2017年08月12日

整える夏

昼を過ぎてから体を清めて出かける。
正月以来の神社まで。

明らかに電車内はいつもとは様子が違う。
時間帯にもよるのだろうけれど、いつものような焦燥感がない。

街を歩けば、盆休みをとる飲食店も多く。
人の数も、想像以上に少ない。
帰省ラッシュの報道が毎日のように流れているけれど。
あれだけの車に乗った数の人が都内から離れているのだ。
自然、都内が閑散としてくる。
実は、都内の、子供向けではない寺社巡りには、ちょうど良い季節なのかもしれない。

神社には、何人かの参拝客。
その後ろに回って、二拍二礼。
きちんと、心の中で住所と名前を言って、今日までのお礼とお願いをする。
不思議なことだけれど、心の中をすぅっと、何か一本の糸が走るような感じがする。
空にいる神様にお願いをしているようで、心の中にある無意識を整えているようだ。

参拝が終わると、神社のわきから、ノラが2匹。
トコトコ歩いて、石垣の上に丸くなった。
2匹は別の柄なのだけれど。
なぜか、実家で飼っている2匹と同じ2つの柄のノラ。
なんでまた、同じ柄の2匹なんだろうと、笑っちゃうけれど。
実家の猫と同じように片方だけが太っていた。
当たり前のように、実家にいる猫の名前を呼びながら近づいた。
人に慣れているのか全然逃げようとしない。
目をつぶって、無視する様は、まるで、実家の猫とそっくりだ。

あいつらもノラだったかもしれないんだよなぁ。

実家の二匹は、母親が拾ってきた猫だ。
母親は、おいらが拾った黒猫を飼っていて、病気で亡くした後にすぐに拾ってきた。
だから、考えてみたら、あの黒猫を拾わなかったら、あいつらも拾われてすらいない。
人生・・・ならぬ猫生ってのがあるとして。
なんというか、何が幸せなのかもわからないけれど。
こうして、神社で、人に声をかけられる猫生も、まぁまぁ悪くはなさそうだ。

猫に声をかけていると、神社の戸が閉まった。
そんなギリギリの時間だったんだなぁと思いながら、神社を後にする。

往来に人は少ない。
夕方だというのに日が高い。
ゆっくりと歩く。
涼しい日で良かった。

こんな夏も悪くない。
posted by セブンガールズ映画化実行委員長 at 16:47| Comment(0) | プロモーション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする