はそれほどいない。
少人数でそれはそれで良い。
ここから何かが始まっているのだけれど。
何が始まっているか、その先の先の先ぐらいまで実は考えているのだけれど。
そのスタートがひっそり始まる感じは、なんとなく、似合っていた。
それで良いのだ。
むしろ、それが良い。
いつか、あんな感じで始まったと思える日が来る。

まだまだ色々なことが起きる。
体調の問題だってあるだろうし、精神的につらい日も来るかもしれない。
そういう事も含めて、稽古だ。
その時々が稽古になって行く。
とにかく、前倒しできるならしていく。
時間はいくらでもあると思っていれば、時間はどんどんなくなっていくからだ。
いつものことだ。
後から、時間がないと焦るようなことだけはしたくない。

芝居に向き合う。
それがはじまる。
まずはそこから。
そこからしか生まれない。
posted by セブンガールズ映画化実行委員長 at 03:46| Comment(0) | プロモーション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月17日

野際陽子さん

「黒薔薇」というスペシャルドラマを観た。
亡くなった野際陽子さんが出演していた。

髪は明らかに、かつらを着用している。
顔は、少しむくんでいるけれど、化粧でとても美しい。
妖艶な役を、色っぽく演じていた。
恐らく、病院から撮影に通っていたその時期に撮影されていたものだ。
本当は3月に放映される予定が延期になっていたのだという。
番組改編期に放映するスペシャルドラマで、9月の枠は埋まっていたのだろうけれど。
まさか、放送予定9か月後に、野際さんの芝居が観れるなんて。

あるシーン。
ピザをほおばっていた。
少し指が震えているのが目に入った。
それが本当はどれだけ苦しい事か。
若い俳優が冬の海に飛び込んだと自慢げに話した所で、遥かに及ばない。
あんなこと、本当に出来るのだろうか?
役者であったら、芝居であったら、出来るのだろうか?
いや、やっていたのだけれど。
恐怖も、苦しみも、芝居で乗り越えていた。
かすかに震える指は、それを物語っていた。
それだというのに。
そんな大変な芝居だというのに。
相手役に向かって、微笑んでいたんだよ。
妖しく、美しく、どこまでも魅力的に。

刑事物で始まるこの作品は、松本清張さんの名作の一つ。
いつの間にか、事件の中心にいた黒幕が存在することがわかる。
けれど、その黒幕の後ろに、もっと妖怪めいた存在が見えてくる。
黒薔薇というタイトルは、野際陽子さん演じる女性を指す。
登場すると、「生きていたのか!」というセリフで野際さんが現れる。
その瞬間、女優とは、映像の中に生きているのだと、まざまざと知ることになる。

素晴らしいなぁと感じたことの一つは。
まったく野際陽子さんの遺作放送!という宣伝をしていなかったことだ。
普通にスペシャルドラマだという宣伝しかしていなかった。
観た後に、SNSなどを観たら、まさかの出演!というコメントがいくつも上がっていた。
出演を知らずに観ていた人の方が多いぐらいだ。
それが故人の意思なのか、遺族の希望なのか、製作側の希望なのかはわからない。
けれども、作品の宣伝であり、遺作を前に出したくなかった意思が確実にあっただろう。

芝居は命懸けだ。
堂々と、病魔を感じさせることなく、そこに存在すること。
あの微笑みは、多くのことを教えてくれた。
涙も出ない。
ただ、その生きざまに感服する以外に手がない。
後進は、その姿に学ぶことしかできない。

役者は永遠に存在し続ける。
亡くなっているなんて、誰が思うか!
posted by セブンガールズ映画化実行委員長 at 04:48| Comment(0) | プロモーション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする