後輩がほぼ毎日インスタグラムでガンダムのプラモデルの写真を公開している。
実は、余り気付かれていないのだけれど、一番「いいね!」を集めていたりする。
なんでこんなに集まるんだろうなぁ、つまらないけどなぁと思ってリストをみたら、海外からだった。
ハッシュタグでガンダムだとかを掲載していること、毎日更新していることで世界から集まっている。
おかげで、なんとなく、もう毎日続けなくちゃいけないんじゃないかという状況だと思うけど・・・。
恐らく、ガンダム自体が海外でも放送されているだけではない。
ネットメディアを通じて、ガンダムを観ている海外の人もいるはずだ。
放送されていない地域でも、必ずマニアがいる。
そして、日本製の精巧なプラモデルが全世界で販売されているかと言えば、それもない。
一部の先進国だとか、そこに目を付けてのネットでの個人輸入販売だとかしかない。
だから、手に入れたくても手に入れられないユーザーもたくさんいるはずだ。
そういう意味では、実に良いところを扱っているのかもしれない。
もちろん、そのフォローやいいね!が何かに繋がるわけではないけれど。
それでも、数は力だ。
何故数が力なのかと言えば、今、フォロワーの数というのは、大きな大きな力になっているからだ。
例えば、モデルのオーディションで、インスタのフォロワー数をチェックされるなんて聞いたこともある。
Twitterのフォロワーの数が、多いというだけでキャスティングされるなんて言う番組も何度も見てきた。
いわゆる、フォロワー数とは、そのまま影響力と判断されるという事だ。
だから、逆に今は、ビジネスとして、フォロワーの数を販売する業者まである。
Youtubeの再生数を増やすためにまずフォロワーの数を増やしたいとなれば、お金を払ってお願いできる。
海外のサイトで、アルバイトを雇って、フォロー用のアカウントを作成している業者があるのだ。
10人フォローのチャンネルと、20000人フォローのチャンネルでは信用度が大きく変わる。
凄いことになってきたなぁと思うけれど、本当にそれはあるのだから仕方がない。
今や、宣伝における最大の力は、口コミになっている。
いわゆる評論家の意見よりも、大多数民衆の意見こそ、信頼できるという方向になった。
SNSや、例えば食べログの評価であるとかが、流れを変えていった。
大きな金額を投資しての広告宣伝も、すでに、そこを見捨てるようなことはしない。
スナック菓子や、カップラーメンでも、変わった味を出して、それを扱うWEBを最初から狙う。
映画試写会の舞台あいさつでは、あえて観客を舞台に上げて、一緒に写真を撮影する。
そうやって、メディアでの宣伝だけじゃなくて、見えぬ向こう側にいる誰かの口コミを増やしていく。
だから、そもそも、スタートで何館もの映画館で上映できる作品は、その時点で力がある。
圧倒的に母数が違うし、意見の数も変わってくるからだ。
もちろん、諸刃の剣であって、マイナスイメージに傾けばどこまでもマイナスになって行くけれど。
小さな映画館で限られた上映であれば、そもそもの口コミの数が少ないから、広がりづらいのだ。
やはり、数は力だよなぁと、つくづく思う。
そういう意味では、例えガンダムのプラモデルでも。
そのインスタグラムのフォロワーが増えているという事は素晴らしいことかもしれない。
それだけの数の人が映画を公開した時に、映画のタイトルだけでも知るのだから。
その人たちが例え映画館に足を運ばないのだとしても、知名度だけは上がる。
その人たちがいつかどこかで、その映画を何かの記事で見かけた時に、あの時の・・と思うかもしれない。
そんな小さなことが、少しずつ、大きなうねりになるのかもしれない。
今できることは少ないし、やって何かになるかどうかもわからないことだらけだ。
それでも、何もしないのではなくて、何かをするというのは、決してマイナスではない。
それが例え、0.1だとしても、前に進んでいるのだから。
のれんを腕で押してもいいのだ。
必要なのは、やっている感じではない。
押すという行為そのものだ。
それにしても。
一体、なにガンダムなのか、さっぱりわからないけれど。