2017年11月04日

そこいら中に落ちている

先日のライブで、バンドメンバー全員で呑めなかったこともあって、メンバー打ち上げをする。
やきとんの串をかじりながら、話す。
音楽のこと、あの日のこと、幕末のこと。
幕末?って言われそうだけれど、全員が幕末が好きで詳しい事詳しい事。
都内名所はもちろん、京都、土佐、長州に至るまで、観光までしているメンバーもいる。
一人だけ、佐幕派で、五稜郭に行きたいなんて発言して笑う。
結局、5時間近く同じ店で、酔っ払った。

うちの劇団が、大きくなっていった要素の一つに時代劇がある。
元々、旗揚げで時代劇を選択した劇団だった。
それが幕末に行きついて、幕末を愛するお客様の多くに知ってもらえた。
今でこそ、幕末を題材にしたプロデュース公演は多いけれど、あの頃はそこまでなかった。
人数の多い劇団だったから出来たのだとも思う。
それに、時代劇は、多少のディフォルメが必要だったこともある。
方言であったり、武士の所作であったり。
現代の自然な芝居をやらなかったわけではなくて、誇張の芝居も身に着けやすかった。
ナチュラルな芝居が得意な役者も、意外に見栄を張る芝居が出来なかったりする。
そういう意味では、時代劇に触れたことは今も財産になっている。

セブンガールズを映画化して。
これがなんらかの形になれば、じゃあ、次はどうする?という話にもなる。
次の映画をやりたいとか、やろうよという話だって出なくはない。
もちろん、そんなに簡単にできない。
映画の場合、公開まで時間がかかるから事前の支度金が多く必要だからだ。
協賛企業が必要になってくるし、当然、企業が資金を出すには企画段階で魅力がないといけない。
小回りが利くような、例えば小規模で撮影できるような作品があればいいのだけれど。
うちの劇団の看板は、長く、時代劇とファンタジーの二本立てだったから。
実は、そんなに簡単に映画化できる作品の貯蓄が少ない。
逆に、実績を重ねて、名前のある俳優をキャスティングすれば、すごい作品はいくつもある。
幕末作品・・・それこそ、新撰組とか、二二六事件を題材にした作品を企画すれば。
時の人をたくさんキャスティングしたら、とんでもないヒットだって出来るのにと考えてしまう。
本気で未来を思うのであれば、映画化しやすい現代劇一幕物で、低予算で実績を重ねるのがベストなのだろうけれど。
ああ、あの新撰組作品を大きな企画で映画化したら、どれだけ面白いだろう?なんて考えてしまう。
まあ、年齢的に自分が出演できるかもわからなくなるけれど。
時代劇ファンは、あの頃よりもさらに増えている。

セブンガールズ公開前だから、その実績だって、何も計算も出来ない。
一本で、それが実績になる場合だってあるのだから。
セブンガールズを観て、大きな企画に展開する可能性だってゼロではないのだから。

何が起きるかなんてわからない。
時代劇をやって幕末作品に辿り着いて、それがあったから、このバンドメンバーになったなんて話をして。
そんな転がり方、進み方って言うのもないなと思った。
普通なら好きなバンドが一緒とか、別の形なのだろうけれど。
幕末が好きで舞台に来て、知り合いになったなんて、珍しいだろうなぁと。
だからきっと、何かを為して、人と人とが繋がって、そこからしか何も広がらないとつくづく思った。
偶然繋がることだってあるし、選ばれることもあるかもしれない。
でもそんなことは本当に運が必要なことで、着実な一歩ではない。博打のようなものだ。
博打は信頼がない。賭けなのだから。
だから、様々な可能性、様々な展開、繋がり。
そういうものを一つずつ、大切にやっていくしかない。
そして、映画公開に向けて、相乗効果が出るようなことも、想定していく。

幕末の話だろうか?
自分が喋っていたら、目の端に動くものが写った。
喋りながら、それが気になって気になって、喋るのをやめてしまった。
その店の壁の端を、かなり大きなヤモリがのそのそと歩いていたのだ。
笑っちゃって、店員さんを呼んだ。
ラッキーだなぁ、お店にとっては、商売繁盛を約束してくれるようなものだよと思ったから。
周りの別のお客様も反応して、わあっとなった。皆、笑ってた。
でも、店員さんは、写真とか公開しないでください・・・SNSは勘弁してください・・・と言ってた。
家を守るヤモリは、縁起が良いものなんだけどな。
実際に害虫を退治してくれるし、まったく害もない。
見た目だって、目が大きくて、トカゲなんかと違って、とっても可愛い顔をしている。
ヤモリでも、飲食店に、生き物がいるのはNGなのかなぁ・・・。
店員さんが、棒を使って誘導して捕まえて、どこかに運んでいってしまった。
確かに苦手な女の子とかいるかもだけれど。
あの日にいた女の子たちは、そんなに嫌そうじゃなかったけどな。

建物に縁起がいいなんて言われているけれど。
そんなこんなだから、勝手に自分の前途に縁起が良いのだと変換することにした。
自分が見つけたしね。
酔っ払ってても、そういうラッキーな何かを見落とさないっていう感じも良いじゃないか。
なぜかメンバーの一人に、やっぱすごいねぇなんて褒められた。
何が凄いんだかわからないけどさ。
そういう瞬間を生みだしていきたいなって思った。

きっと、きっかけや、ラッキーはそこら中に落ちている。
日々、見落としながら生きている。
その中のいくつかを、見つけられた時に、何かが起きるんだ。
見落とすな。
感じるんだ。
そこから、何が起きるかなんて、誰もわからないのだから。
posted by セブンガールズ映画化実行委員長 at 13:41| Comment(0) | プロモーション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする