3月に入る。
今日は情報系の〆切が2つ。
翌日までぐらいにと言われているけれど、やはり、その日のうちに完了したい。
一つは昨日受け取ったばかりの字幕確認。
昨日のうちにチェックしてあるから、もう一度確認。
劇団員の一人から英語がわかるとの連絡が入るので気になるところも確認してもらう。
修正箇所を纏めて、メール送信。
大量のセリフと英語。
中には、後日アフレコでタイミングが変わっていた個所もあった。
もう一つは、資料系の情報。
今、資料系は2つ製作中だけれど、テロップも含めて、込み入ってきた。
翌日に〆切が待っているのは、海外マーケット配布資料の校正。
映画の世界には、何度か書いてきたけれど、マーケットというのがある。
映画祭と比較したら、余り一般的には耳慣れない。
これは、世界各国の映画が一堂に集まってセールスをする会だ。
信じられないほどの数の映画製作会社が集まって、セールスをする。
世界中の、バイヤーや、映画祭ディレクター、テレビ局、プロモーターなどが集まって作品を探す。
マーケットで話題になったり、バイヤーの中で評判の良い作品と言うのも生まれるという。
一般には閉じられているけれど、毎年行われている映画市場だ。
日本国内に限れば、映画会社が映画館を持っていることもあり、あまりマーケットという意識がない。
けれど、世界に目を向ければ、上映作品を探している劇場や放送局は山ほどあるのだ。
映画のマーケットも、大きなものから小さなものまでさまざまにある。
現在、世界三大マーケットと呼ばれるマーケットがある。
カンヌ映画祭と併設で開催されるカンヌ・フィルム・マーケット、アメリカのフィルムマーケット。
そして、もう一つが、今月開催される、香港フィルマートだ。
この3つが、世界三大マーケットと呼ばれ、最大規模になる。
ヨーロッパ、アメリカ、アジアと、それぞれだけれど、別にそれぞれの地域にセールスするわけではない。
どのマーケットも、世界中にセールスをする会場になっている。
今、今月開催の香港フィルマートに向けての資料を製作している。
どのぐらい大きいかと言えば、現在の香港フィルマートのHPで確認すると。
日本国内から参加する団体は既に82を数えている。
各団体が、複数の作品を出展するはずだ。
それも、日本国内からだけでだ。
恐らくは、数百と言う単位の作品が、日本から出展されるはずだ。
クールジャパンと呼ばれたころから、世界へ日本の文化の発信をするという国家的な動きもあり。
近年は、日本の企業全体で大きなブースを創ったりもしているようだ。
ここに、資料、チラシ、DVDなどを持っていくことになる。
資料の印刷工程を考えれば、すでに、校正などに入らなければならない。
2月1日に粗編集を終えた作品が出展するには余りにもあわただしいけれど、事前に話を通していてくださった。
だから、最終編集工程と同時進行とは言え、資料製作も入ってくる。
もちろん、そのほとんどの部分はやってくださっている。
ただ、最終的な情報の確認や、必要な情報の提出がどうしても必要になってくる。
今日、おいらに届いたのは、フライヤーだった。
もちろん、書かれている情報は全て英語表記。
そのフライヤーには、数作品の映画作品が並んでいた。
誰もが知っている有名芸能人が主演の映画作品が並ぶ中に、セブンガールズがあった。
事前に20枚ほどピックアップしておいた写真から選ばれた1枚が掲載されている。
今日届いて明日までにと言うのは急だけれど、それだけギリギリで滑り込ませていただいているおかげなのだ。
まず、翻訳などはせずに、キャッチコピーとあらすじ、各情報のチェックをする。
その上で、今度は翻訳にかけてみて、自分で感じた違和感の部分なども含めてチェックしていく。
数か所の校正をして、即返信。
こういう作業は、何よりも、レスポンスが大事だ。
もちろん、国内公開などを控えれば、監督の最終確認が必要になってくるけれど。
マーケット用の情報だから、何よりもレスポンスを求められているのがすぐにわかった。
情報系の受け渡しは、スムーズに、かつレスポンスを大事にするべきだと、印刷工程などから知っている。
いくつもの作品を纏めているからこそ、より円滑に進めていかないとあっという間に〆切が来てしまう。
基本的にその情報たちの掲載の決定権などはもちろんない。
情報を渡して、それを編集していただくだけになる。
だから写真も20枚近く送って、その中から自由に選んでいただいた。
プロモーションや、セールスの担当者が、一番セールスしやすい形にすることがベストだ。
あらすじやキャッチコピーも、提出したものがそのままになることはない。
そこは、マーケットで、そこで実際に、動く人がいるのだ。
だから、あくまでも、参考意見的な角度からの校正に納めておく。
その上で、反映するかどうかも、完全にお任せだ。
毎年、マーケットに行っている方が、一番、どんな資料が良いのかわかっているはずだからだ。
終わって、時間的に余裕がなかったから、カラコレ用のデータは今日は触れないでおく。
当然、時間のかかる効果音探しも、今日はやめておく。
とは言え、これだけで終わるのもなんだから、同じ情報系をもう一つまとめていく。
テロップ作成作業にもつながる、マーケットなどでも使用するポスターの情報だ。
情報を渡して、それのどこまでが掲載されるかなども今はわからないけれど。
出来るだけ今週中には提出したいと思っている。
いつもPremiereだの、DaVinciだの、Aftereffectだのと。
クリエイター系のアプリケーションを動かしていたPCも。
珍しく、WORDにExcel、Acrobatと、ビジネス系のアプリケーションに終始した。
いつもうなっているファンは今宵は静かだったなぁ。
周辺機器も、マウスだけだったなぁ。
ある意味ビジネスライクな作業だけれど。
クリエイティブな作業の数倍、今、起きていることを実感していく作業だ。
PCも、少しだけ、休めたんじゃないだろうか?GPUは身動きすらしていない。
映画とは。
芸術であり、娯楽であり、同時に、商品でもあるのだ。
いや、商品にしない映画もあるだろうけれど。
おいらたちは、ちゃんと、商業用の映画を製作したのだ。
自己満足に終わらない、スクリーンの向こうに人の顔が見える映画だ。
改めて思った日だ。
春が近い。