稽古場に行く。
誰もが口にしづらいことをぽつぽつと話し始める。
誰もが口にしづらいことはおいらも口にしづらい。
ただ、しづらいというのは個人的なことだから優先順位が低い。
傷みを感じても、おいらは、口にする。
人間同士である以上、ごまかして通用しない場面が必ず来ると思っているだけだったりする。
大いなる前進だなぁ。大事なことだ。
稽古が終われば移動。
カラコレが終了した映像データを受け取りに。
電車を乗り継いで3度目。
到着すると、食事をしているから少し待っててほしいとの連絡。
公園で座っていると、撮影監督の吉沢さんと、Bカメの山崎さんも。
あれ?今日も吉沢さんがいらっしゃるとまでは思っていなかった。
スタジオに移動して、データの書き出しを待つしばしの間、吉沢さんと話す。
スクリーンでのチェックを監督にしてほしい。
きっと、スクリーンで観ればまだ色々出てくる。
だから、後悔しないようにと、何度も気にかけてくださる。
こんなに大変な作業をして、なお、作品についても、監督についてまで考えてくださっている。
吉沢さんに正直、この映画が公開されたら、お客様はどう思いますかね?なんて聞いてみる。
その言葉にしびれる。
この年になって、まだ先輩に出会えることの幸せ。
そして、もう1目盛りだけ、自信を深めた。
帰宅して、明日のMAの準備。
まずカラコレ後の映像のチェック。
バラバラだったカットごとの色が調整されている。
文字通り、生まれ変わっている。
細かい調整も、ここまで何度も見続けているからすぐに気づいた。
1段…2段…映像のグレードが上がっていることを実感する。
役者たちの頭には、まだ、アフレコの映像が流れているだろう。
ああ、この世の中で、おいらだけが、この映像を確認している。
効果音のデータをAAFに書き出して、それも含めた全データを、外部接続したHDDに移管する。
書き出してもらったPRORESの映像データも、一緒に入れておく。
1TBもあるHDDがあっという間に埋まっていく。
アフレコデータも、元々のビデオカメラ音声も、効果音ライブラリも全てを一つのHDDに移す。
プロテクションボックスに入れて、完了する。
さて、明日はどの経路で行こうか?
通常ルートか、音楽監督と合流するか。
なんとなく、音楽監督とKORNさんと先に合流する方が良い気がしてきた。
少しだけ、アフレコしたい部分も出来そうだし・・・。
色々な意味で、天王山だ。
どこまで出来るだろう?
どこまで追い込めるだろう?
このBLOGを書き終わったら、このPCをモバイルスタジオにまとめる。
カラーコレクションの時も持参したけれど、結局開かなかった。
明日は、どうなるだろう?
スタジオにおいらも張り付くようなら、PCを開くことはないかもしれない。
3人にお任せ状態になるようなら、別作業をすることも出来る。
何時までかかるかな?
さあ、眠ろう。
明日、作品が更にパワーアップするのだ。