今、おいらに起きていることはあまりにも具体的なことばかりで。
こんなことはちょっと前まで、抽象的な夢に過ぎなかったのにと、つくづく思うのだけれど。
実は字幕製作用に提出したシナリオに修正点が数か所見つかったので。
納品後だけれど、一応、再度送っておいた。
もちろん、その程度の違いであれば、特に問題はないと思うのだけれど、見つかった以上送らないとと思った。
その夕方ごろの返信に、写真を送ってほしいという内容が書かれていた。
実際に編集した映像からの切り出しと、撮影現場のスチール。
その両方から、作品のテーマを表しているような写真をチョイスしていく。
複数枚にして、あとは、プロデューサーの思う作品にのっとった写真を選んでもらえばいい。
そういうつもりで、幅広いテーマから、写真をチョイスして送っておいた。
写真の数は膨大だから、意外に時間がかかった。
もちろん、全て、イメージと違うようなら、再度探すまでだ。
実はそれ以外に、監督含めてだけれど、キャッチやあらすじも用意するように言われている。
それが、どういう意味なのか、少し考えればすぐにわかる。
映画祭提出時の書類と、マーケット参加時の資料だ。
今月来月で、映画祭のエントリーと、マーケット参加を目指している。
その実質的に必要なものがあるということだ。
もちろん、一番必要なものは映像だけれど、映像は編集中のものでもいいのだそうだ。
マーケットというと少し耳慣れないかもしれない。
実は、映画の世界にはマーケットというのが世界中で開催されている。
カンヌ映画祭が、世界最大の映画祭と呼ばれているのは、同時にマーケットも開催しているからだ。
マーケットというのは、文字通り、映画の市場のようなものだ。
DVD映像と、資料を用意して、そこで作品のセールスをする。
会場には世界各国のバイヤーや、映画祭ディレクターなども集まる。
売れる作品や、良い作品に鼻の利くバイヤーが、一流と呼ばれる。
その国での興行権や上映権を誰よりも早く探しに来るのだ。
ヒットしてからでは、もう遅いと言われる。
その頃にはとっくに、興行権は誰かに奪われ、コストも高くなっているのだ。
もちろん、劇場上映のバイヤーだけではない。
ケーブルテレビや、ネットテレビのディレクターなども、優秀なコンテンツを探しに来る。
つまり、そういう場にこの作品を持っていくための具体的な作業なのだ。
本当にそんなところまで行っちゃうのか・・・。
なぁんて、考える以前に、具体的な作業が来る。
本当も嘘もない。もうその作業をしているのだから。
もちろん、マーケットに持っていっても箸にも棒にも掛からぬこともあるかもしれない。
けれど、どういうわけだろう?
おいらは、なぜか今、すごく自信がある。
こんなことを書けば監督に怒られるのだろうけれど。
だから、もちろん、おいら個人の意見として。
この作品は、間違いなく、世界で、高評価を得ると確信している。
よくこういうことをいうと、そうならなかった時のことを考えろよと言われるのだけれど。
別に、そうならなくて、挫折することなんか絶対にないし、挫折するならしても問題ない。
落ち込むことはむしろ何も怖くないし、ウェルカムだ。
だから、そうならなかった時のことなんて、なんにも考えていない。
根拠なんて、ないと言えばないのかもしれないけれど、それでも世界で高評価されると思っているのだ。
もちろん、理由は山ほどあるけれど。
この作品は面白いと改めて思っているからだ。
どこかの映画祭にはノミネートされちゃうぞ、と本気で思っている。
こんなことを書くと、映画を知っている人ほど笑ってしまうのかもしれないけれど。
どう考えても、そうなるとしか思えないのだ。
まだ色もそろわず。
音声も聞こえない部分があるにもかかわらず。
この作品は名作だと、何度も何度も感じている。
そりゃ、自分のように深くかかわっている人間の感想なんて、他の人とまったく違うのもわかる。
でも、「引っかかるといいな」的なことは思っていない。
きっと届くと思っているのだ。
グランプリじゃなくても。
それこそ、音楽監督が音楽賞をとったり。
あるいは、美術賞をとったり。
もちろん、脚本賞や、作品賞や、監督賞や、俳優賞や、観客賞まで。
それが絶対になんらかの形になるとおいらには思える。思ってしまう。
信じられないようなことが何度も起きたから、もう、疑う事すらなくなったのかもしれない。
多分、今の時点で、可能性はあるよとかで考えている以上の人なんかおいらしかいないだろうけれど。
当たり前だ。全世界の数千の作品の中からなのだから。
海外に行く。
当然、どこかに「引っかかってくれたら」と誰だって思っているだろうけれど。
どうも、おいらの頭の中では違うことが起きている。
きっと届く。
きっとわかる。
言語が違おうと、人種が違おうと。
この作品は、世界中に伝わる。
そういう感覚。
それを疑わない感覚。
あの歌の歌詞は、どんな英訳詩になるかなぁ。
その歌詞をどんなふうに受け止めてくれるかなぁ。
現実的に、作品が海を越える日が近づいている。
もうほんのすぐそこだ。
またしても、信じている。
クラウドファンディングの時のように。
またしても、信じているのだ。
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