次々にワルシャワ国際映画祭や東京国際映画祭のラインナップが発表されている。
一応、そういう全ての発表をチェックしている。
そのたびごとに、すごいなぁと思う。
セブンガールズも海を越えているはずだ。
どこかで、ワールドプレミアが出来る日が来ると良いなぁ。
どこかで誰かがきっと見つけてくれると信じるほかはない。
必ず伝わるはずだ。きっと伝わるはずだと、誰よりも強く信じていたい。
それにしても、出来ることがどんどん限られていく。
どうやったら、多くの人に観てもらえるんだろう?
もちろん、公開する計画は現実的に考えなくちゃいけない。
映画というのは、チケット売り上げの数割が映画館で、残りが配給会社になる。
だから、映画館にとって現実に動員できる映画じゃないと、公開だって難しい。
逆を言えば確実に集客できる映画であれば引く手あまたという事になる。
ある意味、テレビ番組よりも、残酷な話だ。
テレビ番組も視聴率が低ければ、番組が終了したりする。
それでも、改変期までは、放送してみるケースも、多くある。
でも、映画は、あっさりと週単位で終了していく。
だから、海外での評判などでも、映画ファンの動員が動くから、映画館での上映をしやすくなる。
テレビは広告収入で製作しているけれど、映画は純粋にチケット料金で配給されているという事だ。
だから、もちろん、その反対のケースもある。
上映してみたら連日満員で立ち見まで出たとなれば、上映期間が延びていく。
或いは、他の映画館から声がかかる。
ネット上で観覧した人たちの評判が高ければ、更に広がっていく。
地道に半年かけて、上映館数を増やしていく映画ももちろんあるのだ。
だから、一人でも多くの人が興味を持つような。
観たいなぁと思えるような。
そういうことを真剣に考えなくちゃいけない。
おいらたちに残っているのは、いつもの舞台を応援してくださった皆様と。
クラウドファンディング公開時から今日まで、ネット経由で知ってくださる皆様。
そこから更に、一人、また一人と、拡がっていかなくちゃいけない。
素晴らしい映画なのだから自信をもって、それがどうやったら伝わるのか考えなくちゃいけない。
このBLOGも、一つの宣伝ではある。
それにしては、余りにも地味だけれど。
けれど、日々、制作過程を更新し続けたことはきっと宣伝になる。
そういう小さな宣伝活動も手を抜いてはいけない。
監督が、主題歌を担った「大誘拐」はまさに半年かけてヒットしていった有名な作品だ。
噂が噂を呼んで、上映期間が延びていった。
結果的に、その年を代表するような作品になった。
監督は、その半年間を実際に体感しているから、そういうことを良く知っている。
今、世界でワールドプレミア上映された日本映画を知っている人がどれだけいるだろう?
もちろん、日本で上映する際に、映画祭ノミネートなどを宣伝文句にしていくけれど。
その前の段階であれば、恐らく映画ファンしか知らないはずだ。
おいらは、日本映画をみつけると、少しうれしくなる自分に気が付いた。
ああ、今回、この監督がノミネートされているんだなぁなんて思うようになってた。
でも、最大映画祭でもない限り、それほど大きなニュースにはならない。
それでも、動員や上映館に左右するのだから、すごいなぁと思う。
ハリウッドで、マーベル映画が増えて、警鐘を鳴らす映画人の記事が増えてきた。
ハリウッドは原作モノや、漫画原作の安定した動員に、流れすぎだと、多くの人が言っている。
それは、日本でも同じで、それに加えて大きな宣伝費をかけて、多くの上映館を確保している。
映画はもちろん産業だからそれ自体が悪いことなはずはない。
それはそれでよい。
そんな中で、隙間を縫うように、この映画の良さを少しずつ伝えていかなくちゃいけない。
根本が違うのだから、きっと、全然違う正反対の方向を考えなくちゃいけない。
もちろん、どんな場合も作品の良さが、一番の根底だけれど。
それにしても、すごい映画と、ヒット映画は、まったく別の世界の話だ。
一人でも多くの人に観て欲しい。
誰かにとって、大事な映画になってほしい。
それを思うだけで、身がよじれそうだ。
自分が監督だったら、その数十倍なんじゃないだろうか?