2017年12月31日

笑顔には助走がある

初雪の大晦日。2017年最後のエントリー。

2015年の年末は応援してくださる皆様と共に歩み始めた。
2016年の年末は今思えば、苦しい、厳しい日々を、皆様の声に支えられてなんとか走り続けた。
そして、2017年は、皆様と共に、待ち続けた日々だったのだと感じております。

昨日は春公演の劇場下見。
出はけ口、実際の見た目、高さ、図面には載っていないようなハリのあるなし。
楽屋周り、水回り、客席数、他にも色々。
本当の駅前だから、電車の音や街中の音も聞こえてくる。
そういうことは、実際に足を運ばないとわからなかったりする。
観劇に行ったことはあるから、感覚ではわかっていたつもりだけれど。
実際に足を運んで、舞台本番中とは違う蛍光灯の照明下でスペースを確認するとまるで違ったりもする。
隣が駅前劇場だから、その兼ね合いもある。
同じ公演期間のスケジュールを確認して、とっても面白い偶然もあったりして。
なんというか、2017年最後に、良い確認をしたなぁと。

下北沢から世界へ。

2017年は、一年を通して、本当にこの言葉の中を生き続けた。
世界を意識したし、下北沢という街並みの中で、演劇に向かい続けた。
実際に自分たちが生み出した作品が海の向こうに渡っているという感覚と。
演劇の街で、変わらず演劇を生み続ける日々と。
その両方を生きる年になった。
字幕が付いた僕たちの映画は、海を越えて、世界中のフェスティバルのプログラマーたちに届けられている。
それは、もしかしたら、そんなことはなくて、妄想なのかもしれないなんて、何度も思った。
どこかで誰かが見つけてくれる。
日々、そう願い続ける。
願い続けながら、年を越えることになった。
そして、いよいよ公開も控えている。

大晦日はその年を振り返る。
そして、来年について思う。
正月がやってくれば、来年の願いに、手を合わせることになる。
神様に頼んでいるのか、自分に言い聞かせているのか。
或いは、その両方なのかもしれないけれど。
次に進む前のほんの束の間。
自分の中で、ここまでの道を、確かめる。
来年のことを、次のことを、すぐに考えたくなる性分を抑えながら。

皆様と共に待ち続けると一言で言っても。
日々、状況を知ることのできる自分と、書けることしか伝わらない皆様とでは大きな差があるはずで。
待ちきれない方もきっといらっしゃるんだよなぁと、思うばかり。
いや、自分だって、何かを待ちながら、もう待ちきれないと何度も何度も思うのだから。

でもきっとこれも必要な時間になると思っている。
お前はどこまでポジティブなんだと、怒られそうだけれど。
紛れもなく、ここに作品があって、公開を控えているのだから。
この時間を経て、公開に向かうべきだったのだと思うようにしている。
これは強がりでも何でもない。
誰にもできないようなことをやったのだから。
胸を張って、一歩ずつ歩くと決めたのだから。
どこかを一足飛びに端折ってしまうわけにはいかないのだから。

そして、ただ公開するとか、海外に挑戦するだけでは、ダメなんだ。
それが、未来に繋がっているのかどうかなんだ。
2019年も、2020年も、2038年にさえ、繋がっているのかどうか。
こういうことをやりました、ちゃんちゃん。にしちゃいけない。
夢ではなく、具体的な未来を、道を切り開いていく。
その覚悟を養った年が2017年だったのではないだろうか。

傷も負った。
ささくれのような小さな傷。
致命傷になりうるような大きな傷。
けれど、そんなことは当たり前だ。
他の傷との比較が出来るようなものでもない。
この傷は、傷跡になって、共に生きていくようなものだ。
なあに、それはそれで、勲章のようなものだ。
いずれ、馬鹿話のように、傷跡を指さしながら笑うのさ。

さあ。
年が暮れる。
ゆっくりと、陽が落ちて。

2017年が終わっていく。

応援してくださる皆様。
いつも、ありがとうございます。
このBLOGを読んでくださる皆様。
感謝しております。

2018年も変わらず進んでいきます。
posted by セブンガールズ映画化実行委員長 at 16:02| Comment(0) | プロモーション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月30日

3度目の年末

いよいよ2017年も残り2日。
このBLOGは、日付が変わっているから、2017年のエントリーもこれを入れてあと2回になる。
2年前のこの日は、クラウドファンディングが始まってすぐの頃だった。
去年のこの日は、編集の2周目に入っていて、既に微調整をしている箇所もあった。
信じられないような日々は、今も続いている。

2016年の怒涛の日々に比べれば、2017年は前後半でまったく違う一年になったと思う。
前半は編集から完成、海外プロモーション提出等々、西に東に走り回った。
後半に入ってからは、海外プロモーションと公開に向けての動きを待つ状態が続いている。
自分から動けることと、待つことでは、神経の使い方が違うようで。
それでも、確実に前進していることはわかっているから、強く自分を持ち続けるしかなかった。

先日、音楽監督からサントラの完成があって、出演者たちに送った。
同じように感動する出演者の声を聞いて。
ああ、今はじっと待つしかないと改めて思った。

何かが進み、何かが大きく変わった。

大きく変わったのに、明確に見えていることがなくて申し訳ないなぁと思うけれど。
必ずそれは、応援してくださる皆様にも伝わる日がやってくる。
それだけは間違いがなくて。
それだけは、明確に信じている。

いくつかの大きな責任を背負った。
今も背負っている。
それを遂行していくのが、2018年になるのだろう。
その時に、どれだけ、多くの人たちに伝えることが出来るのか、今はわからない。

ゆっくりと一年を振り返ることなんかできるのだろうか?
去年も一昨年もそれをしたような気がするし、しなかった気もする。
年が明ければ、また、初詣に行って、長い距離を歩きながら色々思うのだろう。
わざわざ少し遠い駅で降りて、歴史ある小道を歩いて初詣に行く。
それはもしかしたら、その歩く時間を必要としているのかもしれない。

精神的に大きく変化した部分をもう一度確かめるように。
自分の道を確かめるように。

次の年の瀬には、このBLOGは終了しているかもしれない。
このBLOGの持つ役割も、もうあとわずかしか残っていない。
そう考えると、なんだか不思議な気分になる。
別に何かが終わるわけではなくて、何かの過程でしかないのだけれど。
それでも、もう丸2年以上、毎日書き続けているものだから。
ああ、いつか終わるんだなと、少し寂しい気持ちになったりする。

自覚的であろうと思う。
意識的であろうと思う。
自分に都合の悪いことをなかったことにしないで、正面で受け止めようと思う。
そうやって、全てを自分の血肉にしていくことが、明日への道だと、何度も何度も学んだ。
落ち込むなら落ち込めばいい。
悲しいなら悲しめばいい。
戦うのであれば、戦うべきだ。
感情に任せるのではなく、自覚的であるのなら。

足元を見れば道が出来ている。
ようやく、今年の年末にまで辿り着いた。
正直、そんな言い方が一番しっくり来ている。
posted by セブンガールズ映画化実行委員長 at 02:59| Comment(0) | プロモーション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月29日

勤勉なのにのんびり

シンク周りの掃除をしようと思って中性洗剤を買いに行く。
いつもなら自転車で、すっと行くのだけれど、やけに空気が冷たいし歩いてみる。
いつもとは違う風景をなんとなく眺めたいなぁと思ったから。
足が変われば風景が変わる。
高さもスピードも、視点を変えていく。

夜になると、零下になる日が増えてきた。
昨日の夜、煙草を買いにコンビニまで歩いていてふと見上げたら見事な半月。
はぁ。と思ったら、吐く息が真っ白だった。
今日の昼間にも、半月が見えて、昼に観る月は、それはそれで美しかった。

時に意図的に視点を変えてみるようなことをする。
年も暮れて、今年もあとわずかだけれど。
坦々と、年が暮れていくのを待っているだけでもない。
なんとなく、周囲の空気を、世界の模様を眺めている。
国際的に大問題が発生しているのに、テレビでは国技の事ばかり放送している。
何とも言えないこの感じ。
今年も、結婚や離婚などなど芸能人は年末に駆け込みでしていく。
過激な報道が、年末スケジュールだと、余りされないのだそうだ。
日本の年末年始は、何かを少しだけ、ゆったりさせるのかもしれない。

自分の部屋の一部をピカピカにしたから。
明日は実家に行って高い所の作業や力仕事を手伝うことになっている。
大した作業量でもないけれど。
年の暮れにはそういうことが少しずつある。

日本人の年末年始は、なんだか、気持ちはのんびりしているのに。
よくよく考えると、少し忙しいような気もする。
大掃除をして、年越しそばを食べて、除夜の鐘に行って、初詣に行って、おとそを飲んで、おせちを食べて。
お雑煮も食べてから、年始のあいさつに回ったり。
ちゃんとやろうと思ったら、なんだか、やることが詰め込まれている。
子供の頃は、おじいちゃんの挨拶回りににもついていったし。
母親は、大掃除から、おせちづくりやら、大変だっただろうなぁ。
それでも、どこか、のんびりしているように思えるのはなんでなのだろう?
勤勉なのにのんびりしているのが、なんとも、日本人らしい。

多分だけれど。
ただただ「めでたい」という一言が全てに影響しているように思える。
正月はめでたい。
その一点で、全てがポジティブに思える。
顔を合わせれば、おめでとうございます。なのだから。
数え年で年齢を数えていた時は、日本人は正月に1歳全員が歳を重ねた。
元旦は地獄の道の一里塚 めでたくもあり めでたくもなし
なんて、いつのまにか、ニヤニヤしながら諳んじる。
それでも、やっぱり、めでたい気がしてしまう。
もう、体にそれが染み付いてしまっている。

お年玉の呪いかもしれない。

今年はどんな年末年始になるだろう?
「おもち、何枚にする?」
そんな声が聞こえてくる。
数の子をかじって、かまぼこをかじって。
「3枚!」
なんて、答える。
そんなイメージが、頭の中に浮かび始めている。

もう正月気分かよ。
やり残していることはないか?
もう一度、自分の胸に聞いてみる。
posted by セブンガールズ映画化実行委員長 at 05:09| Comment(0) | プロモーション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする