2017年09月05日

どこまでも深く深く

去年の今頃を思い出す。
オーディションの準備を進めている時期に、ロケ候補地がNGになった頃だ。
この秋口に、おいらは、あちこち自転車で走り回った。
劇団員の中には土地勘のない所まで足を運んで、トタンで出来た牛舎を空き家かどうか覗き込んだりしてくれた。
スケジュールが差し迫る中、皆で必死に一つになって、撮影と言う目標に向かっていた。
なんという、秋だったのだろう!!
実際、オーディション当日は、撮影日を確定できなかったんだもんなぁ。
本当、今思えば、なんと綱渡りなことか。

あの素晴らしいセットが組めたのも。
あの素晴らしい時間を過ごせたのも。
全て、目標に向かって、足並みをそろえたからだ。
一人で出来ることなんて、本当に高が知れている。
汗まみれになって、泥まみれになって、それでも、誰かの手を借りないといけない。
生まれてすぐに立てない人間。
人は、協力すること、社会性を持つことを前提にした生物だ。

すごい集団にいるなぁと思うよ。
夢を掲げて。
それが現実に近づいて、皆で走り始めた瞬間を思い出すたびに。
とてつもない力を内包しているんだ、こいつら。

今、夢は形になって。
それをどうやって、世の中に、世界に、届けていくかと言う段階が迫っている。
その時もきっともう一度全員で、この作品を世界中に届けるために力を合わせなくちゃいけない。
圧倒的な現実と戦うためには、未来が見えていないといけない。
より具体的で、より目標にしやすい、未来だ。

映画を撮りたい。
それは、とってもとっても具体的だった。
ロケ地を探そう。小道具をそろえよう。芝居を磨こう。
いつも同じだ。
舞台本番前になれば、目標はよりクリアになって行く。
そこにどうやって立ち向かうか、わかりやすくなっていく。

女優がインパクトドライバーでセットを建て込んだ映画なんて、この世の中にないんだぜ。

おいらは進む。
この映画を届けるために。
おいらは考える。
この映画を届けるためだけに。
その先のことは、何が起きるかなんてわからないさ。

時々、夢を見るんだ。
急にロケ地がダメになった夢を。今でも。
前進から冷や汗が噴き出して、皆に申し訳なくて、泣きたくても泣けない情けない自分。
それでも、下を向かずに、もう一度前を向いた。
夢の中じゃ、前も向けないんだぜ。
困ったもんだ。

奇跡は起きた。
奇跡の映画が完成したんだ。

ぐっとこらえろ。
ここからだぞ。
ここからなんだぞ。

愛はあるか?
そこに愛があるか?
今こそ、自分に問いかけるのだ。
この作品への愛。
こいつらへの愛。
自分のこれまで生きてきた全てが繋がっている。

これはビジネスではない。
これは純粋な愛情そのものだ。
でかい男になれ。
もっともっとよりでかい男になれ。
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posted by セブンガールズ映画化実行委員長 at 02:35| Comment(0) | プロモーション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする